冨田秀雄の設計日記

家づくりへの想い、考え、そして私的な内容を綴ったブログです。
ダンデライオンチョコレートの日本1号店 ファクトリー&カフェ蔵前 お洒落なカフェ
サンフランシスコの車庫から生まれたダンデライオンチョコレート。その日本1号店が蔵前の裏通りにあります。仕事の関係で蔵前に行った折に立ち寄りました。外観も内装もお洒落。中ではチョコレートを作る工程を見ながらカフェとチョコを楽しめます。



もうすぐ夏。
屋形船のシーズンでもありますね。

| 建築・設計について | 07:24 | comments(0) | -
両国のお洒落な文房具屋さん カキモリ 
最近、筆やペンを使って文章を書いたり、手紙を出したりする頻度が随分減りました。でもやはり、肉質での手紙は、心が直接相手に伝わるので、これからも生き続けていくことは、確か。文房具屋さんも街の小さな昔からの店舗は、世代交代もあり、姿を消していってますが、やはり、こだわりを持つお店というものは、これからも元気を提供してくれるし、貴重な存在になるでしょうね。さてそういう意味でも両国にある文房具屋さんカキモリはお洒落で、ここに入りますと買いたくなる商品が並んでいて楽しい。まずは、自分ノート。表紙も中の紙も自由に選べて、自分だけのオリジナルノートを作ってくれます。そして万年筆やインクペンが並ぶコーナーもよだれもの。私は、カキモリオリジナルのローラーボルペンを購入しました。インクの色もいろいろあって、どれも素敵でした。




購入したローラーボール。インクもあるので、補給もできます。

私は、0.7mmを購入。滑るような書きやすさ。良い感じです。
| 建築・設計について | 09:33 | comments(0) | -
東京のトーテンポール 白井晟一 ノアビル
うーん、やっぱり東京で一番好きな建物かもな。と久しぶりに見た飯倉のノアビルを見て感じました。設計は白井晟一。これは建物というよりか彫刻です。
割り肌の赤い煉瓦を積み上げた基壇の上からスッと立ち上がる黒い円柱。ガラススリットも程よく入り、外観イメージを壊しません。
後ろのコンクリートの塊も彫刻的。


道路境界線一杯に建っているので傍を歩くと、煉瓦の凄まじい力を感じます。



その威圧的な壁に放たれた入口の開口部
これもまさに白井デザインとわかるものです。
| 建築・設計について | 10:13 | comments(0) | -
赤川次郎原作夢から覚めた夢 劇団四季の四季劇場で見る

スポーツだって、コンサートだってやはり生は違います。人のエネルギーをちゃんと感じることができるんですね。ということで今回は劇団四季によるミュージカル「夢から覚めた夢」を見に行きました。過去何度か見たことがあるので、ストーリーは分かっているものの、劇が始まり歌が奏でられると感動の嵐でした。昔を想い出し、つい涙しました。音楽は永遠ですな。
四季劇場もしっかりと見たことがありませんでしたが、それなりにできていて楽しめました。
エントランス。この入り口に向かう道が大切。ワクワクしてきますでしょう。ここはやはり専用の動線が嬉しい。

ホワイエというよりか大きな廊下。人がひしめき合ってます。まあ、それでも良いか。

色が非日常で良いじゃないですか。


そして階段
丸い階段まので、先が見えず、これもワクワク感を増幅させてくれます。
やはり劇場の階段は丸が正解。

| 建築・設計について | 17:12 | comments(0) | -
大きな窓を介して三人冗語の石を眺めながら静かに過ごせるカフェ 森鴎外記念館
森鴎外記念館には、1階にモリネオカフェという喫茶が設けられています。大きな開口部からは、壁で囲い込まれた庭園が見えます。森鴎外が座り、幸田露伴、斎藤緑雨と語り合った三人冗語の石を眺めて、ゆったりとした時間を過ごすことができました。表通りの喧騒とかかけ離れた静かな空間

大きな窓から緑の庭が飛び込んできます。

3人冗語の石のある庭


外から見ますとこのような感じ

天井も高くて気持ち良い

| 建築・設計について | 09:02 | comments(0) | -
森鴎外記念館 コンクリート打ち放しのグレーで静かな空間
打ち放しの建築は、安藤さんの建築で沢山見ました。最近新しい建築ではご無沙汰してましたが、久しぶりの打ち放しの内観です。しかも綺麗。打ち放しのよいところは、素材そのものの美しさ、日本らしい素材を最大限に生かした表現、グレーという日本の落ち着いた風土色。というところでしょうか。
さて、内部へと進みます。外壁の煉瓦壁に沿うように導かれて行きます。
上部の大きな壁を入り口へと向かう部分はわずかにずらしていて、そこに引き込まれるように玄関へと向かいます。

大きな壁に放たれた開口部

1枚の大きなパネルの自動ドアが開くと、正面に打ち放しの壁。そして左手にはショップと受付がこれも壁を掘りこまれたように配置されています。

正面の大きな壁にはトップライトから光が注ぎ、森鴎外の彫刻が目に留まります。


展示室は、地下。
そこへの階段も洞窟に入って行くような趣でちょっとワクワクします。
これは、地下から階段を見上げたところ。

展示室の休憩所には段々になった植栽の壁と空が見えて、フッと気持ちが揺らぎます。

上部からみた、地下へと掘り下げられた階段状の植栽。

トップライトと、この光庭が有効な設計でした。
| 建築・設計について | 08:44 | comments(0) | -
淡い煉瓦の外観を持つ落ち着いた建物 森鴎外記念館
文京区の団子坂をのぼると、コンクリート色の建物が見えてきます。森鴎外が、家族と住んでいた場所に建てられた森鴎外記念館。
外壁は、趣のある煉瓦。実は一度貼ってから職人さんの手で削ったという力作。
人の手による痕跡と言いますか、機械ではなく、やはり人が作るとそれが何となく伝わるのです。そこが人間の面白いところ。暖かみや想いを感じることができるのですね。
外部の上部のルーバーの奥は、植栽を施されたベランダになっていて図書室などの諸室が面します。
こちらは団子坂からの外観ですが、奥の住宅地側にもエントランスがあり、上手くつながっていて、緑を介して中へと誘われます。


建物の左側から奥に進みます。。


大きな銀杏の木がアイストップになっています。

更に進むと緑は、地下まで伸びていきます。

こちらは住宅街がわの入口
閑静な住宅街に対して圧迫感の無いさりげない入り口が迎えてくれます。

この扉の下の石床は、むかしからのもの

中に入ると緑の庭が現れます

団子坂の方向に進むスロープ

ここだけは、外の喧騒から離れた静かな空間が拡がっていました。
敷地環境を上手く設計に採り入れた大人のデザインです。
設計者は、陶器二三雄氏
| 建築・設計について | 07:36 | comments(0) | -
神奈川県立青少年センター 前川國男 気持ち良いスカッとしたホワイエホール
前川さんデザインの先端が反ってバルコニーになっている大きな庇の下にエントランスがあります。

中に入ると、スカッとした広いロビーと、講堂ホワイエが一体となった空間が拡がり、大きな開口からは街路樹が見え隠れします。



こちらは、2階のベランダ。

2階の諸室に囲まれた広い廊下

2階プラン

3階も諸室を繋ぐ廊下スペースが面白い。トップライトからの光が注ぎ込みますが、構造体を利用した側面の壁が青く塗られています。




本当に多くの市民に使われていて、まだまだ現役バリバリの元気な建築でした。
| 建築・設計について | 08:39 | comments(0) | -
凹凸の陰影がある彫刻のような迫力ある外観 神奈川県立青少年センター 前川國男
前川國男設計の神奈川県での代表作と言えば、神奈川県立図書館、音楽堂そしてこの青少年センターです。3つの建物は並んで建ち、ひとつの街区を形成。前川ワールドを堪能できます。道路から一番手前にあるのが、この神奈川県立青少年センター。何と言いましてもこの彫刻のような外観が特徴。陰影がつくブロック化された外観。


コルビジェに師事した前川だからこそこの力のデザインができたのでしょうね。




そして大ホールの外壁を囲む打ち込みの煉瓦による外壁
これも一目で前川建築と解ります。



時の流れに十分対応できる大きなタイル打ち込み
| 建築・設計について | 07:08 | comments(0) | -
 可愛らしい柱と大きな窓を持つ窓の家
今、計画中の敷地のすぐ近くに、吉村靖孝氏が設計した窓の家があります。先日パナソニックミュージアムで見た建築展覧会でも紹介されていた家。何度も車で通った道ですが、ピロティーになっているうえ、小さいのでほとんど気が付きませんでした。しっかり歩いて、その面白い家を見てきました。
細いコンクリートの柱に支えられ、大きな窓が海側と、山側に開いています。
居住空間は狭く、本当に透明感がある宙に浮くスペースだなと思いました。



海をダイレクトに感じることができるスペース

| 建築・設計について | 06:47 | comments(0) | -
海そして富士山を拝む立地 葉山森戸神社
壮大な相模湾とその向こうに見える富士山。沖には赤い鳥居。そして白い灯台や江の島も見える素晴らしい立地。そこに森戸神社はあります。鎌倉時代頼朝により創建。古くからこの葉山地方を守る神社なんです。
清らかな風が流れ、海をしばらく眺めていますと、気持ちも安らぎ、穏やかになります。この日は曇りで富士山は見えませんでしたが、また寄ってみたいと思います。


| 建築・設計について | 07:16 | comments(0) | -
教会のような空間で音楽を堪能する 永福町ソノリウム
永福町にある小さなコンサートホール ソノリウム。そのホールで、ピアノとソプラノのコンサートを聞きにいきました。ソノリウムは100名ほどの観客が入るホールですが、良い音を追求した本格的音楽ホール。建物の設計は青木淳氏で、その音響設計には永田音響設計が取り組んでいます。白い天井の高いホールは確かに音響抜群。心地よい歌声とピアノの音が響いてきました。
白いホールは上部が2重の壁で、その2つの壁の間に自然光が入るという、機能的で上手くデザインされた空間でした。


| 建築・設計について | 07:29 | comments(0) | -
立体的な階段が面白い 戦艦三笠
戦艦なので、階段もできる限り迅速に上がりやすく、しかも落ちない工夫がさてれいます。でも建築的にみてもそれが結構綺麗で、面白い。単純に建築物と考えますと、昇っていきたくなる階段。上が見えて、景色も良いのだろうと想像できる開放感があります。


真っ直ぐ一直線に登らないで、クランクしています。勿論これは、足を滑らした時に下まで一気に落ちない工夫ですが、これは建築でも同じ。そして、手すりの柔らかいカーブ。

階段したの円筒の部屋も何か興味が湧くじゃないですか。

デッキと階段。
外部のバルコニーもこのように立体的に繋いでいくと、面白い場が沢山作れると思います。


甲板の下は、艦長の部屋、会議室等乗組員の部屋が並びます。
これは浴室

そして会議室

海を見ながら、いろいろ想像できる楽しい時間でした。
| 建築・設計について | 11:53 | comments(0) | -
戦艦三笠の30センチ主砲 国の命運をかけて戦った人々の力を感じます
船体から飛び出した補助砲と下の副砲

副砲の操砲は、こんな感じだったのですね。激しく揺れる船の中で人力で必死で玉を打ったんですね。力が入ります。

デッキに並ぶ補助砲

横から見るとこんな感じ

船内のお甲板は、フローリング

艦橋下の補助砲

そして30センチの前部主砲です。近くに寄ると思ったよりも大きい。
優れた曲面溶接技術




艦橋内部

垂直に伸びる円筒の煙突はバランス良く配置
何かこの単純な円筒に惹かれます。
2本の超高層ビルを連想します。




| 建築・設計について | 08:47 | comments(0) | -
横須賀の戦艦三笠  機能美の船
横須賀の役所に寄った帰りに戦艦三笠を見てきました。ロシアのバルチック艦隊を撃破した日本海海戦で活躍した戦艦。この時は飛行機での戦いではなく、戦艦どうしの戦闘。したがって多くの大砲が所せましと、配備されています。それにしても、美しい形態。戦う事に全精力をつぎ込んで設計されているので、無駄なところは全くないはずなんですが、あちらこちらに美を感じました。
東郷平八郎の像の後ろにある戦艦三笠

平日の夕方でしたが、訪問客もあり、その人気は健在です。

船主

そして側面


横長のフォームに対して、垂直に伸びる大きな円筒の煙突が全体を引き締めます。

船の前後に配置された主砲  いかりも重厚感が伝わります。

側面にも沢山の大砲や、機関砲が並びます。



甲板も良いでしょう

機能美
| 建築・設計について | 08:59 | comments(0) | -
六本木魚真 増殖する屋台のような建築
綺麗で整頓されたお洒落な建物が並ぶ六本木ミッドタウンのすぐ近くに、木造の漁船のような建物があります。お魚とお酒が美味しい魚真。道路から見てもこれは只者ではないぞと思わせる外観。左上の赤いフラットルーフは、昔ガソリンスタンドだったのかと想像されます。
今回は、そこで夕食。座った石は、写真の一番左奥の四角い窓の奥でした。夜、その窓(窓といってもビニールのカーテン)を店員さんがまくりあげてくれます。すると、オープンになった席からは都会の風景が目の前に。このような窓は海外ではよく見かけますが、町と自分がとても近くなったようで、町に親しみを感じました。腰窓なので、列車や船に乗っているような感じ。そういえば、今は電車も窓が開かないので、外の空気や風を肌で感じる機会が減ったなー。



道を挟んで建つベンツのショールーム
これはこれで面白い。混沌とした日本の街だからこそ、いろいろな建築があったほうが、面白い。


| 建築・設計について | 07:15 | comments(0) | -
クラッシックミニカーが並ぶ北原コレクション  京橋エドグラン
ブリキのおもちゃのコレクションで有名な北原さんのクラッシックミニカーが陳列台に並ぶ京橋エドグランの地下通路。
それにしてもこのミニカーは良くできていて、見ていて飽きません。
精密。しかもカッコいい。職人技がみてとれます。
懐かしいバットマンカーも並んでいました。
ミニカーだけでなくて、そのミニカーが梱包されていた箱もちゃんと収集しているんですね。さすが。






| 建築・設計について | 11:17 | comments(0) | -
京橋エドグラン ベンチの置かれた中央通り
明治屋も綺麗に生まれ変わりました。これで、また何十年も使い続けるでしょう。建物は使われてナンボの世界。良かった。



地下鉄の出入り口が、建物に組み込まれた日本で最初の建物がこの明治屋。しっかりその入り口部分も残されています。

そして嬉しいのは中央の抜ける通りに置かれたファブリック。
今インテリアの世界ではアウトドアの家具・備品が急成長を見せていますが、街路に椅子やソファーを置くと、本当に街路が良くなります。ここは、大きなビルの下なので、雨が直接たたきつける事は少ないので、優れたスペースです。



区道が廃道されましたが、地下通路には中央区の観光案内センターが、設けられています。

| 建築・設計について | 08:19 | comments(0) | -
土地の有効利用と歴史的建造物の保全を目指して完成した京橋エドグラン
東京駅周辺の大開発が進む中、昨年完成した京橋エドグランを見に行きました。
小さく区分けされた街区をひとつにまとめる開発は、以前からなされてきましたが、今回はその街区の真ん中を通る区道も含めた開発。区道は廃道しましたが、建物の真ん中を人が通れる通路を設け、地下空間も含めて人の流れを表から裏へと導いています。そして歴史的建造物である明治屋を耐震補強。これからも未来に残す建築として保存・活用しました。大通りを歩いてますと、その明治屋の隣に同じボリュームの外観を持つオフィスがあり、その奥に高さ170mの巨大オフィスが建ちます。
通りにたいしては、大きなボリュームが下がっているので、圧迫感が感じませんし、街並みも上手く構成されていました。真ん中を貫通する通路も広く、見通しが効いて気持ち良い。平成13年にまちづくり検討会が発足し、完成したのが平成28年ですから15年に渡る大プロジェクト。でもこれは大成功ではないでしょうか。
明治屋ビル

明治屋ビルとほぼ同じボリュームの新しい建屋

2つの建物の真ん中を貫通する通路

違和感のないボリューム

| 建築・設計について | 09:49 | comments(0) | -
ミュシャ展で、超大作スラヴ叙事詩を見る
草間彌生展に続き、再び国立新美術館へ足を運びました。5日まで開催中のチェコの芸術家ミュシャの展覧会を見に行きました。アールヌーボーのポスターを昔から何度か見ていますが、今回は、ミュシャが50才を過ぎた晩年から描き始めたスラヴ民族の歴史を描いた大作スラヴ叙事詩を見る為です。最終日に近くなってきたのでとても多くの人。入館に70分も並びました。でもその価値は十分ありました。
とにかく1枚の絵が予想をはるかに超えた大きさ。それが、何枚も展示スペースに並びます。圧巻。
人の歴史は戦いの歴史。戦争に勝っても、虚しさと悲しさしか残らない。そんなはるか昔から続く人間の悲しい歴史を、美しい絵画を通して感じることができます。
5月というのに真夏の暑さ


日蔭は気持ち良い

写真撮影ができた、コーナー
明るい未来と平和の絵が並ぶコーナーでした。




| 建築・設計について | 21:53 | comments(0) | -
インスピレーションとオリジナル
あっという間に6月突入。早すぎる。しかも夏がきたかのように暑い。この先の6月の梅雨や、7,8月の猛暑を考えますと、なかなか気持ちがなえていきますが、ここは気を上げて、暑さに負けないようにしないと。
さて、いきなりですがオリジナルに関して。
建築をデザインする。そこには、多くの条件をクリアーした後の最終形が現れるわけです。オリジナルとは何か。まったく無から今まで見たこともないような形を創り出す。でもこれは至難の業です。自然や宇宙、そして何気ない日常にころがるもの、どこかで見た形態、そして他の建築などから突如インスピレーションが沸き、そこから自分のオリジナルの形を導き出す。というのが普通だと思います。起きても寝ても、ずっとそのことを考えていると、ヒントが与えられるのですね。過去の有名建築もその元となる遺跡や、集落など、オリジナルの大元となるものが必ずあります。昔のものをリ・デザインする。それでも良いと僕は思いますが。
さて、なんでそんなことを書いたかといいますと、黒川紀章が設計した新国立美術館を展覧会の入場行列に並びながら見上げていたとき、昔雑誌で見たブラジル建築家オスカーニーマイヤーのアパートメントビルの外観を思い出したからです。
これがオリジナルとは言いませんが、黒川さんもここからも何かヒントを得たのではないでしょうか。

| 建築・設計について | 06:44 | comments(2) | -
青山梅窓院の鬼瓦が目の前に見えるサンワカンパニーショールーム
サンワカンパニーの材料は時々使いますが、移転してからのショールームは今日が初めて。お隣には梅窓院がありますが、そこの参道の竹林を上手く借景にしてショールームの大きなガラス窓を通して緑を見ることができます。
また、梅窓院の瓦屋根の妻面がこれまたガラス窓に接っしていて、鬼瓦を目の前にすることができます。凄いインテリア効果


| 建築・設計について | 05:32 | comments(0) | -
青山界隈を歩く
青山通りから1,2本道路を入れば、すぐに住宅地になっていて、そこにも様々な建物ができています。ちょっと遠回りしてあるくのは、新たな発見もあり楽しい。やはり青山あたりでの建築は、みんなそれなりに頑張って設計しているので、いろいろ勉強になります。






| 建築・設計について | 19:58 | comments(0) | -
宮代町立笠間小学校 風が抜け、視線が通る有機的な小学校
宮代町には象設計集団が設計したもう一つの名建築、宮代町立笠間小学校があります。東武動物公園のすぐ近く。門の前から見ても、その建築がただならぬ代物であると解ります。まず、視線が抜ける吹抜けや通路が見えます。そお抜けた先には、豊かか緑があります。風通しも良さそうですし、なによろも移動するのがワクワクするような形態です。瓦の屋根も良いですね。




校庭側が開いていたので入り口だけ入りました。
ワクワク感一杯です。



自然と融合した形態。居間のような教室。遠近感の感じる廊下。
外と内があいまいになった教室前の廊下
すぐに校庭に飛び出したくなる装置。
子供の心になって設計したのだなーと思いました。


| 建築・設計について | 07:30 | comments(0) | -
町の人に愛され続けるコミュニティーセンター 宮代町進修館
階段をあがるとそこは広いホールです。沢山の椅子と机が並び、町の人達が自由に使っていました。勉強や読書をする学生、展示会の打合せをする年配のグループ。お茶を楽しむ夫人達。何だか市民ホールというよりか、みんなのリビングという感じがしました。私もどこか懐かしい感じ。昔の小学校の校舎を連想させてくれます。きどったところが無く、ちょっと薄暗いけれども、落ち着く空間。今ではなかなか体験できない空間だと思いました。気分転換に扉を開けるとすぐに緑の広場に出れますし、区画されたところが無い。自由で好きな場所、自分に合った場所を見つけることができる仕掛けが沢山用意されています。
何か忘れていた大切なものを、思い出させてくれる名建築だと思います。


机もこんなにデザインされています。

うねる床

取っ手も、ブドウのデザイン

会議室も使い易そう。
| 建築・設計について | 09:37 | comments(0) | -
うねる階段  宮代町進修館
内部の廊下。円形なので、先が見えない楽しみがあります。

そして2階に上がる内部階段


やはり有機的な階段は、うねるようにして登っていきます。

ただの階段ではないのです。


そしてもう一つ造形だけではなく、床の仕上げも何と木をそのまま
| 建築・設計について | 08:18 | comments(0) | -
建物を貫く光の廊下とスロープ 宮代町進修館
さて、内部へと足を進めます。
カーブを描く大きな塊を貫通する2つの三角のボリューム。これが外観のアクセントになっていますが、内部でもこの三角屋根は重要な部位でした。
2層吹抜けの更に高くそびえる空間には、ハイサイドから光が存分に内部に注がれます。廊下は、暗いのですが、この吹抜け空間にくると、たちまち場が変化します。
2つの三角屋根の一つは、大ホールと食堂をまたぐ通路兼、ホワイエ
梁、柱の構造体をそのまま表現した力強いフレームに光が注ぎ込みます。

このホワイエの照明も面白い

そしてもう一つがこのスロープ
光はスロープだけを照らすのではなく、その脇の廊下まで入っていきます。
この健康的な明るさは、気持ち良い。



| 建築・設計について | 20:30 | comments(0) | -
宮代町進修館 どこからでも出入り自由のオープンなコミュニティーセンター
さて、再び埼玉県宮代町の進修館に戻ります。
このコミュニティーセンターは、そとからの出入り口がたくさんあります。むしろ、町の街路と連続して、通り抜けも自由だし、独立した建物と言うよりか、土地の一部という感じがしました。
円形広場からの下の階、上の階に自由にアプローチできます。その動線もきちんとした入口というのではなくて、洞窟のような複雑さがあり、大自然の有機的な形態がそのまま建築化されたような感じです。




建物は、広場を囲うような配置で、アーチのある回廊となっています。


局面を描いているので、先が見えず、連続感が味わえます。

建物の開口部は面白い形態。大きなガラスの入った窓の下にはコンクリートの跳ねだしたベンチがあります。どこでも好きなところに腰かけて、円形広場を眺めることができる装置。

こちらは、1階の出入り口の一つ

宮代町役場がわのファサード
高い部分は、スロープが入る、明るい廊下
すっかり蔦に覆われて、自然との一体感が伝わる外観


手前には木造の和室が、くっつきます。茶室としても使える平屋の木造建築です。
コンクリートの有機的な建築とのギャップも面白い。

外部開口部廻りのデザイン
| 建築・設計について | 12:36 | comments(0) | -
草間彌生 鬼気迫る芸術 圧倒させる色彩とパワー
六本木で昨日まで開催されていた草間彌生の展覧会を見てきました。
予想通り、その色彩と、パワーに圧倒されました。
80才をとおに過ぎて、今なお描き続けるパワー。病院からアトリエに通い、今も朝から夜遅くまで描き続けておられるようです。
少女時代からニューヨーク渡米、そして再び日本での長い芸術活動を絵画やインスタレーション、3次元作品を通して強烈に感じることができました。直島や、八戸で、草間さんのかぼちゃにはお目にかかりましたが、そのかぼちゃに至るまでの作風の変化も見ることができました。
今だ、自分はまだまだであると宣言し、宇宙のエネルギーを筆を介してキャンパスに表現し続ける作家。いやー勇気を頂きました。






| 建築・設計について | 06:30 | comments(0) | -
埼玉県宮代町 コミュニティーセンター 進修館 象設計集団の力溢れる公共建築
久しぶりに感動した建築。
埼玉県宮代町の進修館を見に行きました。
最近、日本でいろいろな建築を見ても、綺麗で洗練されて、デザインも行き届いており、ディテールも本当に良く考えられているのですが、何かパワーを感じないのです。いまひとつパワーを感じたい。そう思い、今日は象設計集団の建物を見に行こうと思いました。訪ねたのは埼玉県宮代町の公共施設進修館。やはらい、大地の建築でした。1980年の作品。かなり年数も経っていますが、それだけに廻りの自然と一体化して、どれが建物でどれが自然か曖昧になっているベストな状態でした。大ホール、小ホール共に町民に使われ、ラウンジや食堂では若い人もお年寄りも自由に空間を使い、まさに町のリビングのようでした。
設計は象設計集団。吉阪さんの弟子達の渾身の建築。
芝生の広場を円形の建物が囲む配置です。





只者ではない、建築造形が、広い芝生広場を廻るく囲む配置。廃墟、遺跡を連想させる建物です。デザインが分節されているので、全体としてこれだ!という感覚は無く、柱ちゃ廻廊、階段が複雑に入り交じり、集落のようにも見えました。
大地と建物の関係も、ズバッと切るのではなく、自然がなじんでいく感じ。
まったく手を抜いていない、デザインを考え抜かれた建物です。
でも、ゆとりや隙間を感じる、暖かい建物なんです。

| 建築・設計について | 06:16 | comments(0) | -
重厚感を感じるビル 東亜道路工業本社ビル
六本木のミッドタウンから乃木坂に向かう途中に見たビル。
なかなか重厚感が感じられます。
今設計中の建物に似た感じがして、足を止め、外観を眺めてみました。
バルコニーの彫刻的な形態、道路の角地を上手く外観に反映したアールの付いたサッシ。滑らかな感じが好きです。設計は日建設計。
土木の東亜道路工業の本社ビルです。



| 建築・設計について | 18:44 | comments(0) | -
苔とシダと竹林の参道 鎌倉瑞泉寺
お参りを終えて参道を下ります。
こちらは、門の内から外を見たところ

行きとは違う方の石の階段を下ります。

参道の廻りの景色が素晴らしい。
シダが生え、その奥には竹林。足もとを見ますと階段の脇には苔が生えています。
新緑が目に優しい。

曲がる階段は、遠くへ伸びていきます。

階段脇の苔の緑、石階段に落ちる朝日

心が洗われるお寺参拝でした。
| 建築・設計について | 08:35 | comments(0) | -
鎌倉瑞泉寺の岩の庭
鎌倉瑞泉寺は、お庭が有名で、四季折々の花が植えられ、庭を散策するのも楽しいですが、奥に岩を掘りぬいた庭もあります。


岩のお庭




| 建築・設計について | 18:15 | comments(0) | -
鎌倉瑞泉寺 緑の森に吸い込まれるアプローチ
今、鎌倉・葉山で建築の計画があり、打合せに行く回数が増えているので、朝一番にこれからどこか一つ寺院を廻ってみようと思います。朝の寺院は人も少なく、光も綺麗ですし、小鳥のさえずりもあちらこちらから聞こえて、心が洗われます。まずは、瑞泉寺。ここは、境内の庭も良いのですが、アプローチの階段が素晴らしい。住宅街から、入り口の小屋で参拝料を払い、中に入るとたちまち雰囲気が一変します。森の中へと吸い込まれるように続くアプローチ

そして階段をのぼります。

途中2つの階段が見え、どちらかを選択。
登りは左の階段にしました。

細い階段。緑に落ちる朝の光が綺麗



そして門に辿り着きます。
ここまで歩いてくる間にすっかり気分はお参り気分。
| 建築・設計について | 09:15 | comments(0) | -
古我邸 高台の景色の良いデッキテラス
グーンと土地が上がってその上に建つ古我邸。昔はここから鎌倉の海が見えたでしょう。その建物の前庭には今広いデッキテラスが設けられ、ディナーでは開始前にここで食前酒を味わい、それから建物の中で食事するというような、しつらえになっています。デッキテラスの使い方としてはとても有意義。夜の虫の声を聴き、風に当たってゆったりとした時間を堪能して、室内で食事。ああ豊かな気分になりますね。
さて、玄関廻り

古い玄関も迫力ありました。

内部からデッキテラスを見たところ

高台なので景色が良いです。

建物のデッキとは反対側には池が設けられ、そこにも椅子と机。
ここは、気軽にお茶を楽しめるスペースです。
| 建築・設計について | 08:55 | comments(0) | -
フレンチレストランとして再生した鎌倉の3大洋館のひとつ古我邸 
以前一度訪れたことのある鎌倉の3大洋館の一つ古我邸。1年以上をかけた改修・再生工事を経て、レストラン・ウエディングとして2015年に復活しました。やはり建物は使われて、生き返ります。しかも市民が気軽に立ち寄れる場として再生されたことは、建物にとっても幸せだと思います。
大きな前庭、斜路をのぼったところに見える黒い板貼り、白い窓の外観。シックな屋根。絵になる建築です。


スロープをあがります。

黒い外壁に白いサッシが映えます。




この建物ができたのが大正5年。15年という長い時間をかけて造った建物。
設計は桜井小太郎。
| 建築・設計について | 13:49 | comments(0) | -
景色を見る窓と換気の窓 鎌倉山集会所
さて、コーナーの開口部サッシ。
木製サッシで、ここには換気の窓と景色を見る窓が一緒になっています。
建築家ルイスカーンが用いた見る窓と換気の窓。見る窓はガラスのFIX一方換気の窓は、ガラスはいれないで木板の窓。確かにはっきりと機能が分かれているし、デザインも明解。良い感じでした。
座った時に目線が外に行く高さにガラス。そして立っている時も丁度良い高さにガラスのFIX.その中間が木製建具で横滑出しの機構になっています。



一方こちらは、図書コーナーの窓。
角の部分をオープンにする横長のFIX窓に、換気窓が横に付くデザイン




こちらも開口部の高さを十分に検討された、ここしかない!という位置に配置されています。本当に環境を読みとる目が素晴らしい。
ちなみに壁の木は桐材でした。

そしてお茶もできる和室もあります。
天井は低く、茶室のスケール
シンプルですが、やはり天井の高さは、考えつくされています。

| 建築・設計について | 11:42 | comments(0) | -
鎌倉山集会所 低い天井と高い天井の程よいバランスが心地良い
さて、中にと進んでまいります。

玄関

全て木の仕上げの外観

中に入りますと、小さな玄関と下足入れがあり、その右奥に事務の人のスペース
この写真は奥から玄関を撮ったもの。

中央は、天井が高く、映画やカラオケ、集会に使われます。

高い天井の部分や屋根も高く、廻りの低い屋根より壁が上がっているので
ハイサイドライトからの光を採り入れています。

コーナーが抜けていて、それぞれのコーナーに図書スペース、休憩スペースがあり、大きな開口部を通して新緑が目に飛び込んできます。



そしてこちらが食事も作れる大きな窓のあるスペース
天井は低いけれども落ち着く寸法

周辺環境の取り入れ方が上手いなーとおもいます。

| 建築・設計について | 19:47 | comments(0) | -
深い庇、低い軒下、軽快な屋根と軒先 鎌倉山集会所
鎌倉山にある集会所です。
集会所なので、予約をすればいろいろな部屋がリーズナブルなお値段で借りることができます。
道路から少し下がったところに造られた鎌倉山集会所
何と言いましても屋根と庇のディテール、そしてヒューマンなスケール感や自然素材という人を主体とした優しい建築だなーと思いました。
設計は高知の高台寺納骨堂と同じ堀部さん。

大きな屋根の中に背の高い部分があり、そこが2重の屋根になっています。
正方形ではなくて、軸がずらしてあるのが良いですね。外観の変化ある形態は勿論、内部空間ではこの軸のズレによる拡がりが生まれています。

深い庇。低い軒、そして繊細な軒先

右はすぐ道路なんですが、緑の緩衝帯があるので、ほとんど気になりません。
美しいアプローチ

建物の外壁は木
コーナーのサッシが効いています。

後ろは森のような緑地ですが隣地
上手く借景として取り入れています。
やはり、建物があることによって、日頃は気が付かない自然を感じさせてくれます。さりげないけど素晴らしい建物
| 建築・設計について | 21:21 | comments(0) | -
報国寺の竹林でお茶を頂く。自然の価値を高める建築の魅力
竹林の奥に木造の建物。ここでは竹林を見ながらゆっくりと抹茶を頂けます。
朝の光と竹の清らかさ、そしてウグイスのさえずり、湧き水の音。これらを5感で感じながら、ゆっくりと時間を持つことができました。竹林を眺めるベストボジションに建てられたお茶屋さん。これからたびたび訪ねてみようと思います。


庭を優しく囲むように緩い曲面の配置。



苔の庭と竹、下草のバランスが素晴らしい
この建物が無いと、この景色や、色、音はなかなか気がつきませんが、こうして座って廻りの自然に耳をすまし、眺めることで感動が湧いてきます。建築と自然との関係が見事に体験できます。さりげなく、自然に溶け込むように、しかもその建物があることで、より廻りの環境と密接になれる。日本の建築とは本来このようなものだと思います。
いつまでも佇んでいたい場所でした。
| 建築・設計について | 07:14 | comments(0) | -
タケノコがどんどん伸びる竹林 報国寺竹の庭
報国寺と言えば竹のお庭です。
昔から鎌倉のお寺の中では一番落ち着いたお寺で、お気に入りの場所でしたが、なかなか来ることができず、久しぶりにゆっくり見ることができました。
やはりまっすぐに空に向かって伸びる竹は見ていて気持ち良いものです。
竹の中でも孟宗竹は、太く勢いが感じられます。季節がらこの報国寺のお庭でもタケノコも沢山見ることができました。竹の伸びる速さは、半端なく早く、1日で数十センチも伸びます。勢いを感じ、元気がでますが、そのまま放置しますとあっという間にそこいらが竹林になり、実際は管理がなかなか大変な植物です。見ている分には本当にすがすがしい。




お庭の階段には軒瓦が用いられていました。
| 建築・設計について | 21:42 | comments(0) | -
新緑の鎌倉報国寺 緑がまぶしい朝の光
朝の9時に鎌倉報国寺を訪ねました。
今の季節、とのかく新緑がまぶしい。
新しい葉の誕生は、生き生きとした躍動感を感じますし、とにもかくにも気持ち良いですね。

門をくぐって通路を進みます。

階段脇の水ばち。

階段の上には本堂


本堂隣の鐘堂も堂々たる構えです。屋根は茅葺

庭に廻ります。


コケに落ちる光のしずく

モミジの新緑も美しい

| 建築・設計について | 21:20 | comments(0) | -
日本の住宅デザインの素晴らしさがわかる「日本、家の列島」展 パナソニックミュージアム
今浜離宮のパナソニックミュージアムで開催中のフランス人建築家が見た「日本、家列島」展を見てきました。多彩な建築家が設計した家を見ますと、日本の住宅建築は、世界的にもかなりいけてると改めて感じました。狭い敷地にたいして豊かな空間を創り出すのは本当に作る方も住む方も楽しい。今住まわれている映像が流れるので、生活空間が想像できて良かったです。大きな建築に関しては、日本の建築の状況はかなりの行き詰まりを感じますが、住宅建築は自由度と個性が発揮できる分、デザインも多種多様でエネルギーを感じます。



| 建築・設計について | 09:48 | comments(0) | -
日本橋高島屋増築 美しいガラスブロックのファサード 村野藤吾の秀作
日本橋高島屋は百貨店として初めて重要文化財になった建物です。通りに面する
重厚な部分は、今の帝国ホテルを設計した高橋貞太郎の設計で昭和8年の竣工。で、後ろの増築部分は村野藤吾の設計。この新旧のつながりが見事で、違和感のないファサードを今も増築の手本のように残っています。石の旧館に対して増築のファサードはガラスブロック。新しい素材を大胆に用いながらも、上階の意匠は旧館に揃え、スカイラインは、連続しています。
中央通りの脇の通りから見た旧館ファサード

西欧の歴史建築に和風建築の意匠が散りばめられているデザイン

そして増築部分とのジョイント

さすが、村野さん。気品が漂います。ガラスブロックの面とその脇の開口部のバランスも美しいプロポーション
建物の角の部分のデザインも逆アールが付いて見事です。

屋上に飛び出した2つのボリュームある塔も単調になりがちな大きなファサードにアクセントをつけてくれます。


外壁の5階部分には屋外彫刻がはめ込まれています。
笠置季男の作品。
考えてみますと、今山のように作られるビルのファサードの一部に彫像やアートがはめ込まれた建物なんて皆無じゃありませんか。
建築家と彫刻家の見事なコラボレーション。これからは、このように街に対して豊かさをもたらす工夫がほしいですね。今度チャンスがあればトライしてみます。

| 建築・設計について | 08:36 | comments(0) | -
草間彌生のかぼちゃがぶら下がるギンザシックス吹抜けホール
打合せの帰りにこの前オープンしたギンザシックスに入ってみました。連休で都内からは人が減ったと思いきや、とんでもない人、人、人。で、4階までエスカレーターで登ってそのまま折り返して帰りました。見たかったのは吹抜け空間に吊られた草間彌生デザインのかぼちゃのオブジェ。
やはり、迫力ありました。
エスカレーターが吹抜けに面しているので、多くの人が移動しているのを見るのが面白い





| 建築・設計について | 07:57 | comments(0) | -
庭が内部化された茶室
洋館と和館の合体。
昔建てられた和風の建築を一部解体して、新しい家を増築してつなげるという計画が始まりましたが、その連続性を考えているところです。この家のように洋館と和館はデザイン的にもまったく異なるものを、エイ!とつなげるのもやり方のひとつではありますが、やはりどこか連続性がほしい。
で、戻りまして和館

その接合部


素材が自然素材なので、違和感がありません。形態は違いますが、素材で連続間をだすのも一つのやりかたかな。

和館の1階からお庭を見る

主屋の庭を挟んで反対側にある集会所と茶室棟に入ります。

背の低い引き戸を開けると、土間が続いていました。
内部化された庭

右奥が茶室で躙り口もあります。
これなら雨が降っても着物でも大丈夫



入り口を振り返ります。
ちゃんと休憩する台があります。
| 建築・設計について | 12:32 | comments(0) | -
障子と、スリガラスの入った窓のダブルスキン 日本の文様
和館の開口部です。
外部のガラスの入った窓と、障子の組み合わせですが、その外側の窓にも格子が美しく組まれ、その中にスリガラスがはめ込まれています。
障子の格子とスリガラスの格子のダブルスキン。
入る光も柔らかく、空気も柔らかく感じます。
絵になる開口部でした。







ステンドグラスの入った窓
| 建築・設計について | 10:25 | comments(0) | -
上げ下げ窓がある眺望の良い応接とピアノが置かれたサロン
通常は、応接やサロンといった部屋は、1階に置かれたことが多かった洋館ですが、この旧田中家住宅ではお客様をもてなす部屋は眺望を考慮して3階に設けられました。眺望といえば大切なのが窓。できるかぎり大きな開口も部屋に設けています。その窓は重厚な上げ下げ窓。格子も入り、洋館の趣が出ています。


ピアノが置かれたサロン 柱の装飾も洋館らしい。

上げ下げ窓


外に出られるバルコニー


| 建築・設計について | 22:25 | comments(0) | -
旧田中家住宅 3階までのびる立体階段
旧田中家住宅は、商売をやっていたので洋館玄関は、お店の構えをしています。

4枚の引き戸は大きな間口を作ります。

玄関廻りの煉瓦の外壁


お店の構えの玄関。神棚が据えられ、ここは、日本のお店のデザイン

玄関はいってすぐの応接

階段は、折り返し階段ですが、3階までのぼっていきます。
これは、2階部分

3階にいきますと、階段の折り返し踊り場の上に演説台のようなでっぱりが。
これは。大きな応接から違う部屋への廊下の一部が階段の踊り場の上を通過するもので、階段に一つのアクセントをもたらします。
室内を移動するのに階段の上の空いたスペースを有効かつ意匠的に使い、気分が変わる場として使うというのも一つの手法ですね。




階段を中心にして部屋が廻りに造られ、3階には蔵もありました。
蔵の出入り口
| 建築・設計について | 06:17 | comments(0) | -
埼玉川口市の邸宅 旧田中家住宅を訪れる
埼玉県川口市にある田中家住宅です。洋館と和館の折衷様式。大通りに面する側に見えるのはは、3階建ての洋館。外部の仕上げは、イギリス積みの煉瓦で、開口部廻りには左官による枠化粧を施し、垂直方向を意識させるデザインになっています。





庭側からみた外観 和館と洋館が繋がっています。
この田中家住宅は、大正15年の竣工ですから築90年ということでしょうか。
洋館は主に応接を主体とした迎賓館的役割を持たせ、和館は、住まいという分け方です。4代目田中徳兵衛が作りましたが、先代の味噌醸造業・材木業商として多くの財を築いた人です。川口のこのあたりでは味噌の醸造に適した水と大麦が生産されており、味噌をつくるのに適した場所であったようです。
当時の建物の配置の絵。
洋館を中心に、廻りをぐるりと味噌醸造のための倉庫・工場が囲んでいます。
| 建築・設計について | 09:51 | comments(0) | -
表参道CICADA 中庭を抜ける風が気持ち良い
いよいよゴールデンウイークですね。外を歩いていても湿度は低いし、太陽の光も心地よい。新緑も目に優しく、綺麗です。ぶらっと表参道から青山を歩きました。前から行ってみたかったCICADAでランチ。中庭の樹木の新緑が、心地よい。


近くの教会は、見事な壁面緑化。青山通りから数本入った道は、道路幅が狭く建物も低いので、ヒューマンスケールなのが良いです。


| 建築・設計について | 08:13 | comments(0) | -
春間近の谷川岳 美しい光が注ぐドームのトンネル
谷川岳の積雪もここのところの暖かさで、だいぶ溶けてきました。こちらでは、長い冬が終わり、そろそろ春という感じです。雪解け水が川に注ぎ込み、清らかな豊かな水となって流れていきます。




水上インターを降りて、湯檜曽を超えて谷川岳に向かう途中にあるドームのトンネル。曲がっているので、先が見えないのと、ドームに開けられたスリット状の天窓からのライン状の光が、内部を美しく照らします。構造もそのまま表した建造物ですが、そこがまた美しい。

カーブのところと、直線部分で鉄骨の色が違っていて、これもまた良かった。
| 建築・設計について | 09:08 | comments(0) | -
土佐四万十川に架かる沈下橋  洪水から橋を守る知恵
四国高知の旅も今日が最後です。最後の清流四万十川。私が育った兵庫県の町にも川があり、そこで魚を獲ったりして遊んだ覚えがあります。川は人にとって欠かせない自然からの贈り物。清らかな流れが、これからもずっと受け継がれていってほしいものです。さて、近くに住む人達にとっては、川に架かる橋は生活動線上、とても重要な建造物ですが、ダムとかがない清流ゆえに、雨で増水する頻度は多いわけで、橋もそれなりの強度が必要です。この四万十川に架かるいくつかの橋には欄干(手すり)がありません。これは、増水時には橋が川に沈み、かわの流れの勢いを受けないように考えられた知恵。橋を渡りますと、欄干が無いが故に川を近く感じます。川に寄り添う沈下橋。



渡りますと、風が抜け、川のせせらぎが耳に優しい。

| 建築・設計について | 07:01 | comments(0) | -
高知県竜串海岸 海の浸食でできた生き物のような岩たち
海の博物館は竜串の海岸に行く途中にありますが、その美しい海岸まで行ってみました。海の浸食によって、軸線があるこのように、海の方向性を表現しているような岩達。クジラのお腹のようにも見えます。透明度も良く、とても綺麗な海岸。水中を見るガラスボートや、海の底まで下ってその様子を見れる展望台もあり、1日楽しめそうなところでした。海岸線もかなり遠くまで歩いて廻れます。






| 建築・設計について | 06:04 | comments(0) | -
貝の殿堂 海の博物館 光の階段をのぼる
1階の海の底から、光が注ぎ込む2階へあがる階段。丁度光が注ぎ込み、海の中から海面に向かうような感覚です。光の階段。


2階にあがりますと、三角屋根の構造がそのまま室内空間となっている展示空間に出ます。トップライトの軸の直線がそのまま生かされた空間。
構造美がそのまま生かされた建物で、しかもそれがとてもシンプル。その中に人を魅了する空間が出現しています。そういえば、建築家の巨匠ルイス・カーン設計の金ベル美術館も形はいたってシンプルで、光が空間を支配する建物でしたが、この海の博物館も共通な感じがしました。

階段の見返し

そして宙に浮く貝の展示ケース。
細い柱で、展示ケースが持ち上げられ、上からも横からも光が1階に注ぎ込まれます。


再び1階に戻りまして、中央の展示空間の両側の側廊にある展示室と休憩所
2階では点灯されていませんでしたが、丸い照明も林雅子のデザイン。強い鋭角の建物の中で、この優しい丸い照明は、厳しい印象を和らげるのにとても効果的です。2階も壁面にずっと並んでいました。点灯させるとまた雰囲気ががらっと変わるのが想像できます。

更に、大きな庇屋根で覆われたデッキテラスまであります。
貝と会話した後で、そとの空気を充分に味わえる気持ちが切り替わる外部空間



昭和天皇も訪問されたそうです。

とてもシンプルですが、その中に込められた想いは、相当なもので、内部はとても豊かな空間で占められていました。
建築家林雅子の渾身の力作だと思います。
| 建築・設計について | 06:44 | comments(0) | -
海のギャラリー 海の底にいるような貝の博物館 ドコモモ100に選ばれた感動の空間
さて、中へと進みます。
入り口部分には、この建物がDOCOMOMO(文化遺産としてもモダニズム建築)に選定されているという表示がありました。すぐれたデザイン、近代建築の時代を造り出した歴史に刻まれるべきモダニズム建築も次から次に壊されている今ですが、やはりDOKOMOMOに選定される建築は、他とはまったく異なる力強さや感動をもたらしてくれます。これからの建築家の為にも残していってほしいものばかり。この海のギャラリーも、訪れてみて初めてその素晴らしさが解りました。

玄関から中に。まっすぐに伸びる軸線が視覚化されたトップライト。

そのトップライトからの賤の光がそのまま1階の展示空間に降り注ぎます。
2階の床も真っ直ぐに空けられていて、そこに、透明なガラスがはめ込まれ、貝の標本がリズミカルに展示されています。壁は深い海をイメージしたダークブルーに塗られています。海の底にいるような展示空間。そこで、美しい貝を見て廻るというコンセプト

真っ直ぐ伸びる光のライン。感動が起こる空間です。


2階の床に開けられた光のスリットのしたから見た展示ケース。
海に潜って、空を見上げているような感じ。そこに星のように貝が並んでいます。

2階にあがる階段は、その光のラインの中に組み込まれています。
| 建築・設計について | 07:01 | comments(0) | -
高知県竜串 海のギャラリー コンクリートの2つの折版屋根が見事な貝の博物館
今回の建築の旅で最も感動した建物が、この海の博物館です。設計は林雅子。
地元の洋画家黒原和男氏の貝の膨大なコレクションを一般に公開するために造られた貝の博物館。場所は、高知県の景観名所でもある竜串海岸に向かう途中にあります。まずは、外観。貝殻から連想した折版屋根の力強い建築が、2つそれぞれ独立して対峙し、その間をドーム型のトップライトが繋ぐという構成。ズバッと通る軸線が見える建築です。
アプローチ。
と言っても原っぱみたいなところにさりげなく置かれていました。


端部の屋根の形態は、力強く印象に残ります。


少し離れてこの海のギャラリーを横から見ると、まさに屋根の建築

屋根の構造形態がそのまま表現として表れています。
嘘のない建築。すなわち構造の持つ力強さをそのまま素直に表現しています。しかも美しい



ズバッと切り取った端部

玄関側と反対側のファサード
軸線が明快。
こちらから見ますと、2つの屋根とその間のアクリドームのトップライトという構成がよりはっきりわかります。
まっすぐに伸びる階段も軸線を強調しています。

トップライトは、軽快であり、2つの屋根は構造的に完全に分かれていることがこれで解ります。

| 建築・設計について | 06:43 | comments(0) | -
四国最南端38番札所足摺山金剛福寺を訪ねる
四国最南端の足摺岬まで来ました。テレビのニュースで台風シーズンになると良く耳にする太平洋に面する岬。ここには、四国巡礼38番目の札所でもある金剛福寺があります。広大な庭には池が配され、浄土を思わせるしつらい。南国の光が射し、風も心地よく、海もまた絶景でした。

38番札所金剛福寺




足摺岬の先端に建つ白い灯台も太平洋の海の青さも印象に残ります。




| 建築・設計について | 06:17 | comments(0) | -
高知県梼原町まちの駅ゆすはら マルシェ・ユスハラの森のような市場
まちの駅ゆすはらは、市場(マルシェ)とホテルがくっついた建物です。吹き抜けの部分は市場でその吹き抜けに面してホテルの客室が並びます。市場側がホテル客室の玄関、廊下になっていて、人の出入りが見えます。客室の入り口を反対にして、客室の窓を市場側に向けて、客室から市場が見えるようにしても面白かったかも。ホテルの仕上げは、アルミと白い内装で、木を多用した市場とは、全くテイストが異なります。木の市場の吹き抜けと金属内装のホテルの廊下がくっついた構成は、同じく隈研吾氏が設計した東京駅の中央郵便局(古いモダニズム建築と、斬新なガラス貼りのオフィス建築を上手く対比させた建物)の吹き抜け空間を連想させます。
入口です。

入ると市場の吹き抜け

大きな吹き抜けを支える木の形をした柱
そして、茅の外壁

ランダムな開口部からの光が美しい。
壁の一面が鏡になっていて、柱が続き、空間がひろがっていくように見えます。
それほど広くない市場ですが、この鏡の壁の効果は絶大でした。

ホテル側の内装


なかなか面白い建物でした。
| 建築・設計について | 09:08 | comments(0) | -
高知県梼原 まちの駅ゆすはら 茅の外壁
さて、この梼原にあるもう一つの隈研吾氏設計の建物がこのまちの駅ゆすはらです。1階は、食材を中心とした市場になっていて、その横にホテルがくっついています。ホテルと市場のコンバージョン。なかなか面白い。そう、役所にも銀行とかが入ってました。単一機能の建物ではなく、いろいろな機能を併せ持って賑わいを創り出す。これからの建築のひとつのありかたです。さて、機能も面白いのですが、外観も特徴があります。茅葺屋根の茅をブロック状にして外壁にしています。しかもこの外壁が換気のために開閉するというもの。これは面白い。茅葺は屋根と既成概念では捉えますが、そこから外壁に移ったのはなかなか。見た目も木の町梼原にマッチしてますし、素晴らしい街並みにも溶け込んで、違和感が全くありません。
梼原町のきれいな街並み。新しい家も多いのですが、皆気を使っています。


その町の角に建つまちの駅ゆすはら


廻りの山々との景観にもマッチしてます。


良い感じの建物です。
| 建築・設計について | 09:15 | comments(0) | -
サスティナブルな役所建築 高知県梼原町総合庁舎
大きな開閉式の風を通す窓、地元梼原産の杉木材を構造材として、表層の仕上げ材として利用したデザイン、太陽光発電パネル、地下の安定した温度を利用したクール・チューブを導入したエコな建築です。設計は隈研吾氏。
外装の大きな窓は、回転式で開閉し、高地である梼原町の涼しい風を室内に採りこみます。その窓が外観デザインを特徴づけると共に、地元木材の架構をそのまま表現したデザインが目を引きます。



内部の大ホール
この吹抜けホールに面して、銀行や農協、商工会の施設が入っており、町民は、ここに来れば、いろいろ手続きがまとめてできる仕組み。訪れた時もひっきりなしに町民の方がみえてました。

ホール中央に置かれた神楽。この日は、おひなさまが飾られていました。

大きな吹き抜けホール

内部から見た開口部デザイン




気に囲まれた温かみの感じる役場でした。
| 建築・設計について | 10:57 | comments(0) | -
高知県梼原町雲の上のホテル 宙に浮く和室
透明感が漂うエントランスと、レストラン。宿泊は、階段をそのまま登っていきます。


レストラン側
右側の2階部分は宙に浮いたような和室です。



1階の奥からエントランス側をみたところ

たまたま曇りでしたが、光が射すと、あちらこちらに抜けがあるので、とても明るいレストランとなります。
| 建築・設計について | 11:49 | comments(0) | -
高知県梼原町 雲の上のホテル 楕円形の屋根が柱で支えられたデザイン
さて、もう一度高知県梼原に戻りまして、雲の上のホテルです。設計は隈研吾氏。斜面地に対し、木造と鉄骨ブレースの柱で、屋根を空中に吊り下げ、壁をガラスにして開放感を持たせた構造。
屋根が浮いているようなイメージの建物です。


傾斜地の地形に沿った配置で、内部と外部に階段

入りますと、一般の人も使えるレストランがあり、中庭を介して向こう側がホテル宿泊室が並びます。

中庭側からレストラン側を見たところ。開放感あふれるレストラン
2階の浮いている部分は大きな和室で、宴会・会議に使えます。

水盤を設け、廻りの景色や光が反射する仕組み


木造でもこれだけの開放感ある建物ができるのです。
| 建築・設計について | 11:33 | comments(0) | -
建築家山田守の自邸公開 庭を囲い込むプランと、薄い庇が空中に跳ね出す軽快な外観
建築家山田守の没後50年企画として、青山にある山田守自邸が公開されています。ピロティーで持ち上げられており、細いスラブと庇、空中に跳ね出す軽快な庇や、丸い階段、庭に開いた大開口サッシ、120度の角度で振られた庭を取り囲むプラン、細さを追求したディテールなど、今でも多くを学び摂ることができる名建築だと思いました。内部も外部も優しい曲面が生きており、山田守の性格がそのまま表現されているのではないでしょうか。4月23日まで一般に公開されています。
頂いたパンフレットから。
このような大開口サッシで、庭の緑を室内に思いっきり取り込みます。
手前が10帖と8帖の和室で天井高さ2400mm。その先に広い広縁があり、その高さは、2600mm〜なので、手前の和室の雲形が入る欄間を額縁に1枚の絵のように庭が見えます。


この建築は、事務所と住宅として考えられ、2階の庭が見えるフロアーと3階一部が住宅。1階と3階が事務所として使われていたようです。丸い階段は、住宅と事務所の共有の階段で、2階の住居から3階の住居へは、別の内階段があります。


これが、外観
とにかく白いボリュームの建物に、大きく飛び出した細いひさしが目につきます。そして、白い壁にはなたれたコーナーサッシも外観を決めている要素


庭を囲い込むように120度振れた外観


北側は、斜面で登っていきます。なるほど、ピロティーで持ち上げたのは、敷地条件もあるのですね。

玄関アプローチ

向かって左側の擁壁もカーブを描き、人を導きいれてます。

外観に特徴を与える丸い螺旋階段。その左が入り口です。


コーナーも丸い。庇も先端は丸い

コンクリート造の建物
仕上げは、職人の痕跡がのこるような塗装仕上げ。
全てに味わい深い建物でした。是非この機会に見られたら良いのでは。
| 建築・設計について | 10:45 | comments(0) | -
高知県梼原町の雲の上のギャラリー 長い木造架構の廊下がギャラリー
高知県梼原町にある雲の上のギャラリーを外から撮った昼の写真

ホテル棟と、温泉棟を繋ぐ空中廊下ですが、そこの壁を利用して展示空間としても使えるというものです。
廊下にこれほどのデザインを持ち込んだのは、さすが。
ホテルからの通路

そしてギャラリーに


空中廊下が見えます


空中廊下からの景色。



木の香りと感触を味わえる廊下・ギャラリーでした。
| 建築・設計について | 11:05 | comments(0) | -
木の町高知県梼原町の雲の上のギャラリー ライトアップされた木構造架構が美しい
高知県の山沿いの町梼原町。ここは、林業の町で町の街並みも木を多く使った立派な家が並ぶ美しいところでした。ここには建築家隈研吾氏が設計した町役場や、雲の上のホテルがあり、その建物を見学しにいきました。雲の上のホテルと温泉を繋ぐ廊下は、斜面の高低差を利用して、空中廊下兼ギャラリーになっています。大きな集成材を日本の伝統建築の組物のように組んで、意匠としています。夜着いたのですが、そのライトアップされた木構造が圧巻でした。
鉄骨のエレベーターのフレームと、同じく斜面に設けられた鉄骨フレームの間を渡る橋ですが、その長いスパンの真ん中に象徴的な1本の柱を設けています。

下から見上げると迫力あり。



組み上がる斗供のような構造体


| 建築・設計について | 06:46 | comments(0) | -
高知市桂浜と坂本龍馬像
そして坂本龍馬の像を見に行きました。
想っていたよりもずっと巨大。
今も多くの観光客が訪れます。

桂浜
これも太平洋に直接面しているので、波が高いのです。
なかなか迫力ある浜でした。
| 建築・設計について | 21:11 | comments(0) | -
太平洋が目の前に拡がる展望デッキテラス 坂本龍馬記念館
2階のガラスキューブの中の展示空間。ちょっと展示が多すぎて、せっかくの構造架構がよく見えないのが残念。今回隣に増築されるので、展示内容もかわると思います。もっとガランとした空間にしてほしいな。
突端はさすがに海と空が拡がります。

宙に浮く感じ。
台風がしょっちゅう襲ってくる岬なので、鉄骨造のこの建物には相当厳しい自然の力が襲ってきたと思います。でもまったく平気。これは凄いことですよ。
さらに上へ。



さらに螺旋階段で屋上に出ます。
遮るものが何もない爽快感




浮いている船の上にいるようです。

そしてこれが増築完成予想図
| 建築・設計について | 06:06 | comments(0) | -
坂本龍馬記念館 ガラスのキューブが海へと突き抜ける建築
桂浜のすぐわきの丘の上に建つ坂本龍馬記念館。コンペに始まり、完成したのが1991年。すでに26年も経っていますが。、その斬新さは変わりありませんでした。今丁度増築工事が行われているので、一番見たかった外観が見れなかったのがとても残念ですが、内部構造の複雑さ、これを求めた設計者、構造設計者の力量がわかる建物でした。スロープをのぼったところに竜馬が迎えてくれてその後ろにガラスのキューブとスロープのある建物が現れます。

コンセプトでは、なだらかなスロープが建物のスロープに続き、ガラスのキューブにつながり、そこから太平洋の大海原まで突き進むというもの。スロープは、いまは帰り道の動線となっているので、正面から入ります。
少し下がってロビーがあり、そこから外へと視界が抜けていくような設計


振り返ると

丸いらせん階段を上り、ガラスのキューブに入りますと、その先には海が開かれます。

こちらがスロープ


構造は、下部がコンクリートで、上部のガラスキューブ、スロープは鉄骨造。8本の柱によって上からガラスキューブを吊りこんだ構造です。
設計は、ワークステーション高橋晶子・寛氏、構造設計は木村俊彦氏
| 建築・設計について | 06:58 | comments(0) | -
高知城歴史博物館 高知城が目の前に見える展望バルコニーと階段室
高知城の目の前にあるだけに、このお城を如何に景色として取り込むかがこの建物の大きなコンセプトだったと思います。ここでは、移動手段としての階段室をお城側に設け、そこに菱形の開口部、これは構造的にも有効に働いていますが、それを通してお城やその廻りの景色をとりこんでいます。
博物館や美術館は、展示空間はシンプルで光も基本いれないスクエアーな部分とそれ以外の移動空間に分かれますが、その移動する場をいかに魅力的にするかが、腕の見せ所です。
1階の通路部分。建物の両側が入り口で、この通路は自由通路。2階までは、フリーに入れ、2階の展望カフェも入ることができます。

階段部分

2階の通路。菱形の開口部からは、お城が見えます。



階段の詳細と、木の壁

外部のバルコニーからは、天守閣が目の前に



あいにくの雨でしたが、日曜日に開催される日曜市は、多くの観光客と地元の人達で賑わっていました。
| 建築・設計について | 13:06 | comments(0) | -
高知城歴史博物館 土佐の歴史がわかる新しい博物館
高知城のすぐ傍に完成した高知城歴史博物館
黒い板の高知城に合わせて外観もコンクリート打ち放しのグレーと黒サッシ、城壁の石積みからイメージした石の外壁で構成されています。
外の景色を採り入れる為の開口部は、連続する菱形の造形。これが建物全体のモチーフにもなっているようです。
屋根の庇は、垂木を跳ね出したようなデザイン。高知城の持つ要素を一度解体して新たに組み立てたような外観ですね。



菱形の連続する開口部は、オープンな階段室の部分。


| 建築・設計について | 13:19 | comments(0) | -
高知県庁舎 岸田日出刀設計のモダニズム建築
戦争中の日本に建築のモダニズムをもたらした建築家岸田日出刀の設計による高知県庁舎です。岸田日出刀といえば、東大教授で、丹下さんや前川さんの恩師。
直線による日本の古建築を評価し、力強い直線によるモダニズム建築を設計し、また教えた人です。代表作は、内田祥三の元で設計した東大安田講堂、倉吉市庁舎。さて、高知県庁舎もその直線美が表現されたものでした。



バルコニーを支える梁が力強い。
| 建築・設計について | 11:52 | comments(0) | -
水盤のある散策できる中庭 牧野富太郎記念館展示館
さて、牧野富太郎記念館の展示館の中庭には、美術家田窪恭治氏の作品感覚細胞があります。丁度雨が降っていました。有機的は、植物と水平で静かな水盤のコントラストが良いですね。


屋根の雨を受ける樋の下の水盤もまた良し。

敷地の勾配に合わせた設計

大きな屋根の小さな開口部の向こう側は、高知市を眺められる場所が


こちらの屋根の構造も美しい



屋根面はフラット7に仕上げられています。

屋根の端部

とても楽しい建物と植物園でした。
| 建築・設計について | 08:16 | comments(0) | -
天井から光を通す、明るい渡り廊下 牧野富太郎記念館
牧野富太郎記念館は、2つの建物からなりますが、その2つを繋いでいるのが長い渡り廊下。斜面に沿って、歩いていきます。渡り廊下は鉄骨造で屋根を支えるのは木造。屋根は透明で、光を通す明るい廊下です。

ここでも沢山の植物達が迎えてくれます。歩いていても退屈しません。

やがて見えてくる展示館の屋根

大きな屋根の向こうには再び中庭が見えます。




こちらの中庭は、散策できる中庭

屋根の構造も綺麗に見えます

木と木の接合部の金物のデザインはとても大切な部位ですが、シンプルで力を感じるディテールです。
| 建築・設計について | 07:11 | comments(0) | -
鉄骨の柱、コンクリートの壁、木集成材の屋根のハイブリッド構造で構成された楕円形の建物
さてさて、このような楕円形の建物を木の梁を表しながらどうやって実際に作り上げたのでしょうか?直線の連続で曲面を作るとなると、全て木造でもできますが。曲面の壁となるとなかなか難しい。この牧野富太郎記念館では、コンクリートを基礎と壁に使い、柱は鉄骨。楕円形状に鉄骨のリング状の梁を廻し、そこに集成材の木の梁を架け渡し、屋根を架けています。開口部は、直線の連続の木製サッシ。極めて施工が難しそうですが、実にうまくまとめていました。


竹の中庭を廻りこむようにして建物があります。
サッシの上にはリング状の梁が廻ります。

細い柱と棟の鉄骨。


地下の図書室に降りる階段部分
| 建築・設計について | 00:33 | comments(0) | -
竹の中庭を楕円の建物が囲む 牧野富太郎記念館本館
牧野富太郎記念館は、本館と展示館の二つの建物からなり、その間を長い回廊でつなげています。本館には牧野富太郎の蔵書をはじめ、植物学の研究施設などが入ります。楕円の建物の真ん中は、中庭になっていて、まっすぐに伸びる竹林になっています。
五台山の斜面を生かした牧野植物園全体配置がわかる模型
屋根が楕円形の建物が2つ配置されています。

屋根の雨水を受ける縦樋の下は、水盤。そして植物も勿論生息しています。


真ん中は大きな中庭





3次曲面の金属屋根ですが、見事に納まっています。
| 建築・設計について | 08:32 | comments(0) | -
植物が好きになる牧野富太郎記念館
高知で、次に訪れたのは植物分類学の父である牧野富太郎の業績を顕彰するために開園した高知県立牧野植物園です。この中に建築家内藤廣氏設計の牧野富太郎記念館があります。
まずはエントランス。

美しいオカメザサの刈り込みが目に飛び込んできました。勢いを感じる葉の形と目に優しい美しい黄緑。

中に入ってアプローチを進みますと、植えてある植物に全て名前のプレートが添えてあり、見慣れた植物もあーなるほどこんな名前なんだと改めて名前を知ることができます。すごく綺麗に管理されていて、今この時に咲いた花には花マークのプレートが添えられ、ここを歩いていくだけでも、植物に興味が湧いてきます。


高知の市街とその廻りの山々も望める高さ。

広い敷地ですが、高低差もありその高低差を生かした建物の設計になっています。
大きな屋根をくぐると、中庭が迎えてくれます。美しい楕円形の屋根とそれを支える木の梁、構造主体の鉄骨が見事。

| 建築・設計について | 09:56 | comments(0) | -
水の音がかすかに聞こえる心落ち着く納骨堂 竹林寺納骨堂
内部へと入っていきます。
スロープを下ります。真ん中が廊下で、両側に納骨堂。真ん中あたりに入口があり、中に入って亡くなった方にお参りします。屋根からのかすかな間接光が廊下をほのかに明るくします。正面の壁は杉板。その両側が開口になっていて、その木の壁に光があたります。静かなお寺境内の奥にありますが、鳥の声に混じって水の音が聞こえてきます。そのおとに導かれるように奥に進みますと、小さな中庭の中に水盤の床があり、そこに金属の蛇口から水が水盤に注がれていました。その水の音は、コンクリートの壁に反射して、堂内へと響いていたのですね。バワや、バラガンの水盤を彷彿させる、静かな場所を見事に創り出していました。
スロープで中に入ります。


正面は、木の壁。両側から光が木の壁に当たります。

入り口方向を振り返ったところ

気の壁を照らす開口部。
ここにきて外と繋がります。

壁を廻りこむようにして一番奥の中庭へ。

水の音が反射して心休まる空間です。
蛇口の高さ、水の深さなど、かなり考えこまれた設計です。
| 建築・設計について | 09:03 | comments(0) | -
竹林寺納骨堂の低い屋根がかかる半外部空間
さて、中に入っていきます。まず、本堂の中に入る前にこの柱と屋根で構成された半外部の空間へ。そこは、ストックホルムで見たアスプルンドの森の礼拝堂を彷彿させる場でありました。亡くなった人と会う前に、ここで少し間を置く。廻りの木々の緑や風、香りなど自然を感じ、心を鎮める。そんな気持ちの良い場所でした。
細い柱と低い木の天井。落ちつきます。

振り返ります。




納骨が納められた部分は、コンクリート
細い庇が伸びていきます。

建物外観を見たところ

そして、スロープを下ります。
| 建築・設計について | 07:44 | comments(0) | -
四国霊場第31番札所竹林寺の納骨堂を訪ねる。気持ちが変わるアプローチ
四国の高知県にやってきました。高地市にあるお遍路さんが訪れる四国霊場31番札所竹林寺にまずは行ってみました。あいにくの雨空ですが、それだけに雰囲気がある場所です。
まずは門をくぐりますが、これがまた遠近感、階段のずれた配置が素晴らしく、奥行きが感じられると共に、本堂に向かう気持ちを昂りを導きます。

ずれた荒々しい階段

階段の石は平らではなく、結構石本来の粗さや、自然観をそのまま表したものでした。

そして本堂をお参りした後に納骨堂へ。設計は堀部安嗣氏。2016年の日本建築学会賞作品です。
そのアプローチですが木々で覆われた細い道を進んでいきます。
アプローチの床の仕上げもいくつかに分けられていて、微妙に角度を変えることで、気持ちも少しずつ変化していきます。


真っ直ぐで、湾曲の高低差がある綺麗な石畳
先には低く細い水平ラインの庇が出迎えてくれます。

石畳は最後のところで、細かな石の床に変わります。なかなか細かい。でも、その変化が、気が付かないうちに心に少し変化をもたらすのですね。
| 建築・設計について | 08:34 | comments(0) | -
世田谷の小さな美術館 村井正誠記念美術館
世田谷の等々力駅から歩いてすぐのところに、小さな美術館があります。抽象絵画の芸術家村井正誠の記念美術館。もともとあった木造のアトリエを解体して、その木造の材を適所に使うと共に、アトリエ自体は、そのままこの四角い箱の中に納まっています。作者が何を想い、何を残したかが、アトリエを通じて訪問者に訴えてくるような構成になっています。残念ながら今年は、美術品整備の為のお休みということですが、またじっくりと訪れたい美術館です。
外部は四角い箱に元の木造アトリエの屋根の野地板を縦スリット状に貼り付けたもの。昔の建物の残像を伝えたいという想いを形にしたものです。



建物の切れ目の奥が庭になっていて、そこに池があり、その池の中に村井正誠が使っていた愛車が浮かんでいます。


小さな看板があり、ここが普通の建物ではないことが解ります。
そして、緩やかなスロープ。
水盤やスロープの縁は、錆が出ているコールテン鋼。自然の中で非常にシャープにコールテン鋼が空間を引き締めます。


そして、建物の1階がガラス貼りの開口部。
メリハリの効く、外観でした。設計は隈研吾氏。
| 建築・設計について | 10:06 | comments(0) | -
宮脇檀設計の住宅の傑作 ブルーボックスを見る
住宅トラストの紹介で、宮脇檀設計のブルーボックスを見学させて頂きました。
宮脇作品の中でも特にカッコいいと思っていたこの住宅。何が心を揺さぶるかと言いますと、何と言いましても外観。急斜面に跳ね出すように建つボックス型住宅で、コーナーには大きな開口部。そして壁と開口部とのバランス。斜面から浮くようにスラブが出ていて、道路からは階段でアプローチします。しかも道路面にはこれまた四角いコンクリートの駐車場があり、、斜面から伸びた植栽が建物を貫通して大空に伸びている。というわけです。最後の竹が建物を貫通していたところは、改修によってふさがれていますが、その他は綺麗にメンテナンスがなされ、その迫力は今も変わりません。オーナーは、今お住まいの方が4代目ということで、やはりその価値がわかる人によって大切に使われていました。

道路がずっと登っているその突き当りの急斜面に跳ね出してブルーボックスがあります。

開口部のところはリビング・ダイニング。
丁度この大開口部からは、正面に富士山が見えます。

開口部の左側の床下の円形は、丁度ここが、リビングの中の丸い床下がり部分です。リビングに一段段差を設けることで、落ち着いたスペースを創出させています。大きな開口部による開放的な部分、そして壁で囲まれ、床下がりを設けた掘りごたつのような落ち着く部分。この2つのスペースが大きな1つのリビングダイニングに設けられ、変化に富む豊かな空間となっています。

| 建築・設計について | 22:03 | comments(0) | -
銀座6丁目の新しいビル 夜のギンザ6の美しい外観
4月20日に銀座6丁目にオープンするギンザシックスの前を通りました。もと松坂屋のがあった街区を全て解体。新しい街を作り出しています。昔からあった小さな素敵なお店がなくなり、また再開発かと思っていてあまり期待はしてませんでしたが、夜に見た印象は結構良いものでした。
何が良いか?建物には各層に庇(バルコニー)が付いているのですが、その底の部分すなわち、下から見上げた面が反射する金属なんですね。それで銀座通りを走る車のライトがその軒裏に写りこんでいて、動きがあるんです。とても華やか。建物が発する人工的なイルミネーションでは無く、街を走る自動車の光が動く。勿論これも人工的な光ではあるのですが、これがなかなか良い感じなんです。
内部も楽しみになりました。







| 建築・設計について | 08:12 | comments(0) | -
伊勢おはらい町・おかげ横丁の本物の木造建築による街並み
瓦の切妻屋根と建物の妻面から中にはいる妻入りの形式。伊勢地方の昔からあった風や雨に強い木板の外壁。丹念に大工さんが作りこんだ建物が並ぶ街並みは、歩いていても江戸時代を彷彿させる心地良さを感じます。建物のスケール感が人と丁度釣り合っていて、圧迫感が全くないのですね。屋根は出ていますが、その分壁が下がっているのも良い感じなんです。京都や金沢の街並みとは違い、太く大きな木材が使われ、力強い。僕は、繊細なものよりこのような土着的というか力を感じる建築群に惹かれます。



道路の角地に建つ店舗。屋根が廻りこんでいて、なかなか複雑ですが面白い。





近年できた、中庭がある店舗群。瓦の納まり、スケール感。中庭からの見え方など、よく考えられた設計です。

| 建築・設計について | 10:28 | comments(0) | -
伊勢おはらい町・おかげ横丁の軒先瓦が面白い
伊勢神宮にお参りした後は、おはらい町やおかげ横丁をぶらり散歩しました。赤福本店をはじめ、ここには木造の街並みを見事に作り出しています。これが近年建てられたとは思わないほど、本物感のある建物が並びます。1993年に赤福が主体となり、おかげ横丁をつくりました。その後観光客は増え、今に至ります。売られているものも良いのですが、何と言いましても木造建築が素晴らしい。瓦の載る切妻屋根と妻入りの玄関。道路に面する部分だけでなく側面もしっかり木の壁で作られています。さて、歩いていてよくよく見ますと、お店の軒瓦が、それぞれお店の特徴を表していて楽しいです。郵便局もしかり、団子屋さん、土産物屋さん、とそれぞれ凝っています。
銀行のATMも目立たず、しかもお洒落。




| 建築・設計について | 13:24 | comments(0) | -
映画「人類遺産」 ホモサピエンス を見る
今週渋谷の映画館で上映中の「人類遺産ーホモサピエンス」を見てきました。
一切人は登場せず、物語もありません。映し出されるのは世界にある廃墟。ニコラウス・ゲイハルター監督により、4年の歳月をかけた世界の廃墟の映像。
日本の軍艦島や、東日本大震災後使われなくなった鉄道、宇宙船のような天井をもつ劇場跡や、アルゼンチンの30年ぶりに湖のそこから現れた町など、人はいませんが、そこには確かに人がいたという痕跡が残る場を見事な映像で見せてくれます。コンクリートの力強さと、開口部から注ぎ込む光、開口部からそよぐ風、水の上にできる波紋と崩れたタイルの壁など、建築の持つ力強さや使われなくなり朽ちてゆく建築のはかなさも感じることができました。
| 建築・設計について | 22:31 | comments(0) | -
伊勢神宮内宮参拝 朝日が宇治橋を照らす
外宮に続いて内宮を参拝しました。ようやく空に赤味が射し、高い木々のてっぺん附近に光が射し始めます。気温はまだまだ低く、身が引き締まるすがすがしい感じ。五十鈴川にかかる宇治橋は、日常の世界から聖なる世界へと繋がる結界。その橋を渡り、神聖な空気を味わいながら砂利道を進み、五十鈴川でお清めしたあと、正宮正面へ。

正宮皇大神宮正面の大きな木の先に日が射しました。


参拝を終わり、五十鈴川にかかる宇治橋を再び渡る頃に、ようやく日が身体に当たります。霜柱が立ち、橋の欄干や、床も白い。



この宇治橋もまた遷宮に合わせて20年ごとに建替えられます。あちら側の柱の部分に今度の時は橋が移動するわけです。
掘立方式の柱は大地に埋め込まれ、力強い。
| 建築・設計について | 08:25 | comments(0) | -
伊勢神宮外宮 心柱の位置を示す心御柱覆屋 早朝の静かな空間
今年からお伊勢参りを毎年したいと思っています。平成25年の遷宮の時に来ましたが、今回は、気持ちも新たに詣でます。朝の5時に起きて、5時半にホテルを出発。6時前にはまず、外宮へお参りしました。お参りは、朝日の出からできるのですが、ちょっと早めの参拝。気温は0度。身が引き締まる寒さです。砂利を踏んで外宮へ。
この前来た時は、木の色も真新しかったですが、このようにグレーになって、落ち着いてきました。



前の取り壊された宮の後には、白い玉石の上の丁度お宮の中心となるべき場所に切妻屋根の木の箱が置かれています。
これは、心御柱覆屋(しんおんばしらおおいや)と言います。
旧殿解体後もそこに残り、また20年後の遷宮の時の新殿の中心としてその位置を刻みます。
多くの言い伝えがあるので、そのあたりは、調べてみてください。
白い大地に置かれた箱は、とても神聖さを感じるものでした。



本殿以外にもいくつもお宮はありますが、それらも建替えられるのです。
| 建築・設計について | 07:33 | comments(0) | -
石積みの基壇、焼杉の外壁、瓦屋根 自然素材の建築
海の博物館のエントランス近くにある建物。

石を積んだ基壇の上に建ちます。外壁は、焼杉。焼杉は杉の表面を焼いたもので、墨状になっているため、耐候性、耐水性にもすぐれ、海に近い建物では多く使われてきた素材。経年変化も美しく、これからも使われていく素材だと思います。そしてその外壁の上には瓦屋根。震災で壊れた屋根が瓦屋根だったということで、最近の都心では本当に少なくなりましたが、瓦業界ではきちんと耐震補強もできる瓦を作っおり、以前のように土で固めたりしないので、随分軽く施工もできます。やはり、土を焼いた日本古来の天然素材ですから、機会があれば屋根に載せたいですね。
こうして自然素材で構成された建物は、見ていて飽きがこないし、廻りの環境にも溶け込んでいきます。


海の博物館は、展示も面白いですし、建築空間も楽しめます。

| 建築・設計について | 10:17 | comments(0) | -
木造の本物の船が並ぶ博物館 海の博物館 
木造の建物の中にコンクリートのプレキャスト梁で作られた建物があります。
ここには、沢山の木造の船が現役を引退し、陳列されています。それも相当な数です。ちょっと前までは、船大工さんが作っていた木造船。水平垂直の家の構造と異なり、船は機能的に曲面構成となります。しかも水が相手ですから止水性が一番大切です。それをいくつかの木のパーツを組み合わせ、削って作るわけですから、相当な熟練した技術が必要となります。今はこの船大工さんもほとんどいなくなりましたが、この技術は、伝えていかなければなりません。
外観は、白い壁と黒い屋根



エントランス

内部には沢山の木造船が展示されています。
その船を覆うのが、プレキャストコンクリートの屋根
梁の構造デザインは、丁度船底を見上げたようなデザインです。



| 建築・設計について | 12:17 | comments(0) | -
海の博物館 大断面木造集成材による美しい屋根構造
何と言いましても、海の博物館の醍醐味は、屋根の美しい木構造を表した天井です。集成材トラスにより、連続した梁がリズミカルに並び、棟に開けられたトップライトからの光で、構造材が美しく照らし出されます。やはり内藤さんが渾身の力を込めて設計した建物だけのことはあります。これだけ年数が経っても、その新しさは少しも衰えていません。今建築界では戦後植えた杉材をもっと都会でも使えるように国をあげて政策を進めており、幼稚園や学校にも木材が使えるようになってきました。多くの建物が木の構造表しを試みていますが、なかなかこの海の博物館のレベルのものは少ないように思います。もっと頑張らないとね。







| 建築・設計について | 10:01 | comments(0) | -
伊勢志摩 海の博物館 浮いている玄関庇
約20年ぶりぐらいに訪れました海の博物館。木造の集成材をそのまま構造材として綺麗に表現した建築の代表作。設計は、内藤廣氏。内藤さんの代表作でもあります。焼杉の外壁、単純な切妻屋根。低い開口部と美しい構造材。内部は大空間で、伊勢志摩の海にまつわる歴史がいろいろな形で展示されています。

こちらが玄関の部分。
水平ラインが効いた庇をピンで支える構造。
外壁では、シンプルな形態の中で、ここだけがデザインを主張していました。



外構は、池を配し、自然に溶け込むスケールの大きなデザイン。
| 建築・設計について | 17:32 | comments(0) | -
優しい手触りの階段  村野藤吾 志摩観光ホテル
村野さんの階段はこれまでいくつも見てきましたが、この志摩観光ホテルの階段もまた村野さんらしいデザインでした。そして、多くの人が触る階段手すりはとても柔らかい感触の優しい手すりでした。
これは吹抜けの階段

内部階段

優しいデザイン

和室もあります。


| 建築・設計について | 08:36 | comments(0) | -
太い木の柱と梁で構成された力強い空間 志摩観光ホテル 村野藤吾
何と言いましても、太い柱、そして自然の形態をそのままデザインとして表した太い梁で、固められたこの吹抜け空間は、訪れる人の心に訴える力があります。どうだ!と建築が主張するのではなく、あくまでも控えめながら、じっくり見ますとその力強さが伝わると言いますか、安心感をもたらすといいますか。これもスケール感なんでしょうね。高すぎない天井もそのひとつの要因です。



連続する、丸太を削った荒い柱

照明器具も勿論村野藤吾デザイン

高い天井にして間接光を採り入れています。

ここは、今はレストラン。
外も見えて気持ち良い空間です。
2階の飛び出したバルコニー。ここから演説もできますし、コンサートの指揮もできます。
将校集会所としての機能がわかる部分



| 建築・設計について | 11:55 | comments(0) | -
サミットワーキングランチとして用いられた和紙の光る壁で囲まれたコーナー
今回の新しい改修で作られたのが、和紙を用いた光る壁。日本の伝統と照明器具そして壁としての機能を持たせた美しい壁でした。
木造の建築空間にも見事にフィットし、お互いを高めあう効果も生みだしています。


このコーナーでは昼食会議も行われました。



柔らかい光は、日本らしい光です。

アクリル板に模様のある和紙を貼った壁。
| 建築・設計について | 07:38 | comments(0) | -
志摩観光ホテル 将校集会所を移転、改修したホテル
志摩観光ホテルのスタートは昭和26年。その際、物資不足もあり、村野藤吾が設計した鈴鹿にあった将校集会所をそのまま解体、移築してホテルとしてスタートしました。その記念すべき将校集会所は、今の健全。ホテルのバー、そしてG7の時も使われました。木造建築で、太い柱や梁がそのまま表現されていて、天井も高く、開放的。連続する空間が見事です。
その外観。

サミットでの首相の記念写真もここから撮影されました。ベストポイント



新しいデッキにはベンチも置かれ、美しい湾の景色を堪能できます。

| 建築・設計について | 16:33 | comments(0) | -
志摩観光ホテル 軽快な屋根が重なる外観デザイン 村野藤吾
久しぶりに志摩観光ホテルを訪れました。村野藤吾が設計した高層ホテルです。西、東館からなっていましたが、今は東館が残り、サミットを機会にリニューアルされました。
外観は、村野デザインがしっかり残っています。各階に設けられた軽快な庇、エレベーター機械室搭屋の家型デザイン。掘りの深い窓廻りのデザイン。繊細で気品が漂う外観です。村野さんが78才の時の力作。


内部のホールは、すっかりリニューアル
中央に2階ロビーに上がる階段がありましたが、それがなくなり、平面的になっています。

開口部廻りの庭との関係は見事

エントランスロビーにある暖炉のある溜り

ちょっとやり過ぎ

| 建築・設計について | 10:08 | comments(0) | -
情報を共有し、未来につなげる  明治生命館
改修・修復工事では、その建物を建てた当時の技術や職人の技、時代背景も含めてすべたが今へとつながる膨大な資料が出てきます。その資料をすべて公にして、訪問した人が誰でもみれるようにとまとめられた部屋がこの部屋。
パソコンには膨大な資料が、見やすく整理されており、例えば椅子の修復はどうしたのかとか、外壁の石はどのように貼ったのかとか、素人でもわかるように工夫された展示がなされています。技術を隠さない。すべてオープンにして、その技術や建築に対する当時の想いを今に伝える。それはとても大切なことです。
このモダンなスペースが、情報公開スペース。歴史もわかりますし、細かな作業や、施工状況もすぐ解ります。


壁には実物大の柱頭も壁に表現。あまりの大きさに驚かされます。この柱頭は、石を載せたあとで、石工がノミで削り出しています。もちろんヨーロッパの本物は見ていないわけで、驚くべき技術。


そのほか2階会議室は、戦後アメリカGHQの司令部としても使われていた部屋も見れます。



| 建築・設計について | 07:59 | comments(0) | -
アーチの開口部が並ぶ、2階のホワイエ  明治生命館
ホールの2階ホワイエがまた素晴らしいのです。
私は、直線よりも有機的な曲線が好きですが、この2階ホワイエから客席に入る開口部なんぞは、本当に好感がもてます。優しい感じが良いんですよ。
まずは、上階ホワイエに登る階段
これは、オリジナル図面を基に、作り直したそうです。
力強い感じが良いでしょう?

そして上階のホワイエ
そして、客席と映写室に至る開口部デザインに注目


この映写室にいらる階段とアーチの開口部のバランスの良さ。
うーん、良いなー。

外の開口部もこのような感じです。
| 建築・設計について | 21:03 | comments(0) | -
格式高くかつドラマチックなホール 明治生命館
最上階にある2層のホールです。
広いホワイエ、マホガニーの本物の木材をふんだんに用いたエントランス部分内装、数段階段を昇る、気持ちが高翔する仕掛け。
ホールに入る前の天井の低さと入ってから一気に拡がる開放感。
天井シャンデリアデザインと空調ガラリの見事なデザイン。窓廻りの凝った枠造作。カーテンの掛け方。そして2重サッシによる防音構造などなど、数えますときりがありませんが、見事なホールでした。
ホワイエ

階段を上がって内部へ。

低い天井から一気に開放空間へ。


舞台から客席側を見る
真ん中は映写室でその両側は2階席

椅子は、オリジナルを倉庫にて発見し、布地を貼り替え、再生したそうです。
完成からいくつかの改修がなされており、それを完全なオリジナルに戻しました。大変な手間と根気のいる仕事ですが、歴史を次代につなげる素晴らしい仕事です。
開口部のアーチを用いた高貴なデザイン
ファブリックの美しさ


天井の石膏デザイン。これらも左官屋さんの腕が光ります。

舞台コーナーのアールの納まり

防音を考慮した2重サッシ。
上げ下げ戸ですが、その取っ手がまた握りやすく渋い。今回の改修ではこの真鍮取っ手はオリジナル通りに新しく作り替えたそうです。
| 建築・設計について | 09:28 | comments(0) | -
職人技が光る細部 明治生命館
細かな造作は、日本人しかできない作業ではないでしょうか。陰影の効いた彫り物、石の削り、そして金物に至るまで、職人技が細部に光ります。




エレヴェーターの操作盤
| 建築・設計について | 19:04 | comments(0) | -
ガラスの入った中庭空間 明治生命館
建物は、日型をしていまして、どの執務室も光がはいるように考えられた平面計画です。アトリウム(中庭)は、今誰でも入れる場となっています。以前の使い方としては事務執務室でした。そのあたりは、石膏模型で確認できます。

この模型も岡田信一郎が製作したもの。

中庭執務室は真ん中のガラス天井のある部分

その模型のとなりには、この岡田信一郎が設計した明治生命館が建つ前にあった三菱2号館の模型があります。この三菱2号館を解体するにあたり、この石膏模型を作り、たくさんの写真や図面を保管しました。

そしてこれが今の中庭アトリウム
天井のガラス屋根は内部からはわかりませんが、今回の改修で新しいものに取り換えられています。

当時をそのまま残し、照明を新たにとりつけたそうです。

| 建築・設計について | 09:31 | comments(0) | -
生まれ変わった石の建築 明治生命館
御堀端に今もその雄姿をみせてくれる明治生命館。竣工は昭和9年。その後、大戦やGHQの接収、復興、平成13年から16年の改修、修復と高層ビルとの一体化を経て今に至ります。多くの昭和の建築が表だけを残して内部は取り壊される中、この明治生命館は、その内部も保存、しかも実際に使いこなされる活きた建築として今も現役です。今回ゆっくり見学してきました。
まずは、外観。意匠は古典主義建築の伝統的3層構造からなります。下の基壇階、その上に5層分を貫くコリント式柱が並ぶ主階(ピアノノービレ)そして屋階(アティックストーリー)の構成。設計したのは岡田信一郎。昭和9年といいますとヨーロッパではバウハウスはじめ、近代建築が生まれた時代。日本ではまだまだ和洋折衷主義の建築が多いなかでしたが、本格的な古典主義の石の建築を岡田信一郎は、一度も渡欧せずに設計しています。相当な知識と努力がこの設計には込められています。



夕陽を浴びる外観

基壇廻り

コーナー部分

| 建築・設計について | 08:50 | comments(0) | -
ギャラリー間で開催中堀部安嗣展を見に行く
今乃木坂で開催中の建築展堀部安嗣展に行ってきました。模型とパネルそして30分にわたる映像で構成された展覧会で、堀部さんの建築に対する考え、考察、そして形に至るまでも行程等がわかりやすく展示されていました。
とても落ち着く静かな空間。天井は低く抑えられ、ここしかないと思われる壁に放たれた開口部。そしてヒューマンスケールで展開される部屋のボリューム。一般の人にも是非見てもらいたい建築展でした。



| 建築・設計について | 10:50 | comments(0) | -
うねる螺旋階段 すみだ北斎美術館
展示室は3階と4階で、エントランスからはエレヴェーターで上がります。3階と4階をつなぐ階段と吹抜けは、ここでの見せ場の一つ。手すり壁は鉄板で曲げられ、軽快感がある美しい手すりになっていました。ホールにはなたれた開口部からは、光が鋭く入りこみ、結構明るいホールです。暗い展示室と明るいホールでコントラストが効いています。
エレベーターで上がるのは良いのですが、展示を見た後は、階段で1階まで降りてきたいと思いました。ちょっと残念。








| 建築・設計について | 10:01 | comments(0) | -
建物の四方からアプローチできる美術館 すみだ北斎美術館
金沢21世紀美術館もそうでしたが、開かられ美術館ということで、建物の四方に開けられた開口部から中に入ることができます。もちろん通り抜けもできます。坂倉準三が設計した鎌倉の神奈川県立美術館もやはり同じように公園から自由にアプローチできるというコンセプトですが、やはり開かれた美術館がいいですね。
アルミパネルにはなたれたエッジの効いた開口部に入りますと、そこは斜めガラス壁の世界。空が写りこんで、万華鏡のように見えるところもあり、明るく変化に富んだ空間を体感できます。空間という落ち着いた場というよりか、明るくきらめくプロムナードというイメージかな。






プラン

そしてエントランスホール
ひときわ大きな三角開口部からはちゃんとスカイツリーが見えます。

| 建築・設計について | 07:54 | comments(0) | -
すみだ北斎美術館 職人技が光るアルミパネルの外観
最近完成した建物で最も注目をあびるすみだ北斎美術館に行ってきました。
下町の公園の中に建てられた北斎の浮世絵を展示する美術館です。何と言いましてもまずは外観。大きなボリュームをくさび型の開口部で分節させ、ボリューム自体も外の景観や空を写し込むアルミパネルにすることで、抑えています。アルミの切板の精度は日本でしかできないような平滑な仕上げ。開口部サッシとの取り合いも職人技の凄さです。一見簡単そうに見えるところも綿密な検討を重ねた結果できたもの。この外観だけでも勉強に値します。設計は妹島和世建築設計事務所。施工は大林組・東武谷内田建設JV






| 建築・設計について | 08:33 | comments(0) | -
台所とトイレと風呂と茶の間にお金をかけた家 林芙美子邸
林芙美子は客間よりも、茶の間、トイレ、風呂、台所にお金をかけました。日々使うところであり、気分転換できるところであり、くつろぐところ。やはり家の中でも今の住宅ではちょっと後回しにされるところが本当は大切なんです。水廻りというもので、風水や家相においてもとても慎重に位置を決めています。
そのあたりの説明

台所の調理台廻りは人研ぎという左官の技。何度も削りこむことで、石のような仕上げになります。今でも十分美しい。


そしてお風呂
天井には細い竹天井が用いられています。

トイレは広くゆとりあるものに、お風呂は、窓があって換気出来、外が見れればより良いです。キッチンは今システムキッチンもあるので、かなりのグレードになっています。あとは、皆があつまるリビングということで、これからの設計でもこのあたりに気をくばりながら進めていきたいと思いました。
| 建築・設計について | 08:07 | comments(0) | -
生活棟とアトリエ棟を繋ぐ中庭 林芙美子邸
建築制限があった中で、芙美子は生活棟と夫のアトリエ棟の2つの家を建て、後にそれを繋いでいます。そこに丁度良い中庭兼通路ができ、風通しの良いひとつの家になりました。瓦屋根のこの家は、中庭によって屋根もわかれるので、そのスケール感が丁度良く、上から見ても屋根が連なる感じで、瓦の持つ美しさを今も見せてくれます。


2つの棟の間の庭


美しい瓦屋根


ガラスの屋根の部分はアトリエのトップライト

| 建築・設計について | 08:27 | comments(0) | -
風が抜ける部屋と、光が天井から注ぐアトリエ 林芙美子邸
林芙美子が何度も京都に行って建築を学んで建てた家というだけに、いろいろな工夫が見られます。この寝室、次の間、書庫と続く配置も間仕切りを開けると南から北へと風が抜け、気持ち良い一間となります。寝室は、夫の寝室。次の間にはインド更紗を貼って造った置押入があり、華やかさを醸し出しています。

中庭を挟んだ配置。照明器具もお洒落

寝室
屋根の勾配に合わせて、天井の庭側の仕上げを変えており、天井に流れを生んでいます。


中庭方向に開けられた出窓
畳に座ると丁度良い高さで、開放感があります。船から中庭をながめるような感じです。

そして小間。日本家屋の落ち着いた自然色の中にインド更紗の赤が映えます。


アトリエは夫の為のものです。天井から自然光が入る仕組み
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たたき土間のある縁側と、庭の見える書斎 林芙美子邸
京都大徳寺の茶室忘荃を思わせるような下がり障子のあるたたき土間
その先に廊下があり、その先が昔納戸であった林芙美子の書斎。書斎からは、雪見障子を介してお庭が見えます。
一人で執筆する仕事にはもってこいの大きさ、スケール。
廊下から書斎に入る引き戸は背が低く、前かがみになって入りますが、茶室の躙り口のようにここからは神聖な仕事場、ここまではパブリックな場という結界の引き戸というわけです。
たたき土間にいくまでの通路

これが書斎、廊下前の庭 。下がり障子壁が良いです。


書斎の入り口は背の低い引き戸

落ち着く仕事場である書斎
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こたつとちゃぶ台のある家 林芙美子邸
昭和30年台の生まれの私にとりまして、冬の居間というと堀りこたつとちゃぶ台とみかんですが、今では自分が設計する家でもなかなかそのような居間は出てきません。でも掘りごたつで4畳半で、こたつに入りながら、すぐほしいものが手に届く範囲にあって、暖かく家族で過ごす時間もとても豊かであったなと想い出すわけであります。
さて、林芙美子邸に戻りますが、そんな典型的な居間がありました。ここは6畳

この居間は、広い縁側に面していて、そこからお庭が見えます。コーナーに配置されているので、開放感は抜群

やはり広縁は良いです。

広縁の向こう側に続く部屋は小間
小間の外観

4畳半と言いましても、そこに床の間があり、出窓開口が付き、大きな開口部から庭が見えるので、全く狭さは感じません。


ここは、芙美子のお母さんの部屋であり、書生の寝床でもあり、客間としても使われた多機能の部屋。日本ですねー。
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荒れる海のパワー 湘南海岸
いつもおだやかな海もさすがに昨日は、荒れていました。
海の近くに建てる建築は、こんな凄まじい自然の力を受け止めないといけません。風、波しぶき、塩害、強い日差し。考える事が多いですね。
あくまでも自然のパワーに対しては謙虚にいかないと。
晴れの日も良いですが、こんな自然のとてつもない強さを見せてくれる日もまた良いです。



| 建築・設計について | 10:37 | comments(0) | -
林芙美子の家 取次の間がある玄関
人気作家の林芙美子邸には毎日多くの来訪者があったそうです。そのお客様に対応するのが、玄関に設けられた2畳程度の取次の間。玄関の来訪者の目線と取次の間に座った家人の目線が合う高さに設けられています。
この間があることで、床の間のような玄関が構成されています。
まずは、玄関の外の石畳み

そして玄関脇に設けられた家のお守り

正面に取次の間

見返しますと脇にはベンチが設けてあります。


玄関天井の板張りが陰影が出て美しい貼り方をしていました。

取次の間の右を見たところ。右の奥が客間

林芙美子の原稿を取りに、朝から多くの出版社の人がこの客間で待っていたそうです。

玄関を中心に、玄関の右が来客用のスペース。左にいくとプライベートなスペースになっているのがわかります。
平面図
| 建築・設計について | 08:41 | comments(0) | -
林芙美子邸 門から玄関までのアプローチ
新宿区中井にある大正から昭和にかけて活躍した小説家林芙美子記念館に行ってきました。昭和14年に建てたこの家は、設計者山口文文象の元、林芙美子がいろいろ家を研究し、大工を連れて京都まで見学をし、建てた家で、とても住みやすく、機能的にもデザイン的にも学ぶところが多い家です。
まずは、門から玄関までのアプローチ。斜面の上に建つ家なので、門に入ると、右に折れ、石の階段を廻りこむように玄関に向かいます。右から左に折れると、丁度良い感じで建物の美しい妻面が見え、玄関が迎えてくれます。
やはり、この印象は強く残ります。

門を反対側から見たところ。低い屋根でスケールも小さくこじんまりしているところが良いです。

門を入って右に折れるとこんな石の階段となります。

階段を左に折れると、正面に家が見えます。

床の石畳みがそのまま玄関へと導きます。

落ち着いた趣の玄関。
ガラスの引き戸が迎えてくれます。
| 建築・設計について | 11:42 | comments(0) | -
雪の水上高原 現場は雪との戦い
多雪地帯での工事は、降り積もる雪との戦いです。一晩に40センチとか60センチとか積もる雪は、想像を超える自然の力を見せてくれます。今工事中の現場もそんな厳しい環境下での工事。まずは、工事の車両が現場にまで入る為に道路の雪をかく事から始めないといけません。しかも夜が早いので、実動時間はかなり制限されます。窓で塞いでるとはいえ、内部の気温は零度近く、大工さんも防寒着を着ての作業です。
屋根の勾配はかなりきついのですが、雪はなかなか落ちてくれません。夜に固まり、昼間の氷点下なので、滑って落ちる前に固まってしまいます。この屋根の雪下ろしも一苦労です。
今年は暖冬の昨年と違い、雪の量も多く、当たり年になりました。


でも、晴間が見えると、それはそれは、別世界の美しさです。

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鎌倉駅近くの古い民家を利用した落ち着くカフェ
鎌倉駅周辺には古い民家を利用したお洒落なカフェがいくつかあります。鎌倉らしいと言えば、そうなんですが、都心でもこんな民家カフェがあると嬉しいのにといつも思いながら散歩しています。
立ち寄ったのは、横須賀線の鉄道に沿った路地に面するところにありました。
リビング和室を店舗にして、お庭を見ながら石油ストーブに温まりながら、頂く古午後の紅茶とケーキは嬉しかったな。
玄関



民家の玄関がお店の玄関。そうそう、昔の家の玄関はこんなんでした。

お庭を見ながらのカフェタイム。
住んでいる近くにちょっと息が抜ける場所があるというのは、気持ちも豊かになります。
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水平ラインが美しい吉村順三の湘南の家
海と堤防の水平ラインに沿って平たい横に伸びる家が堤防の上にあります。他の建築が箱型に対して、平屋の建物は水平ラインが特に強調され、スケール感も他の物とは全く異なります。写真中央の小さな建物がその建物。設計は吉村順三氏。低くシャープでそりのある屋根が特徴で、建物の真ん中に2階の書斎の箱が飛び出しているのですが、それが船の操舵室を連想させます。


海に寄り添う素晴らしい建築です。
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雪見障子のバリエーション 庭を楽しむ
東京には雪が降りました。積りはしませんでしたが、雪の景色もまた趣があるものです。大きなガラス開口部で、外の景色を内にまで取り込む開放感も良いですが、景色を絞ってその風情を味わうのもいかにも日本的でこの季節ならではの楽しみでもあります。障子という建具は、そんなひとときの安らぎをもたらせてくれる装置。うまいこと使い分けて、日常の中でちょっとしたリラックス時間を持つ。忙しい毎日ですが、そんな時間を作ることはとても大切ですよね。



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水戸市立西部図書館 落ち着く背の高さの壁で囲まれた読書スペース
何が落ち着くか。どういう場所がそれをもたらすか?何かに囲まれた場所でしょうか。読書するにしてもオープンなところよりも、人の高さぐらいの壁で囲まれたプライバシーの保てるスペースというのは、やはり気持ちが何となく落ち着きます。
図書館にもそんなスペースが沢山あればもっと良い。

円形の書庫、しかも両側が本で、廊下の幅も丁度良い。この先が見えない廻廊の書庫も気に行ったスペース

図書館の平面図を見ますと丸い閲覧室にボコボコと機能が違うブロックがくっつく感じがわかります。


大きな円柱の閲覧室の廻りを廊下の廻廊が廻り、そこに天井から光が注ぎ込みます。




児童閲覧室

絵本の部屋 ここは靴を脱いで入ります。

今でも市民に愛されている図書館でした。
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水戸市立西部図書館 コンクリートシェルの包まれる天井
本に周りを囲まれて、本と一緒の時間を過ごす。これは本好きな人にとって至福の時間となります。ストックホルムの図書館はまさにそんな感じですが、この水戸市西部図書館も丸い空間でできた閲覧室。この場合、建築的にはその丸い部分の天井を如何にデザインするかを考えるのが一番頭をつかうところです。あえてデザインしないで、フラットな天井にするのもひとつ。この西部図書館の場合は、屋根の壁の隙間からの間接光を採り入れるというアイデアからシェルによる屋根となっています。それがまたこの図書館のデザインのポイントで、特徴づける形態の創造なんです。


鉄骨の梁を架けて、その上にコンクリートシェルの屋根がのります。

屋根と壁にできる半円の開口部からは間接光が入ります。



中央のソファーに座って好きな本を読む。静かな時間が過ぎていきます。
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水戸市立西部図書館 蓮の花が咲いたような配置の図書館
水戸に行った帰りに水戸市立西部図書館に寄りました。前々から行きたいと思っていた図書館。中心性、対称の形態、建物をぐるりと廻る廻廊、円形の図書館内部がはたしてどのような感じなのかを体感してきました。設計は新井千秋氏。私が大学時代に建築を学んだ先生です。新井先生のお蔭で建築の楽しさ、面白さ、深さを学ぶことができました。その恩師の作品で、吉田五十八賞も受けた建築です。
大きな前面広場に中心の丸い図書室。その廻りを分節された、集会室や、子供図書室、学習室などが囲むプラン。

楕円の廻廊がその廻りを廻り、公園としての領域を視覚化しています。

正面外観

中心建物の最上部の円形の壁にはスリットが入り、太陽の光を受けて、全面の芝生にスリットの影を落とします。


分節された諸室

そして廻廊

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新大久保の軍艦ビル(第3スカイビル)の力強い外観
1970年竣工のこの集合住宅は、今みても、その斬新な形とまるで軍艦のような力強さは群を抜いています。遠くから見ても、大迫力。以前は、外壁の鉄板の錆止め塗装色のシルバーだったので、本当に大きな船のようでした。




棟屋の形がまた戦艦の艦橋のように見えます。

設計したのは渡辺洋治。
狭い南面の敷地に対して、各ユニットの部屋が均等に光と景色とプライバシーを獲得するように意図して設計されました。それぞれの部屋が斜めにはみ出して、南面に開口を設けてあります。太陽と植物の枝と葉の関係をヒントにして葉が均等に太陽からの恵みをうけるように、このデザインが生まれました。
渡辺洋治本人も軍艦に実際に載っていたとのこと。やはりここにも実体験が生かされているんですね。



玄関ホールからエレベーターホールに向かうアプローチもかなり独特



2手に別れた真ん中の壁の中に階段とエレベーターが納めれています。
| 建築・設計について | 09:39 | comments(0) | -
屋根の上のテラスから空を眺める
少し高台に建つ家では、その屋根までのぼると、かなりの景色を楽しむことができます。今回の家でも敷地が高台にあるので、屋根までのぼりますと、ずっと遠くまで見渡すことができます。横浜のみなとみらいまで見れ、夏の花火をデッキテラスで楽しめます。大きな空、夜には天体観測も可能な屋上テラス。場所と条件が揃えば、これからの住宅にも設置したいところ。
屋根の上に乗る部分が屋上展望テラス

上からは、きれいな瓦屋根も見れます

屋上テラスからの景色

空が広い

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京都唐長の唐紙で作った照明器具
ダイニングと和室のペンダント照明はそれぞれ京都の唐長さんで作ってもらいました。
オーナーの好みの柄を選定してそれがこの建物にあうようにしつらえています。
光が灯ると、唐紙に刷られた文様が浮かび上がり、面白い。
照明器具そのものを楽しめるのも良いじゃないですか。
和室のペンダント

ダイニングのペンダント
ダイニングテーブルの上にくるので、3つに分けて天井から吊られています。

障子の光とぼんぼり状のスタンド
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階段に合わせた造り付け家具
階段は、上階から下階へ光を落とす吹抜け空間ですので、階段を壁で仕切らず片方をオープンにすることも多いのですが、その場合手すり壁を簡単に設けたりはしないで、階段状の造り付け収納をデザインすることがあります。階段に合わせて高さっを抑え、視界を遠くまで伸ばすのと、安全性そして、飾り棚も合わせたデザイン。


そしてリビングの収納も造り付け。
いろいろ既製品もありますが、漆の床に合わせ、開口部も一緒にまとめてデザインするとなると、やはりこれが一番美しく納まります。

| 建築・設計について | 22:38 | comments(0) | -
年が経つほどに深みが増す漆のフローリング
自然素材の良いところは、経年変化を楽しめるところ。出来立てが一番よいのではなく、年を重ねる毎に趣が増し、しっくりと全体がなじんできます。落ち着いてくるといいますか、住む人にとっても優しい家になります。
漆を塗ったフローリングは初めてですが、これも最初は光っているし、材によってマダラが目立ちます。でもしばらくすると全体が同じような色に落ち着いてくるということで、数年後が楽しみです。漆は紫外線に弱いので、丁度障子が良いですね。


玄関の框のところも、京都に部材を送って漆を塗ってもらいました。

こちらは、オープンキッチンですが、オーナーは、漆の色彩にマッチした幕板を選ばれました。
| 建築・設計について | 18:47 | comments(0) | -
漆の洗面器 型から造った一品物の洗面器
トイレは和風デザイン。
洗面器は、陶器の洗面器や、信楽焼きのものとかいろいろな種類の洗面器が出ていますので、それから選ぶのも楽しみですが、今回の家では漆をいろいろな所に使っており、洗面器も作ることにしました。デザインをおこし、それを図面化して模型をつくり、確認したあと、漆を何度も塗り重ねていきます。漆はもともとお吸い物のお椀をはじめ、昔から水に対して強い素材ですので、洗面器やお風呂も可能なんです。この製作は、木曽アルテック社にお願いしました。木曽の本社を訪ね、色を決め、形を確認して出来上がったのがこの洗面器。
和風のトイレの内装にも合致した良い出来だと思います。


側面は、下に行くほど、色が濃く茶褐色になるグラデーションを付けています。
| 建築・設計について | 12:09 | comments(0) | -
リビングから中庭を眺める 雪見障子の楽しみ方 漆の床
中庭をリビングから眺めるのですが、ここには雪見障子を入れました。
ソファーに座った時に、腰から下の部分の障子が上に動い、庭の地面のところが見えます。障子を開けたり閉めたり、雪見障子を上げ下げすることで、中庭のいろいろな景色を楽しむことができます。障子からの柔らかい光は、やはり日本の伝統の光です。
障子を閉めたところ。夕方陽が沈み、しだいに闇になっていくとき、この障子を介しての時間は、陰影礼讃の世界をもたらしてくれます。

障子の下半分を開けて庭を見ます。

一番見える状態

ダイニング方向から見た中庭と障子の組み合わせ



床の材料は、タモ材に漆塗り。漆は京都の漆工芸家の方にお願いして材を送って京都で塗ってもらい、現場で貼りこんだものです。
足ざわりが良く、色もまだまばらですが、経年変化でとても奥の深い色に変わってきます。漆は昔から日本で使われてきた自然塗装材。戦国時代のかぶとにも鎧にも塗られていて、雨にも強い材です。
光が反射してとても美しい床になりました。

こんな障子額縁も良いでしょう。
| 建築・設計について | 09:09 | comments(0) | -
設計はスケッチから  リビングから中庭を見る
住宅の中でもっともくつろげる場所は、やはりリビングでしょう。そこにソファーを置く場合、そのソファーに腰かけて、どういう景色や建築空間に包まれた時に、あー気持ち良いなーと感じる場面というか空気感はどんなものか。その答えは建物によってそれぞれですが、その解答の一つを見出すことが設計の醍醐味みたいなところだと思います。もちろん玄関からはいってその場所に至るアプローチ、移動することによって次々に変わる場面も大切なんですが、住む人にとってはやはりリビングかな。
ということで、そのリビングから中庭を見た時のスケッチを企画段階で描きます。
それがこのスケッチ
中庭の向こうには部屋が見えますが、これは玄関脇の和室。
その窓や、腰掛のバランスや、玄関扉との関係を考えて描きました。
向こう側の和室は平屋なので、屋根がリビングから見えます。

そしてできたものはこんな感じ
障子はこの状態が一番開いたところ。
| 建築・設計について | 09:35 | comments(0) | -
玄関の脇に設けた和室 太鼓貼り障子は行灯のよう
和室は少なくなりましたが、不意の来客、来客の宿泊、着替えの部屋、子供達の遊び場にはとても重宝。ただ、普通の日は使う頻度が少ないので、できればその空間を見せて広く感じるようにしたい。そこでそういう和室は玄関の脇にしつらえ、大きな玄関ホールの一部と考えました。
右側が和室

和室には障子を設置。玄関ホールと分けます。
普通の障子では無く、両面に障子紙を貼り付けた太鼓貼りの障子としました。
こうすると障子の表と裏が無くなります。
和室から玄関を見たところ

閉めた障子
これで何だかホンワリとした場が作れます。

こちらは玄関ホールから、閉じた障子を見たところ。
和室に光が入りますと、行灯のように障子の壁が浮かび上がります。
| 建築・設計について | 13:01 | comments(0) | -
玄関前には中庭を眺め、荷物も置けるベンチ

中庭を眺めながら右に廻ると、引き戸の玄関扉となります。
玄関の扉の前には荷物を一時的に置けるベンチを設置。
ここに座って中庭の水鉢の水音を聞くのも良い。
そんなちょっとしたゆとりの時間を感じられるスペースを設けることは、とても大切です。

玄関の引き戸を引くと、正面に丸窓。
丸窓の下は収納です。大きなシューズインクロークがあるので、玄関に靴が並ぶことは無く、いつもすっきり綺麗。

玄関に吊るされた行灯は、クライアントさんが京都で買い求めた骨董品。
今ではこんな優れたデザインの照明はどこも作ってないので、昔のものを求め、それを上手く活用するのも、手法の一つです。
玄関の照明は照度を落とし、やや暗め。
落ち着いた雰囲気が、心を鎮めます。
| 建築・設計について | 07:01 | comments(0) | -
設計はスケッチから  中庭と玄関アプローチをつなぐ
門から玄関に入った時に目の前がパッと開けて外が現れる。そんな光景を想っていました。一昨年スリランカのジェフリーバワの建築を見学しに行ったとき、アプローチの巧みなデザインにかなり刺激を受けました。内部と外部が溶け込む場を、エントランスアプローチに設けることで、ワッと気持ちが変わる。そこは外部と異なり、静かで落ち着いた場所です。京都の町屋もいくつか訪れて、同じ感覚を味わいました。それをこの住宅にも取り入れたわけです。

中庭に面するのはリビングと、シューズクローク。
リビングから見た時に、玄関側が2階建てですと、大きな中庭にしないと光は1階リビングにはいりません。従って玄関側(スケッチの手前部分)は平屋です。
天井を低く抑え、視界が中庭の緑に行くようにしました。
できた空間はこんな感じ。
今は、手前に簾を掛け、目線が更に水鉢や、コケの生えた庭にいくようにしています。

| 建築・設計について | 07:09 | comments(0) | -
設計はスケッチから 中庭を廻る玄関アプローチ(1)
外部から内部へ入るアプローチは、その建物の肝と捉えて設計するのが僕のスタンス。気持ちを切り替える内部と外部の曖昧な空間がいかに楽しく、面白くそして精神的に重要かが、沢山の建築を体感しながら感じたことです。
そのアプローチは敷地が大きかろうが小さかろうが、できる限り設計でとるようにしています。そこに中庭を組み込むと、さらに素晴らしい場が生まれます。
このスケッチはそんな中庭とアプローチを組み合わせた案のスケッチ。
中庭は、リビングから見るだけではなくて、玄関アプローチの庭としての役割を持たせます。門の扉を開けて、中に入ると空気が変わります。

| 建築・設計について | 08:44 | comments(0) | -
設計はイメージをスケッチすることから始める。鍾馗(しょうき)さんが載る玄関瓦庇
いつも新しいプロジェクトが始まる時、まずはイメージから始めます。
もちろんクライアントさんが要求することはほぼ100%満足できるプランにはしますが、そこになにを盛り込むか。敷地や機能の条件をどのように捉え、その解決法を見出していくかが、設計の醍醐味であります。理論だけではないとことが面白いところで、それを形におとしていく。形がまた数十年も残り、街に影響を与える。そんな事をいろいろ考えながら設計を進めるのですが、昨年できた建物は、和を感じる佇まい。クライアントさんの求めるところは、外とは別世界の内部で、自然を感じ静かに生活したいということでした。外部に閉じ、内部に開かれた家です。
で、外観。
道に面するのは、一面なので、その玄関部分を集中して考えました。
スケッチはこんな感じででした。
長い外壁に、玄関部分だけが瓦屋根を載せて、入り口であることを表す。そんなデザイン

完成したのは下の写真。
やはり現場で作っている途中で変更。最終的にはより良いものになりました。

屋根の上には鍾馗(しょうき)さんという京都の町屋では今も沢山みられる魔除け、厄除けの像が載ります。京都でクライアントさんが買われてきたものを載せました。
| 建築・設計について | 10:03 | comments(0) | -
文部科学省(旧文部省)の煉瓦建築
虎の門の交差点にある旧文部省の煉瓦(スクラッチタイル)ビル。
後ろに控えるのが、建替えでできた高層ビル。前の建物は、昭和7年の築
道路のカーブに沿って建ちます。
やはりこの時代のスクラッチタイルの建物は、歴史を感じて良いです。
道路に沿って横長の建物ですが、玄関ホール部分には垂直方向をデザインした外観が特徴です。



高層ビルとの接合部は、中庭


やっぱり古いものがあってこそ、新しいものが映えます。
簡単に壊したらいかん。
| 建築・設計について | 19:27 | comments(0) | -
霞が関ビル 37階の男を想い出す
霞が関ビルに用事で行きました。霞が関ビルといえば想い出すのは「37階の男」昭和43年にテレビで放映されていた37階のペントハウスに住む探偵の物語です。
主演は中丸忠雄。カッコよく乗り回す車はマツダコスモスポーツ。ということで超高層ビルがとてつもなくカッコよく感じた小学生時代でした。関西在住だったので、勿論見たことも無いビルでしたが、天高く伸びるエネルギーを感じ取っていたのかもしれません。






今は、耐震補強も終わり、内部も綺麗にリフォームされていて、とても便利で使い易いオフィス空間としてよみがえっています。
| 建築・設計について | 19:36 | comments(0) | -
河口湖の木工作家吉野崇裕氏の禅チェアーに座る
椅子というものは、その人の体系によって合う椅子、合わない椅子があります。名作と呼ばれる椅子でもその感覚はひとそれぞれ。仕事で座る椅子は、私の場合特に長時間なので、疲れない椅子でありしかも集中力が持続する椅子が必要なわけです。長年探していましたが、河口湖在住の木工作家である吉野崇裕さんに椅子を作ってもらうことにしました。この椅子は禅椅子。禅をしているような状態で座ることができます。吉野さんは長年禅をやられていて、その奥の深さを探求してこの禅椅子という形に辿り着いたそうです。
まず、私の体系に合わせて、寸法を決め、それから木を削りだして製作。ひとつひとつ手作りによる一品物なので、7カ月ぐらいかかりました。
栗の木の座


背もたれの部分が丁度腎臓を包むようにフィット。心地よくシャンとして座れます。


裏側。

そして吉野さんのサインも

この座り心地は、実際にためしてみないとわかりません。
20年ぐらいは一緒に暮らす椅子になりそうです。
| 建築・設計について | 09:20 | comments(0) | -
新宿南口バスターミナルバスタ 鉄道上に建ったオフィスとバスターミナルのビル
こういう建物を見ると何度も思いますが、日本の施工技術と管理技術は素晴らしい。日本でもトップの利用客を誇る新宿駅の上にこんな建物を造るんですからね。人や電車が絶え間なく動くその上で建設の仕事をする。今、渋谷駅でも再開発が真っ最中ですが、建設会社に関わる人の苦労は相当なものだと思います。
下は絶え間なく走る鉄道


空中に持ち上げられたバスターミナル。
バスターミナルとしてまとめられたので、利用者にとっては至極便利に

そして低層階には多くの緑が植えられています。

緑に囲まれたレストランも

7階には簡単な菜園も登場

多くのビルに囲まれたところに、緑のオアシスを作るというコンセプト

駅の改札前も広い広場がとられていて、東口、西口のごったがえした駅の顔とはまた違う顔を見せてくれます。

| 建築・設計について | 08:09 | comments(0) | -
白洲次郎が最初に載ったクラッシックカーペイジ
白洲次郎という人は、本当に車好きだったそうです。晩年80際までポルシェ911を軽快に乗り回し、そのスタイルは英国仕込みでダンディー。その白洲次郎の最初の車が武相荘に展示されています。

その車を見ながらカフェでお茶を一杯

そのオープンカフェです。

玄関の門が正面で、その左がカフェ

こちらは、ショップとラウンジ

いつまでも残してほしい建物と景観でした。
| 建築・設計について | 12:34 | comments(0) | -
武相荘 冬の夕陽を浴びてきらめく石の斜路
白洲次郎の家武相荘。残された景観は、ひと昔ならどこにでもあった景色ですが、もう本当に東京近郊では見れなくなりました。懐かしいのは仕方ありませんが、時間が少しゆっくりと流れるようなそんな感じがしました。なかなか夕日も見る余裕がないのですが、こうして夕日に照らされている石の斜路なんかを見てますと、自然を感じるスペースの大切さを改めて認識させられます。家にいても、ちょっとした時間の経過を感じられるスペースがやはりこれから増々大切になると思いました。
母屋の前の千鳥模様の石畳み。

夕日に照らされる石の斜路。
この散策路もちゃんと残されていて、武蔵野の感じが味わえます。



石の階段も光が当たるとこんなにきれい

| 建築・設計について | 11:54 | comments(0) | -
白洲次郎自邸 武相荘 屋根が生きている 茅葺屋根
白洲次郎・正子が住んだ住宅武相荘。その主屋は、ミュージアムとして当時の姿をそのままに活かされています。
まずは、外観。その屋根は茅葺屋根。ほんの50年ぐらい前までは、田舎にはどこにでもあった茅葺屋根ですが、今ではもちろんほとんど見られません。まず、茅を葺く人がほとんどいません。この武相荘も改修時で屋根を葺き替えされていますが、その際は、京都から茅葺伝統を強く守りたいという中野誠氏によってなされました。その様子は、武相荘hp http://buaiso.com/kayabuki/で見ることができます。
廻りの自然に溶け込んでいく屋根。屋根に苔が生え、生きている屋根とでも言うのでしょうか。そこには、日本人の知恵と職人技と造形美を見ることができました。




屋根裏は、蚕を飼う棚として昔は使われましたが、白洲次郎邸では子供部屋として利用されました。
1階の庭に面する大開口


ガラス戸を開けると、前の庭とひとつになります。
こちらは玄関側

玄関部分。大きなガラス引き違い戸が良いですね。玄関前には大きな壺があり、花が植えてあります。
ガラガラと入りますと田の字型プラン。手前にリビングそして奥が和室、さらに書斎があります。

| 建築・設計について | 08:10 | comments(0) | -
白洲次郎の住宅武相荘 大きなガラス引き戸のる玄関
白洲次郎・正子が住んだ武相荘。そのダイニングとキッチン部分を含めたところが、今はレストランになっています。茅葺屋根の母屋と倉庫を繋いだ部分は、パーゴラがあるテラスが併設。内部から見ると、パーゴラの向こうに庭があり、視界が拡がる配置になっています。

こちらがレストラン部分の正面ファサード。漆喰の白と木のダークブラウンの対比が綺麗


入口の扉は大きな引き違い戸。格子の中にガラスを組み込んだものです。
やっぱり趣があるんです。

1階の床は地面よりも上がっているので、玄関前には数段の石が並んでいます。
こういうやり方も自然で良いですよな。

主屋と蔵(レストラン)を繋いだ部分にあるパーゴラを持つテラス。

実にシンプルなんですが、どこもかしこも住てのセンスが光ります。
| 建築・設計について | 08:08 | comments(0) | -
白洲次郎と正子が暮らした武相荘 奥行を感じるエントランスアプローチと建物配置
東京町田市の鶴川に、白洲次郎と正子が暮らした家武相荘があります。この土地が武蔵と相模の間にあること、そして白洲次郎独特一捻りの発想から不愛想をかけた名前になっています。駐車場からいきなり京都のお寺のような林を抜けるアプローチ。階段を昇ると、その先に門が構え、その先に家が見えます。奥へ奥へと抜けていく視線。その先にある趣のある建物群。このアプローチを歩くことだけで、気持ちが高まります。
図面のように、階段を上ると、カフェやチケット売り場もありますが、そこは後にしてまずは、立派な門をくぐります。

床の石のアプローチも趣と、奥行感、動きを感じます。


門をくぐり、一番奥に見えるのが茅葺屋根のある母屋。今はミュージアムとなっていますが、リビング・囲炉裏のある和室・書斎・2階の子供部屋の構成です。手前は今はレストランですが以前は食堂とキッチンだったそうです。いずれも当時ではごく当たり前にあった民家ですが、それを上手く、おしゃれに使い込んで、楽しく暮らしていたようです。

門を入ってすぐ右を見ますと、2つの建物があり、左はレストランで、右がバー。
階段をあがって中にはいりますと、カウンターバーがあり、大人の男の世界が拡がっています。

門の照明器具も素敵
| 建築・設計について | 07:33 | comments(0) | -
証券の街兜町にあるフィリップ証券 古典様式の建築
山二証券の隣にあるフィリップ証券(旧成瀬省一商店)のビルです。設計は山二証券と同じ西村好時。石貼りの重厚なオーダーの列柱が4本並び、その柱の間に開口部がはめ込まれています。古典様式と表現主義の鉄筋コンクリート造3階建ての建築で竣工は昭和10年。



隣が山二証券のビル。
ピッタリ寄り添うように建っていますが、同じ設計者とは思えないデザインです。

玄関回りも良いでしょう。
| 建築・設計について | 06:57 | comments(0) | -
日本橋山二証券ビル スパニッシュ風の西洋建築
日本橋には証券会社が沢山ありますが、この山二証券もそのひとつ。大きな東京証券取引所の建物のすぐ後ろにあります。外観は、1階が石貼りで、その上の壁は煉瓦タイル。さらにスペイン瓦がのる洋風邸宅のような形です。開口部の装飾デザインも優れていて、小柄ながらしっかり存在感を出しています。
道路の角地にあるので、外観の3面が見え、どこも手を抜いていない全てが表の建物。



開口部廻りの装飾デザインも美しい。
建物の角の部分には細い柱のような装飾が付きますが、この細かな細工のされた付け柱があることで、単純な四角い角に優雅さを与えています。


玄関廻りのアーチデザイン。細かな職人技が光ります。

昭和11年竣工ですから戦災にも耐えた貴重な建築の一つ。設計は当時多くの証券ビルを設計した西村好時。
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日本橋日証館 日本橋川が見える階段と石と装飾天井の美しいエントランスホール
日証館に入ってみます。
玄関ホールは、壁や階段を活かし、天井に間接照明を採り入れたリニューアルで、入った瞬間に威厳と拡がり、明るさを感じる美しいホールになっています。正面には階段があり、踊り場に設けられた開口部から外の光が感じられます。窓も向こうは日本橋側。


天井の装飾、ペンダント照明、梁を支える装飾など、手の込んだ装飾が際立ちます。

こちらは、エレヴェーターホール

階段の手すりは重厚な石のデザイン


窓からは日本橋川が見えるので、階を移動するときに、少し気分が変わります。

こちらは、基準階のエレヴェーターホール

日証館は、構造が鉄骨の入った鉄骨鉄筋コンクリート造のため、もともと耐震性も高く、しかも耐震補強もされています。
これからも、残っていってほしい歴史を伝える建築です。
| 建築・設計について | 09:54 | comments(0) | -
丹精な美しい白いファサード日証館
日本橋兜町は、証券取引所があることから多くの証券会社のビルが立ち並んでいます。この日証館もその一つ。道を挟んで反対側は、日本証券取引所のビル。
この白い端正な建物の設計は、横川工務所で昭和3年の建造。しっかりメンテされていて今でも古さを感じない、綺麗なオフィスです。
1階部分は、石が貼られ、アーチの開口部が連続します。
2,3階は、2つの窓がプロポーション良く並ぶ四角い窓。そしてその上の2層がまたアーチの開口。このアーチのデザインも綺麗です。その上は再び四角い大きな窓となっています。


アーチの1階窓は、外からも入れる開口部の構造でした。

真ん中が玄関の開口部


道がカーブしていて、その曲がる部分に建ちます。左は、東京証券取引所のビル

正面のファサード
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水の都東京の歴史がわかる三菱倉庫江戸橋歴史展示ギャラリー
三菱倉庫の日本橋ダイヤビルの1階には、水運の都江戸と、この三菱倉庫の建物の変遷と歴史がわかる江戸橋歴史展示ギャラリーがあります。江戸橋の岬にあった荷捌き場から蔵に変わり、昭和5年に今の低層部江戸橋倉庫ビルが建てられ、そして平成26年に今の高層ビルが増築されるまでの歴史が模型や写真でわかりやすく展示されています。
まずこの局面の重工な玄関から入れるのがうれしい。

1階のホール

模型や写真が並びます

江戸橋沿いの運河から船に積んだ荷物を上げ下ろしするクレーンが運河側の最大の外観上の特徴でした。



そして現代は、そのクレーンの機能はなくなり、新しいビルの一部としてデザインを踏襲して造り替えされています。
この運河側の立面もなかなか良い感じです。高層棟もそのデザインを上手く連続させています。

こちらは保存された低層部も楽しいアーチ型の扉


保存という形の建築の中では、本当に良く考えられた建物だと改めて感じました。
| 建築・設計について | 07:52 | comments(0) | -
日本橋ダイヤビル 江戸橋倉庫ビルを生かして増築された好例
近代建築がどんどん壊されていく中で、この三菱倉庫の日本橋ダイヤビルは、かなり頑張っています。古い建物の一部を残してその後ろに新しい高層ビルを建て津手法は沢山ありますが、うわべは残っていても、中は殆ど保存されていないのがほとんど。この日本橋ダイヤビルでは、昭和5年に建てられた江戸橋倉庫ビルの7割を残し、その中に高層ビルを建てています。従って外周は殆どそのまま。保存を言うのは簡単ですが、そこには現代の最先端建設技術がなければできない事も事実です。特に構造解析による新旧建物の接合、耐震性は極めて難しい。実際間近に見ますと、高層部は視界に入らないので圧迫感も無く、古いものと新しいものが本当に上手く納められています。
これは全体像。保存された低層部では、船の艦橋のような塔屋が特徴
この塔屋部分は再建されました。

下部の保存部分の江戸橋倉庫ビルは、船着き倉庫として利用されていて外観も豪華客船のイメージ。直線の無い曲面を多く用いた柔らかい感じですが、そのデザインモチーフを高層棟でも用いています。

道路角部分の曲面部分は特に美しい。
大きな壁面にはなたれた開口部も実によくデザインされた楽しいものです。


低層部は、緑褐色の重厚な石積み





上階の半円形バルコニーもアクセントになります。
| 建築・設計について | 09:03 | comments(0) | -
野村證券本社・日本橋野村ビル バークブラウンのタイルが続く、長いファサード
東京日本橋の橋のすぐ脇に建つ、近代建築の旧日本橋野村ビル。1階の基壇廻りは石で、2階から上は、ダークブラウンのタペストリータイル。そしてその上には白いセメントによる優しい造形がのっかります。特徴的なのは、やはりこの最上部の意匠。コーナーに格子そして、瓦が廻るパラペット。どこか豪華客船をイメージさせます。設計は、一番手前のところが安井武雄。そのあと増築された後ろに続く部分は佐野正一。


側面は、長いファサードが続きます。これだけ同じ材料で長いファサードを持つ建築は珍しい。





この野村ビルを含めた一体は、再開発の予定になっていて、正面部分は残されるそうです。でもこの長いファサードは無くなるのでしょうね。
近代建築がどんどん無くなって、ペラペラガラス建築に変わるのは、経済第一主義の日本にあってはあきらめざるをえませんが、なんとも文化的にはお粗末ですね。
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浅草雷門の前に建つ浅草文化観光センター 折り重なる屋根と木ルーバーの建築
浅草の雷門の前にある浅草文化観光センターです。海外からの観光客の為のインフォンセンターで、1階に受付、2階は、タブレットやパソコンも扱えるカウンターのある情報センター、上階は事務所や貸展示室、最上階には展望テラスがあります。この建物の特徴は何と言いましても家を重ねたような外観、庇が階毎に形を変え、家型を重箱のように積んだように見えます。木のルーバーが何となく日本らしさをイメージさせた建築。設計は隈研吾氏。以前夜に前を通りましたが、中も入ってみました。

ガラスと庇の外観デザインは、印象に残ります。



内部は、木のルーバーを用いたデザイン

縦のルーバーからは外の喧騒を見ることができます。
建物よりも、人の多さと賑わいに感動

1階と2階の吹抜け部分。中2階はカウンターが備えられ、いろいろな情報を得るスペースに


屋上テラスからの景色もまた楽しい。
下の道にいる人のスケールも解るし、丁度良い高さです。

| 建築・設計について | 07:58 | comments(0) | -
浅草雷門、仲見世の賑わい
正月の浅草浅草寺はとても賑わっていて楽しい。
雷門から仲見世に入るのに、長蛇の列でした。
浅草文化観光センターの最上階からは、この雷門と仲見世、浅草寺が良く見えます。

雷門前の交差点の賑わい

真っ直ぐ伸びる仲見世


浅草は、浅草寺だけではありません。
多くのお店が周辺にあり、あたりを歩くだけでも面白い。
まだまだ昭和の匂いが残る浅草。良いですねー。
これは花やしき玄関




新しいものと古いものが混在するところに面白さがあるんです。
| 建築・設計について | 10:22 | comments(0) | -
浅草鷲鳥神社(おおとりじんじゃ)のなでおかめをなでに行きました。
元旦は近所の八幡様に初詣をし、そこから初日の出を拝みました。今日は浅草にある酉の市で有名な鷲神社に行ってきました。予想以上に多くの人でにぎわっていて、参拝するのに1時間ちょっと並びました。でも天候も良く、風もない穏やかな日で良かった。

商売繁盛!




赤い鳥居の次に石の鳥居、そしてしめ縄のアーチをくぐり本殿です。


社務所正面におられた「なでおかめ」は参拝者多数の為、写真では撮れませんでしたが、健康を祈ってほっぺをさすってきました。
| 建築・設計について | 19:15 | comments(0) | -
2017年明けましておめでとうございます。
2017年平成29年明けましておめでとうございます。
元旦の今日、東京は雲一つない晴天で、美しい初日の出を拝むことができました。きっと今年も良い事が沢山起こるでしょう。楽しみにしたいと思います。
ブログは毎日できる限り書くことにしていますが、ホームページの中身もそろそろバックアップして、新しい建物を随時載せてまいりますので、そちらの方もお読みいただけると幸いです。建築は本当に奥が深いので、飽きることがありませんし、また勉強し続けないと満足のいく建物にはなりません。今年も今の自分のベストを出し切れるように、毎日を大切にしながら、建築に取り組んでいこうと思います。





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東京ステーションギャラリーの高倉健展と東京駅八重洲口グランルーフ
今年最後のブログです。沢山の人に読んでいただき、感謝しております。建築は、体感しないと何も始まりません。映像では出てこない匂いや、音、風の向きや光の温かさ等々、その場所に行って身を置き、考えることが一番手っ取り早い建築の勉強だと思います。ということで、今年も時間が許す限りあちこち行って空間体験してきました。そのときは写真に収めるのですが、本当はスケッチがベスト。写真は撮った瞬間に忘れることが多いので。それで、この日記ではもう一度写真を見ながら復習しているのです。
最後は東京駅。東京ステーションギャラリーで開催されていた高倉健展に行ってきました。

一人の俳優を美術館で展示するという、日本では初めての企画ではないでしょうか。初期の作品から最後の作品まで、その一場面を時代を追って幾つかのモニターで見ることができました。その時代、その時代で日本の状況がわかり、映画にももちろん反映されています。その流れるような時間の中で高倉健のいう俳優が演じてきた人々。どの時代でも一生懸命生きる姿が描かれているような気がしました。いやー十分アートでした。

さて、丸の内から八重洲に移ります。
大きなテントの屋根が覆うのは、グランルーフと呼ばれる店舗とデッキの建築。
2つの巨大ビルをつなぐ通路の上に設けられて軽快なテントは印象的です。
丸の内は歴史建造物。八重洲は現代建築ですが、そこに大きな軽い屋根をドーンとあっさり設けたところが、良いです。設計デザインは建築家ヘルムート・ヤーン。ごじゃごじゃしている街並みにスッキリ感がもたらされています。

夜になるとライトアップで浮き上がる屋根




壁面には本物の緑の壁がすっと続きます。


綺麗な建築でした。
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京都 旧三井家下鴨別邸(4)庭とつながる開放的な縁側
庭と繋がる1階は、部屋の廻りに縁側になる廊下がぐるりと廻っていて、どこからでも庭に出れるような造りです。これぞ日本的。
柱と建具で構成されていて、勿論建具は自由に動くわけですから、壁という概念が無いんですね。風や、自然の香りは外から内へと抜けていきます。




庭と反対側にも開口部があり、中庭が見えます。どちらを見ても、自然を感じられる空間です。


こちらが、旧三井家下鴨別邸の平面図。


素晴らしい建物でした。一般公開されてますので、是非。
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旧三井家下鴨別邸(4)無垢の手すり
旧三井家下鴨別邸の階段の手すりです。
手すりも本当に悩む部分のひとつ。
まずは何と言っても握りやすい事。そして耐重がかかってもしっかりと身体を支えてくれること。それからデザインということになります。
この旧三井家下鴨別邸の階段手すりはそれらを網羅して、それらしい手すりになっています。手が触れるところは、無垢材を削って優しい感じに仕上げています。




こちらは、格式高い天井と照明
| 建築・設計について | 20:09 | comments(0) | -
京都 旧三井家下鴨別邸 美しい開口部
複雑な建物の形態はもちろん魅力的ですが、細かな部分にも多くのデザインが見られます。その一つが開口部。




| 建築・設計について | 22:19 | - | -
京都 旧三井家下鴨別邸(2)主屋の2階廊下から庭を眺める
主屋の外観
壁は、白い漆喰と鼠色の漆喰が用いられています。
何とも言えないプロポーション



お庭の池越しに茶室を見ます。

左から玄関棟と主屋そして茶室

2階も廻廊になっていて、そこから庭を見ます。



| 建築・設計について | 20:57 | comments(0) | -
京都 旧三井家下鴨別邸(1)3階に望楼がある木造住宅
今年から公開された下賀茂神社のすぐ近くにある旧三井家下鴨別邸です。
建物は、玄関棟、主屋、茶室からなり、それぞれ建てられた時代も異なります。主屋は元々木屋町にあった三井家木屋町別邸を移築したもので、3階の望楼からは素晴らしい景色が望めました。勿論現在もその景色は変わったものの、美しい京都の山々を眺められます。ここに移築、増築されたのは大正15年。三井家の祖霊神題名霊社を参拝するための休憩所として建てられました。
幾重にも重なる瓦の屋根とそこから象徴的に飛び出す望楼が何とも美しい造形を見せてくれます。




ぐるりと廻りこんで、こちらが玄関棟の正面。大きな構え。

そしてこちらが庭園側から見た玄関棟

そして庭側から見た主屋です。
庭に向かって目一杯の開口部。庭の景色を室内におもいっきり取り入れます。
| 建築・設計について | 09:59 | comments(0) | -
下賀茂神社 大炊殿 神様のお供え物を調理していた台所
下賀茂神社です。少し前に訪れた時のもの。

こちらは、本殿の後ろからみたところです。

紅葉も綺麗でした

で、こちらが重要文化財である神様のお供え物の台所である大炊殿


大きなお釜も残っています。


調理器具なども展示されていました。

太い柱と木の壁が美しい


| 建築・設計について | 21:40 | comments(0) | -
京都のお蕎麦 本家尾張屋本店 明治からの建築で食する
京都のお蕎麦は、ダシが美味しいので、京都で食するならば暖かい蕎麦かな。ということで、烏丸御池の近くの蕎麦屋さん本家尾張屋本店で頂きました。
尾張屋さんの歴史は古く、お菓子屋さんからのスタート。とは言っても京都ですから、室町時代まで遡る老舗です。尾張屋さんのそば餅というお饅頭は有名。
建物は、明治時代からのもので、風格が漂います。

日本の建築は夜景も美しいのです。



創業当初からの暖簾をくぐります。


やっぱり美味しかった。
| 建築・設計について | 18:36 | comments(0) | -
京都のイノダコーヒー本店
京都は結構コーヒーのお店も多いのです。
朝ホテルで朝食を摂らないでも、街には魅力的なコーヒーショップがあります。
このイノダコーヒー本店もその一つ。全国展開しているコーヒー屋さんですが、こちらで朝食を頂きました。朝早くから常連さんや観光客で一杯でした。ちょっと驚き。でもコーヒーはさすがに美味しかったです。

伝統的建築の横は洋風のこしらえ。内部も分かれていますが、どちらも趣がありました。


こちらは近くのビル。
景観規制がかかっている中で、上手くデザインされていました。
| 建築・設計について | 08:56 | comments(0) | -
慈照寺銀閣の国宝東求堂 書院のある4畳半の間取りはここから始まる
国宝東求堂。足利義政公の4畳半書院同仁斎は、草庵茶室の源流であり、四畳半間取りの始まりとされます。
義政公は、作庭家としての才にも恵まれました。この東山殿は、義政公があこがれた禅僧夢窓国師が作庭した西芳寺を模して作られました。

大きな庇と濡れ縁。この建物東求堂は、本来阿弥陀如来を祀る阿弥陀堂でした。
それだけに造りはしっかりしていてプロポーションも良いですよね。


本堂と東求堂をつなぐ廊下

きれいに整えられた中庭


角に据えられた手水鉢は、四角い面のデザインがそれぞれ異なるモダンデザインでした。
| 建築・設計について | 10:23 | comments(0) | -
京都銀閣寺の四方正面の庭
銀閣寺です。30数年ぶりの再訪。銀閣寺自体は、外壁の漆の改修中で足場が架かっていましたが、庭や東求堂を見学しました。
砂で清められた庭は、正面がなくどこからでも眺められる四方正面の庭。そこに文様が描かれたのは江戸時代だそうですが、月の光を受けた庭がその光を反射して銀閣寺から月の光を眺める。静けさの中で時がゆっくり流れを感じる。今ではなかなかできない事ですが、そうすることで又感性が磨かれたんでしょうね。




砂は、かなり固く、少々の雨ではびくともしません。

| 建築・設計について | 10:20 | comments(0) | -
このクリスマスの銀座のショーウインドウは動物が多い
ショーウインドウは、お店の顔ですが街の顔でもあります。
いつも楽しませてもらえるのは何と言いましても、銀座和光のショーウインドウ。今年のクリスマスは、シロクマ君とペンギンさん。
可愛らしい親子のシロクマに思わず微笑む人達。この季節は本当に街が綺麗で心も何となく温まる感じがします。







ウインドウから飛び出して銀座の街へと出かけているペンギンもいるんですね。


こちらはエルメスのお猿さん


何だか動物くんが多いな、今年の年末の銀座は。
| 建築・設計について | 09:15 | comments(0) | -
京都烏丸御池周辺 一文字瓦が美しい建築
京都を歩いていますと、まだあちらこちらに近代建築や町屋が残っていて、新しい発見が沢山あります。こちらは、辰野金吾と片岡安の設計による日本生命京都支店。今はテナントが入ります。1983年の改修で東部分が残された形。残された部分が圧倒的存在感があり、将来もし改修されるとしてもここは残るのではないでしょうか。現代建築ももっと頑張らないといけません。



こちらは、町屋の隣に上手く新築されたテナントの建物
瓦屋根が2層になっていて、その2層の屋根の隙間からも光を内部に採り入れています。一文字瓦がとても綺麗です。両側をしっかりコンクリートの壁で挟み込んで、その間に木造をはめ込んだような外観。シンプルですが、洗練されたデザインです。さりげなく街並みと合いながらも、上手いなと思いました。


隣の町屋ともうまく連続性が出ていてよい感じ。

近くで見られる木造建屋
| 建築・設計について | 13:01 | comments(0) | -
京都の街並みに溶け込んだ安藤忠雄氏設計の俄ビル 
京都の安藤建築もいろいろありますが、烏丸御池近くには1階にデザインハウスが入る俄ビルもよく考えられている建築です。
京都の旧市街地美観地区という厳しい規制の中で、いかにも京都らしい。廂が縦に連続しているビルを作り出しています。正面はスチールの格子状の縦ルーバー。屋根は金属屋根で両側の壁が安藤さんのコンクリート打ち放しの厚い壁です。こうしてみると、コンクリートの灰色の色は日本の色であることを改めて認識させてくれます。




| 建築・設計について | 07:52 | comments(0) | -
京都烏丸御池近くの古本屋平楽寺書店
京都烏丸御池近くを歩いていて出会いました丸いオーダー柱が特徴の建物。
平楽寺書店です。いまでも勿論現役の本屋さん。扱われているのは仏教書。仏教関係の人にはすぐ解る本屋さん。できたのは昭和2年だそうです。構造は鉄筋コンクリート造で3階建て。その当時としては珍しいRCの建物。気合いが見えます。工事はからやま工務店さん。国の有形文化財に指定されています。
通りから見た外観。RCの建物に木造の母屋がくっついています。



平楽寺書店の創業は江戸時代。長く続く老舗
迫力ありますが、全体として可愛らしい手のひらに収まる建築。
細部は、職人技が光ります。

| 建築・設計について | 07:38 | comments(0) | -
安藤忠雄 表参道コレッツオーネ 入り組んだ光の空間
久しぶりに安藤建築を見に行きました。表参道の安藤さんの建築といえば今では表参道ヒルズですが、根津美術館近くの商業ビルであるコレッツオーネは、その形、複雑に入り組んだ通路、外部と内部の交じり合う場の創造、階段や、アールの壁の形態操作など安藤さんの持ち味が十分に生かされた名建築です。
外部は、四角い外観に円形がはめ込まれたような形で、上部が住宅、下階が商業施設です。これも複雑な機能をさすがにうまくまとめ上げていますよね。



表参道側からのエントランス
ここからアールの壁に沿って階段が昇り降りしてきます。
四角いマッスと円形の壁が織りなす空間で、四角と丸の隙間が上手く階段や吹抜け空間になっています。


隙間からは街路樹も綺麗に見えます。


光と影の静かで力強い空間



ドライエリアから見上げたダイナミックな吹抜け空間

しばらくぶりに見た勇気をもらえる力強い安藤建築でした
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ノルウェーベルゲンの美しい夕景 港に出店する赤いテントの魚介マーケット
長く書いてきましたノルウェーの旅の記録も今日で最後です。とにかく出会う街が美しいのと、人が親切なのと、どこかゆとりを感じさせる人々の生きるスピードも良かったです。
ケーブルカーから港に戻る途中で見た可愛らしい建物。
アーチと四角い窓、そして屋根さらに、玄関廻りには石が貼ってあります。

マクドナルドもなかなか

さて、最後のご褒美でベルゲンの美しい夕陽を見ることができました。




赤いテントの中は、新鮮な魚介類を売ったり、その場で料理をしてくれるお店が並びます。


旅の最後の晩餐はこちらで頂きました。

| 建築・設計について | 07:14 | comments(0) | -
ノルウェー ベルゲンのフロイエン山からの絶景と1925年から続く山頂レストラン
さて、フロイエン山からベルゲンの街を見下ろします。
ここは、観光名所にもなる美しい景色が見られます。上から見ますと、街は港から奥へと拡がり、かなり大きいことがわかります。



山頂も散策すると楽しそうです。

そして山頂にあるレストラン

ガラス面が多く、景色が楽しめそうです。


このレストランは1925年にできたものということで、上手にメンテされていて、いかに市民に愛されているかが、わかります。
| 建築・設計について | 07:37 | comments(0) | -
ノルウェーベルゲン フロイエン山に登るケーブルカー
ノルウェーのベルゲンの街を見下ろせるフロイエン山に登ります。そこにあるのは可愛らしいケーブルカー。観光だけではなく、フロイエン山の斜面の住宅の住人にとっては交通手段にもなっているもの。
下の駅

そして可愛らしいケーブルカー。

天井がガラスになっているので、景色を十分楽しめます。


こちらが山頂の駅


急斜面を登るケーブルカーからの景色は劇的に変わるので、視覚的に面白く、建築でいう階段と同じでとても魅力的です。
| 建築・設計について | 07:30 | comments(0) | -
魅力ある階段 大切に改修されながら使い続けているブリッゲンの建物 
やはり建物の要素として階段は魅力的なんですね。ここブリッゲンでも木造フレーム架構の中に上手く階段がはめ込まれているものもあり、あー登ってみたいと感じます。人を引き込む階段は、とても楽しい。
綺麗な経年変化した木のフレームに美しい花が映えます。この階段も登って上のお店に行きたいと思いませんか。

構造の柱の間にはめ込まれた階段が飛び出してきています。

通路の上を建物同士をつなぐ階段が渡る。
これもなかなか魅力的な建築シーン

さて、数百年使われてきて、しかも観光客が絶え間なく訪れるので、常にメンテナンスが必要です。訪れた時も一つの棟が、内装を変えてました。床も綺麗に剥がして、基礎から補強していました。こうしてメンテナンスをすることで、これからまた100年後も同じ感動を人々に与えてくれるのでしょう。

綺麗に塗装された建物



魅力的な全ての素材が木でできた通路



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ノルウェー木造の世界遺産ブリッゲン(2)荷物を吊り上げる滑車の棟がある倉庫
ハンザ同盟がおかれたブリッゲンでは、船から入る荷物や、積み出す荷物、商品でごった返していました。その荷を2階の倉庫に上げるために、建物の上部に滑車が取り付けられ、その棟が本体の建物から中央通路側に飛び出しています。機能第一主義の形態ですが、そこには無駄なものなど何もなく、その機能美がデザイン的にも面白い。

壁から出っ張ってきて、下の通路に覆いかぶさる形。


滑車が下りてくる部分

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ノルウェー木造の世界遺産ブリッゲン(1) 狭い通路の奥に拡がる広場
ブリッゲンは、歩く通路が狭く、しかも2,3階建てなのでその迫る壁と空のスリットのある通路空間が魅力的です。通路もただ真っ直ぐなだけではなくて、所々に床段差があり、階段が現れたり、バルコニー状になっていたりと歩いていて飽きません。勿論機能最優先で作られたのでしょうが、経年変化と使い勝手の関係から今の姿になったのでしょう。全てが同じ素材でできていて、しかもそれが経年変化を楽しめる生きた木だからこそ、五感に訴えかけるのでしょうね。


途中には少し広くなったところもあり、狭いところから視界が開けるので、これがまたホッとするというか、感動します。

奥に進むと広場が現れます。


広場の更に奥の通路を進みますと、そこに空天井のレストランがあったりと、冒険心を揺さぶります。


| 建築・設計について | 07:25 | comments(0) | -
ノルウェーの世界遺産ブリッゲン 木造倉庫群の魅力的な通路
ノルウェーの世界遺産である木造倉庫建築のブリッゲン。ドイツ中世後期に起源する貿易の保護と独占を目的にして作られたハンザ同盟。そのハンザ同盟の都市は、北海やバルト海沿岸の港のある都市を中心に拡がり、ノルウェーにおいてはここブリッゲンに根拠地を置く、外地ハンザが形成されました。本国ドイツとの間の貿易も盛んであり、このブリッゲンは、魚介類の倉庫や事務所として使われてきました。幾度の火災にも遭いますが、そのたびに原型の姿を再現し、今に至ります。今でも現役で、内部の細かく解れた部屋には事務所やショップ、レストランが入り、世界の観光客でにぎわっています。
さて、その内部へと踏み込んでいきます。

建物と建物の間にはいつくかの通路があり、その通路を抜けて奥へといきます。


床も壁も全てが木造。


こんな風に2階に上がる階段が現れます。


2階の開放廊下
さすがにもう何百年も経つ建物なので、床は水平ではなくて、あちこち傾いています。でもそこに味わいがあります。扉も相当古い。


下を見下ろすとこんな感じ

再び廊下を進みます。

隣に見える家型の倉庫も全て同じ木造の板張りなので、統一感があります。



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ベルゲンにある世界遺産ブリッゲン 三角屋根が並ぶ可愛らしい景観
ベルゲンの街歩きに出かけます。
まずは、鉄道の駅

その隣には同じく石の外壁の建物。これは図書館です。
通りにこの建物が並ぶことで、特別な雰囲気を作り出しています。

古い町並みが残る遊歩道

そして、今のベルゲンの中心の商業ビルが並ぶエリア。広い歩道の両側にはお店が並びます

港に着きました。このベイエリアは、新鮮魚介類の露天が軒を連ねています。右のテントがそれ。ちゃんとした海鮮料理のレストランも沢山あり、とても賑わっていました。

湾の向こう側の埠頭には三角屋根の建物が並びます。
右手前は大きな三角屋根。その左手は小さな三角屋根。
この奥の小さな三角屋根のところがブリッゲンと呼ばれる木造の建築群で、世界遺産になっています。

近くに行きます。大きな三角屋根の方は商店。石の基壇の上に建物が載る構造で、上部は事務所と店舗です。


そして世界遺産の木造建築群
色がカラフル。しかもヒューマンスケール。
建物と建物はくっついています。雨をどうやって排水しているのかなーと建築関係者はついそのあたりも気になります。
このブリッゲンの中は、実はとても複雑な迷路になっていますが、正面ファサードは整然としたしゃんとした顔。面白そう。

| 建築・設計について | 00:39 | comments(0) | -
ノルウェー第2の都市ベルゲン ホテルグランドテルミナスの重厚なラウンジ
この旅の最後の都市ベルゲンに到着です。ベルゲンはノルウェーでオスロに次ぐ第2の都市。
その駅には近代建築も

外壁は石のようです。

さて、これがベルゲン駅の正面
石が貼られた重厚な佇まい。街の顔と言ったところでしょう。

最後の宿泊はグランドテルミナスホテル。駅から近く空港へのバスターミナルにも近いので旅行者にはありがたい位置にあります。

玄関入りましてフロント。やや小さめなフロントでした。

フロントの脇には立派なラウンジがあり、ソファーに腰かけてコーヒーを楽しみました。

大きな開口部のガラスには一部淡い色ガラスが使われています。
窓の外には植栽が施され、その自然の緑とガラスの淡い緑がハーモニーになって、綺麗な絵を作り出しています。このようなガラスの使い方もあるんですね。

階段廻りやシャンデリアも歴史を感じるものです。

| 建築・設計について | 07:21 | comments(0) | -
ノルウェーの村ヴォス 美しい湖に沿って建つ図書館
ソグネフィヨルドを観光したのち、ベルゲンに向かう途中の乗り換えの村ヴォスに到着。
このヴォスという村も美しい入り江があるところでした。とにかく水面に波がなく、鏡のように美しい風景が映り込みます。


そしてこの景色を見下ろす丘の上にガラスファサードの図書館がありました。



内部は、北欧らしい明るい木質系の内装
やはりどこも照明が綺麗です。



屋上にはスロープで上がれます。緑化もされていました。

こちらは移動中に見た家
| 建築・設計について | 17:58 | comments(0) | -
ノルウェーソグネフィヨルドを船で行く。フィヨルドに寄り添う美しい村々
さて、船にのって世界遺産ソグネフィヨルドを観光します。
静かな海とそそり立つ山、沢山の滝。寄り道する港の村の美しさ。
感動です。


家の色が深い緑の中で映えます。






このような滝が何本も見えます。奥が深いのですね。


すれ違う観光船




| 建築・設計について | 10:13 | comments(0) | -
ノルウェーフロム村 フィヨルドを背景にした可愛らしい家
フロム村の滞在は1日でしたが、美しいフィヨルドを見ながら散策もでき、今まで見たことのないような景色に感動しました。海があり、すぐ傍から高い山がそそりたちます。その山の中腹ぐらいからは、白い滝があちこちから海に向かって注ぎ込み、自然の豊かさを実感できます。美しい景色を背景に白や赤い色に塗装された家が点在する風景は絵ハガキのようです。
これは、山々からの水が集まり河となって海に注ぎ込まれるところに渡された木集成材アーチの橋


海と山々

綺麗な芝生の向こうにある農場の家

急斜面の山の途中い建つ家

北欧の伝統的な赤褐色の家


白い箱が並ぶ家


フロムの港には豪華客船も寄ります
白い客船が波の無い鏡のような海に浮かびます




| 建築・設計について | 09:43 | comments(0) | -
ノルウェーフロムにある邸宅を改装した白い外観のフレトハイムホテル
ノルウェーアウランフィヨルドのフロムにある大きな邸宅を改修したホテルであるフレトハイムホテルに立ち寄ってみました。
外観は、フィヨルドの美しい景色を前にした白いお城で、真ん中にガラスで囲まれたアトリウムがあります。やや濃いグリーンの環境に映える白い横に長い外観は、ホテルらしい優雅さを醸し出しています。


中央左がこの建物のメインとなるガラスのアトリウム

そして内部に入りますと、重厚な木をふんだんに用いた内装で、落ち着いた雰囲気です。その中でアトリウム空間はガラスで囲われ、そとの景色を一杯に取り入れる明るい空間となっています。
4層の吹き抜け空間
その吹抜け上部から正面の庭を見たところ


2階はレストランとなっています。

3階は、ラウンジ。ここからの景色は抜群



3階ラウンジからの見上げ。4階もラウンジ

切妻屋根の下を螺旋階段が上へと昇っていきます。動きが見えるなかなか楽しい吹抜け空間でした。

その最上部分からの景色


フロムは、フィヨルド観光の基地ですが、水は静かで迫る山やその山から注がれる滝など、ゆっくりとした時間の中で十分美しい景色が楽しめる場所でもあります。
| 建築・設計について | 08:47 | comments(0) | -
ノルウェーの世界遺産ソグネフィヨルドの出発点の街フロムのホテル
さて、ノルウェーの世界遺産でもあるソグネフィヨルドの出発拠点であるフロムの街にやってきました。長い鉄道の旅でしたがあまりの車窓の美しさに疲れも忘れ見入ってしまいました。到着したフロムも美しい村です。



こちらが滞在した可愛らしいホテル


玄関フロントもこんな小屋風ですが、なかなか掃除も行き届いていて気持ち良いのです。
木の内装や、石の使い方もさりげないのですが、暖かみが感じられます。


客室内部も小屋風ですがファブリックがいいです。




レストラン・バー棟は、伝統的構造デザイン
| 建築・設計について | 18:05 | comments(0) | -
オスロからフロムへの鉄道の旅 世界で最も美しい列車の旅の一つ
ノルウェーに来たならフィヨルドを見ないといかんということで、オスロ駅から列車に乗り、まずはミュンダールというところまで向かいます。
なかなか未来的はオスロ駅の移動通路

そして機関車。力ありそうでしょう

車窓はそれはそれは美しい景色が続きます。






次第に列車は登りはじめ、景色も高度が高くなるにつれて変化
豊かな植栽も、やかて寒いところには無くなり、河の水と草原に



かなり標高の高いミュンダール駅で乗り換えて、フロムはと向かいます。
このあたり最高がの標高でここからフロムへはまた下り道


途中大きな滝の前で列車は停まり、乗客も皆降りて滝を見学


本当に楽しい汽車の旅でした。

| 建築・設計について | 22:55 | comments(0) | -
オスロオペラハウス 屋根の上は大空が拡がる気持ち良い広場
オスロオペラハウスの屋根のスロープを昇っていきますと、屋根と言うよりか丘のような広い広場になっています。しかも床が平坦ではなくて、勾配が適度に付き、そのスロープも幅が広く、通路ではなく、斜面というイメージ。建築という固い感じを受けません。丘に昇ってきた感じ。オペラハウスの周りには高い建物が少ないので、空が大きく拡がります。
これは想像していた以上に面白い建築でした。
設計したのは、ノルウェーの建築設計事務所スノーヘッタ
このオスロオペラハウスは、ノルウェー国立オペラ・バレエ団の本拠地です。1999年のコンペの勝利から設計計画が始まり、建物が完成したのは2007年。今やノルウェー市民だけでなく、観光客が訪れるオスロの名所になっています。



このスケールが良いですよ。屋根という感じかしない。


オスロオペラハウスの周辺の新しくできたデザインオフィスも眺められます。

もちろん海側の景色も

人が沢山このオスロオペラハウスを目指して集まってきます。
床は花崗岩。それが、スロープの屋根すべてに用いられています。その石のスロープは屋上に始まり、屋根のスロープを覆い、下の広場から海の淵までなだらかに繫がっています。


スロープには腰かけて談話する人や、グループでおしゃべりする若者も絶えませんん。


海へと繋がる石の床

このオスロオペラハウスは、2009年ヨーロッパ建築の最高峰でもあるミース・ファン・デル・ローエ賞も受賞しています。
映画「もしも建物が話せたら」にも出演?してます。
| 建築・設計について | 07:45 | comments(0) | -
オスロオペラハウス ガラスの箱の中の円筒形のアプローチ
オスロオペラハウスの外観はシンプルなガラスファサードとスロープの建築ですが、内部のインテリアはこの透明な四角いガラスキューブの中に木の円筒が入っているようなデザインなんです。木とガラスとコンクリートのスロープ、そして美しい海。空気が澄んでいます。


木の部分は、ホールを囲む外装であり、スロープが廻っています。劇が終わりその余韻を楽しみながらゆっくりとこの木のスロープを降りていく。そして、外を見ると美しい港、フィヨルドが見える。・・・素晴らしい!

劇場の木の部分とガラスの表層は分けられていて、スチールの綺麗な柱でガラスファサードを支えている構造です。
屋根のスロープが見えて、そのスロープの上下にガラスがはめ込まれています。外のスロープを移動する人達が見えて面白い。建築空間に動きがあり、その建物に合わせて人も動き、まさに流動が視覚化された建築とでも言うのでしょうか。


海に面する部分にはレストランもあり、劇を見ない人達も海の景色を楽しみながら食事ができます。

こちらは、ホールへと向かう階段

そして、ぐるりと廻るスロープ


1階のバックヤードとの仕切りの壁も綺麗なデザインされた壁でした。
| 建築・設計について | 12:01 | comments(0) | -
オスロオペラハウス 水の上に浮くガラスとスロープの建築
オスロの新しい観光名所となったオスロオペラハウス。湾岸に建てられたその姿は、ガラスとスロープによる建築ですが、白鳥が横たわるようなイメージも浮かびました。
オスロオペラハウスは、オスロ駅の近くで、この周辺では新しい開発が今どんどん進んでいて、新建築ラッシュ。オスロの新しい顔を見せてくれます。
対岸から見たオペラハウス


近寄りますと、屋根がそのままなだらかに地面に落ちてきていて、それがスロープとなって、皆昇っていきます。
ガラスの箱はシンプル。そのガラスの箱の中には木の円柱が見えます。



なだらかなスロープが空に溶け込んでいくような感じ

海側には外に出たレストランもあります。


| 建築・設計について | 10:23 | comments(0) | -
水上・谷川岳は、真冬の様相。11月の大雪
水上の現場に行きました。東京も大雪でしたが、水上も積雪40cm。谷川岳も綺麗な雪化粧です。

紅葉が完全に終わらないうちの積雪。葉っぱの上に雪が積もり、美しい樹氷






| 建築・設計について | 18:56 | comments(0) | -
ムンクの絵画もある美術館のようなオスロ市庁舎
ノーベル平和賞の授賞式が行われるのはこのオスロ市庁舎の大ホール
大きな空間の壁面は絵画で飾られ、ハイサイドライトからの光で美しく照らし出されます。



2階の会議室は美術館のよう

ムンクの絵が飾られる部屋


窓からは、美しい港と海が見えます。




装飾品のような天井

そして木の木肌が美しい市議会室
円形の2階バルコニーが議会の雰囲気を優しく包み込みます




中央の壁面
| 建築・設計について | 08:26 | comments(0) | -
ノルウェー首都オスロの誇る2つの塔が象徴的なオスロ市庁舎
オスロの中心的建造物でもあるオスロ市庁舎です。目の前には美しい港が作られ、入江になっているので波も静か。市民のくつろぎの場所にもなっています。

この美しい湾を後ろにして振り返りますと、オスロ市庁舎となるわけですが、外観はシンプル。2つの力強い塔がそびえたちます。この2つの塔の間は25mほど。スケールが解るでしょう

低層部の石と上部の煉瓦タイルのバランスが美しい


建物をぐるりと廻って海と反対側が、このオスロ市庁舎の正面玄関となります。

手前が広場になっていて、そこからなだらかに昇ると玄関に辿り着きます。

2つの塔の間が玄関。その見上げ。彫刻は力強さを感じます。

玄関の扉には北欧の童話からとられたレリーフがはめ込まれています。

この扉を開けますと、迎えてくれるのがいきなりの大ホール。
極めて大きなスケールに驚きます。

壁面にはいろいろな絵画。
正面の大きな絵は、ヨーロッパ最大の油絵だそうです。
それにしても色彩が豊かで明るいホールです。
このオスロ市庁舎を設計したのは、ノルウェー建築家アーンスタイン・アーネバーグ&マグナス・ポールソン
1931年建設が始まり、1950年に完成しました。
| 建築・設計について | 08:40 | comments(0) | -
ノルウェーオスロ空港から市内へ。カーブを描く木屋根の駅舎
話は北欧に戻りまして、ノルウェーの首都オスロです。オスロ空港から市内へは列車が便利。

空港

空港に直結している列車のターミナル
駅舎の屋根は北欧らしく、木の集成材の梁により支えられたものでした。

ホームに到着した機関車
乗り心地抜群です。

そしてオスロの駅に到着

街の散策に出かけました。

| 建築・設計について | 00:38 | comments(0) | -
斜面地に跳ね出した縁側から紅葉の絶景を楽しむ 京都高山寺
もみじの紅葉で覆われた高山寺の庭と遠くの緑の杉の山々。その色彩の対比を楽しみながらしばらくこの場に座っていました。高山寺石水院の南縁です。
水平に跳ね出した縁側と斜面に拡がる紅葉
そして、畳まで下がって見る、蔀戸と、縁側で縁取りされた額縁の絵のような景色。時間が経つのを忘れます。







| 建築・設計について | 10:35 | comments(0) | -
外と内が曖昧につながる大きな庇で覆われた半外部空間 京都高山寺 国宝石水院
国宝石水院の廂の間は、日本の建築が持つ内でも外でもない中間領域としての空間を具現化したものです。大きく跳ね出した庇は影を作り、外部にはなたれた開口部からは、自然が飛び込んできます。とにかく気持ちが良い。

小さな善財童子の像が、空間を引き締めます


善財童子の像の上の欄間に架かる石水院の横額は富岡鉄斎の筆

こちらが正面西側
門から入って向きを変えてこの石水院に入ります。

石水院南縁
ここに来ると一気に視界が開け、紅葉の景色が目に飛び込んできます。

室内から廂の間を見返したところ。

切り取られる自然に心が動きます。

| 建築・設計について | 12:07 | comments(0) | -
京都の世界遺産高山寺 静かな高台から紅葉を楽しむ 
京都栂尾山にある世界遺産高山寺。街の喧騒から外れて、静かな佇まいの中にあります。高山寺と聞いて有名なのは、平安・鎌倉時代に描かれた4巻からなる鳥獣戯画ですが、ここには国宝石水院があります。高山寺を開いた明恵上人時代からいろいろな機能、役割を経て、今の伝える建物で、現在のは明治に住宅様式に改変されたもの。


石水院の門を入ります。



入り口入りまして、渡り廊下を渡ると、そこに石水院があります。


今は北側から入ります。正面は西
まずは、その建物西側に造られた廂(ひさし)の間
板敷きの上に置かれているのは善財童子の像

向こう側に開ける紅葉、そして室内の影。美しい対比です。
西側の開口部は、扉が吊り上げ式となっている蔀戸(しとみど)という扉が入ります。正面には菱形の格子戸。その上部には蟇股(かえるまた)と呼ばれる繋ぎ材が見えます。

| 建築・設計について | 10:36 | comments(0) | -
瓦と土による趣のある壁 京都天龍寺の銀杏
さて、紅葉は各地で始まっています。この季節は、とても好きです。冬に向かうちょっと寂しい感じ。哀愁と時の流れを感じる紅葉。空気も綺麗し、湿度も少ない。この気持ち良い時間を思いっきり楽しみたいですね。
京都には日帰りで墓参りしてきました。
銀杏が綺麗



門のところの壁に光があたり、凹凸が美しいので近寄ってみました。


瓦を土で固めた壁
素材の特徴が生きたデザインでした。


| 建築・設計について | 10:04 | comments(0) | -
ストックホルムのホテル クラリオン・ホテル・サインの面白い立体ダイニングルーム
旅行では、朝食が楽しみの一つですが、このストックホルムのクラリオン・ホテル・サインは、その朝食会場が面白かった。勿論バイキングですが、大きなホテルなので、朝食で座る場所が沢山必要なのです。郊外のホテルなら1層で納まりますが、敷地条件が厳しいと2層にせざるをえません。ここでも2層で何とかさばいています。その会場は、大きな吹抜けになっていて、人が食事する様子を立体で見れます。
吹抜けには上から光が降りてきてとても明るいのです。



楽しいでしょう。
2階の一部の床はガラスの床で下に光を通すように考えられています。



朝の賑わいと楽しい話声が聞こえてきます。
こちらは、1階から見上げたところ


1階は、吹抜け部分以外に外の公園を見ながら食事するスペースもあり、それぞれ好きな場所に行って食事を楽しめます。


明るく開放的で、気持ち良いホテルでした。
| 建築・設計について | 07:35 | comments(0) | -
古い建物と新しいモダン建築が上手く同居する街 ストックホルム
ストックホルムの何百年も続く古歴史的街並みはガムラスタンを中心に川沿いに拡がっています。歩いていてふと振り返ると、そこには美しい風景が現れます。

旧市街には、こんなメルヘンを感じる建物もあり、歩くのが楽しい。
この開口部のデザインは、何となく気持ちを暖かくさせてくれます。


宿泊したのは、ガラス貼りの近代建築クラリオン・ホテル・サイン
ガラスの壁面は垂直ではなくて、わずかに傾いている建物
場所は、新しく開発されている駅に近いところですが、旧市街が古い建物とけんかしないように、区画されています。違和感が無いんですね。



部屋の窓からは公園とそれに繋がる古い建物、街並みが見えます。
| 建築・設計について | 06:53 | comments(0) | -
ストックホルム市庁舎 青の間 ランダムな石が作り出す奥深い色合いの床
ストックホルムの建築と言えば、煉瓦の建築ストックホルム市庁舎です。何度訪れても、その迫力に圧倒され、妥協の許さない設計と優れた施工技術に刺激を受けます。
配置が抜群で、街のシンボル的な埠頭に建ち、水平の海に対して垂直に伸びる塔も印象的です。北欧最大の都市にあっても、大きく空を眺められ、自然を感じる環境。絵になります。


内部は、何と言いましてもノーベル賞のパーティーが行われる青の間が圧巻。ブルーの石の床と象徴的で空間を引き締める階段、内部の壁の斫り煉瓦の存在感。その荒々しい壁にハイサイドから入る1本の光。いつ訪れても感動します。


海の水面のように見える青の間の床。固くなく、水が漂うような感じを受けます。

さっと見ただけではわかりませんが、このブルーグリーンに全体が見える石の床には沢山の種類の石が使われています。今の石の床と言えば、四角くカットされた石を並べて貼っていくのが普通。このようにいろいろな種類の石がランダムにカットされていて、それをマダラ模様のように貼っていく。これには相当の石工の技とセンスが必要で、気の遠くなるような作業です。




2階廊下の街が見える大きな開口部とその袖の壁のレリーフも美しい。
| 建築・設計について | 10:14 | comments(0) | -
ストックホルム 色鮮やかな野菜が並ぶ露天市場
日本の野菜は、濃い緑、白、土色という日本らしい渋い落ち着いた色彩ですが、ストックホルムの露天市場で見た野菜は、どれも色鮮やかなんです。北欧デザインのファブリックの鮮やかな色と同じ感覚。やはり、日頃接している食べ物も、その国の色を表しているんですね。

キノコもこんな鮮やか


市場が開かれていたのは、ストックホルムコンサートハウス前の広場でした。

コンサートハウスのエントランスホールでは若い演奏家が、ミニコンサートを開いていました。いつも身近にクラッシック音楽がある世界。気持ちが豊かになります。

| 建築・設計について | 10:30 | comments(0) | -
ヘルシンキからストックホルムへの船旅 シリアラインの吹抜け
ヘルシンキからストックホルムへの移動は、船旅がベストでしょう。静かな海、大きな客船、時間も夜移動なので、着いてからも有効に時間が使える。
ということで、美しい海を見ながら、ゆっくりした時間の旅も良いものです。


大きな吹き抜けに面して客室が向かい合う配置




綺麗な静かな海でした。

| 建築・設計について | 14:28 | comments(0) | -
都内に残る最古の宣教師館インブリー館と明治学院記念館
明治学院には、昨日ブログに書いた礼拝堂を筆頭にインブリー館という宣教師の為に建てられた住宅、明治学院記念館という歴史的建造物がメンテもきちんとなされて現役で使われています。インブリー館は、1889年ごろの建物。その外壁の下見板張りと、開口部廻り、庇屋根廻りのデザインがすごく綺麗で美しい。当時のアメリカの住宅形式を持ち込んだものと言われます。




バルコニー側

そしてもう一つの明治学院記念館
前面の広い芝の庭を介して見る明治学院記念館

今は、小チャペルや事務所、会議室、そして明治学院の歴史を伝える記念館として大切に使われています。



| 建築・設計について | 07:17 | comments(0) | -
ウイリアム・メレル・ヴォーリズ設計 明治学院白金礼拝堂
明治学院の白金礼拝堂は完成して100年となりました。100年ですから竣工したのは1916年大正5年。関東大震災、世界大戦を経て今に至ります。100周年にあたり記念講演が行われ、ヴォーリズ事務所の芹野氏による礼拝堂に関わる人々の歴史を聞くことができました。100年という年月には多くの人がこの礼拝堂と何らかの関わりがあり、その一人一人の歴史がその空間に刻まれています。建物を設計したヴォーリズは、宣教師として日本を訪れ、近江で英語の教師として働きながら宣教活動を行い、やがて設計事務所を開設。外国人避暑地である軽井沢ネットワークにより、日本の各地に暖かみのある多くの建築を残しました。そして日本人の妻となる一柳満喜子との結婚式を挙げたのがこの白金礼拝堂だったそうです。
まずは外観






そして内部へ。
正面

袖廊は、1931年の増築これで200名増席になりました。
黄色いステンドグラスが空間に暖かさをもたらします。

反対側の袖廊

振り返って玄関側を見ます。

上部のパイプオルガンは1966年に設置されたもので、ドイツ・ヴァルカ―社製

腰板と屋根はダークブラウンそして白い壁
コントラストが効いた落ち着くデザイン
この礼拝堂の前に建っていたミラー記念礼拝堂の資材を基礎に利用して壁には煉瓦を積み、屋根はハサミ型架構(シザース・トラス)による力強い構成です。


| 建築・設計について | 10:02 | comments(0) | -
エルメス銀座 ガラスブロックの空間の中でミシェルブラジー展 リビングルーム兇魎嫋泙垢
イタリアの建築家レンゾ・ピアノ設計の銀座エルメスビルは、すべてがガラスブロtクで構成されたきらめくファッションビルです。このガラスブロックはこの建物の為に開発されたもので、日本の厳しい耐火基準をクリアーした優れた技術に裏付けされた建物です。





今、この最上階のエルメスギャラリーで芸術家ミシェルブラジーの展覧会が開催されています。
現代社会のクリーンで無機質なものと、自然とのコラボレーション。自然の持つ力強さと対比される消費社会の物。虚しさとはかなさを感じるとともに、自然に対してもっと謙虚な気持ちをもたせるような展示でした。




床の上をカタツムリが自由に動いて作り出した文様


ワインを飲む壁

古くなったコーヒーメーカーと盆栽

クールで現代的な建築空間で行われている展示会。いろいろ考えさせられます。
それにしても気持ち良い空間です。
| 建築・設計について | 08:25 | comments(0) | -
紅葉最盛期の水上高原 雪国での建築工事
標高1000mを超える水上高原は紅葉も盛りを越え、また寒い冬が近くに来たなという感じです。


水上で設計した森の別荘も竣工から7年ほど経ちました。外壁の色がやはり飛んで、そろそろ塗り直しの時期。しかし、経年変化に伴い、廻りの樹木を大きく育ち、大自然に溶け込む感じが増々良くなってきました。


そして、今工事中の建物
12月の中旬には雪が降りはじめ、来年は4月まで3mを軽く超える雪の世界になります。今年のうちにどこまで追いつめて工事ができるか、お天道様次第ですが、何とかして屋根と外壁工事を終わらせ、雪の対策をして春を待つことになりそうです。雪国の建築工事は、都心では想像できない苦労があります。
| 建築・設計について | 08:40 | comments(0) | -
フィンランドの建築の歴史がわかる フィンランド建築博物館
フィンランドデザイン博物館に隣接するのが、このフィンランド建築博物館です。
建築に特化した博物館・美術館
日本東京にもようやく建築展示館ができましたが、建築は、街をつくる文化なわけで、できる限りの多くの人に興味をもって頂きたいですね。

庭には、提案住宅の実物大も展示。中を体感できます。

玄関入ったところでは、わずかな段差を階段が迎えます。

玄関を振り返ったところ

階段の柔らかいディテール

中央階段は、質実剛健な感じ
階段の裏側までしっかりデザインされています。




2階は企画展示室。今のフィンランド建築がわかります。


さらに階段をのぼっていきます。

3階の展示は常設展示で、20世紀のフィンランド建築の変遷を見て学べます。

| 建築・設計について | 11:32 | comments(0) | -
ヘルシンキデザイン博物館 デザインの歴史を学び、最新のデザインに触れることができる博物館

1階でフィンランドデザインの変遷を学び、2階と地下の展示室で今のデザインに触れる。そんな構成です。
1階から2階に上がる階段

階段は、やはりデザインの核。気合いが入っている作りです。


2階に上がると、真ん中にドーンと広い廊下兼展示室。その中間ぐらいに両側に広い展示室があります。


下の丸い台が動く、動く展示



| 建築・設計について | 09:23 | comments(0) | -
フィンランドデザインの歴史が解る ヘルシンキデザイン博物館
フィンランドの暖かいデザインは、ここの気候風土に大きく影響しているわけですが、そのフィンランドのデザインの歴史を学ぶにはこのデザイン博物館に来れば、教えてくれます。建物は1978年まで美術・工芸学校として使われていたもので、今では多くのデザインコレクションを保有し、展示しています。
建物は、1873年の竣工


1階は、常設展示で、時代ごとのデザインの変遷が細かくわかります。

階段を下がると企画展示室

白くペインティングされた壁面に、企画展示作品が並びます。


| 建築・設計について | 09:34 | comments(0) | -
吹抜けの書庫を貫く白い螺旋階段 ヘルシンキリクハルディンカトゥ図書館
階段を上がって書庫に来ますと、そのには、気持ち良い吹抜け空間が待っていました。やはり光が少ない冬のヘルシンキなので、上からの明るい光は何よりのプレゼントなんですね。今まで見てきた図書館も上からの光をいかに気持ち良く下の階まで届けるのかが、一つのデザインポイントになっています。このリクハルディンカトウ図書館のデザインポイントは、明るい吹抜け空間を縦につなげる綺麗な螺旋階段。
床の千鳥の模様がまたきまっています。

らせん階段の美しいシルエット

上は、明るいガラストップライト。この時代でもしっかりガラストップライトが取り付いています。

らせん階段の1段目





どの図書館も本当に気持ちが落ち着く、綺麗で魅力的な図書館でした。
| 建築・設計について | 07:33 | comments(0) | -
ヘルシンキの歴史ある図書館 市民から愛されるリクハルディンカトゥ図書館
ヘルシンキの市内には素敵で魅力的な図書館が沢山あります。フィンランドの人達はそれだけ多くの本を読むということで、日本の図書館利用率をはるかに超えて、本と親しむ人が多いのです。今回訪問したリクハルディンカトウ図書館は、1881年の竣工で、1986年までヘルシンキの中心の図書館でした。今でも多くの本の所蔵があり、沢山の市民が訪れています。人々の想い出が詰まった建物で、本と向き合う。小さい時から年を重ねても、建物はしっかり受け止める。建築って心の拠り所でもあるわけです。このように古い建物が現役でしっかり市民の心に根付いているのを見ますと、本当にうらやましいのと、やっぱり日本はおかしいと思ってしまうのでした。
1800年当時の街並みが残る場所に佇む外観


さりげない正面玄関

中に入りますと、階段が正面にあり、半階昇ります。

突き当りは、事務所
そして両側に閲覧室が続きます。ソファーが置かれ、サロンのような落ち着いた図書館です。



階段は、廊下の突き当りにありますが、この階段のアーチ、柱、手すりのデザインがすごい


別の世界に誘うような重厚感のある階段
| 建築・設計について | 07:54 | comments(0) | -
楕円形の吹抜け 装飾的な綺麗な手摺 落ち着く照明 劇場のような図書館 フィンランド国立図書館書庫
フィンランド国立図書館の芸術的な美しさと職人技の優れたデザインは、中央ホールや閲覧室ばかりでなく、後の増築された後ろにある書庫にも見て取れます。この書庫は楕円形。室内に入りますと、上部まで吹抜けた気持ち良い受付があり、楕円形の形に合わせて、書庫が並びます。この楕円形の吹抜けは、以前紹介したヘルシンキ大学図書館の吹抜けにも影響を大いに与えています。一番上の屋根には全面にガラスがはめ込まれ、天空からの光を下の階まで届けます。吹抜けの手すりは職人技の軽快なもの。構造のスラブもそのままデザインされています。照明も丸く暖かさと優しさを感じられるもの。下から見上げますと、まるで劇場のホールのような華やかさに満ちています。内部はとても静か。





最上部の美しいガラス天井
手すりデザインにも床の端部にも非常に細かい神経が行き届いたデザイン


この吹抜けを中心にして放射状に配置された書庫。そしてゆとりがある閲覧用の椅子と机。

そして、楕円形吹抜けの廻りに設けられた階段
この階段のデザインは、他の部分と違います。ギリシャの民家のような白い柔らかい階段



極めて上質なデザインと空間を持つ国立図書館でした。
このような気持ち良い絵画のような図書館があれば、毎日でも通いたくなりますよね。
| 建築・設計について | 09:06 | comments(0) | -
フィンランド国立図書館 3層吹抜けの閲覧室
フィンランド国立図書館に入りますと、まずは中央ホールが真ん中にそびえ、その両側に閲覧室があります。その閲覧室も3層で、真ん中は吹抜けの大空間。その大空間に椅子と机が並び、パソコン作業をしたり、ゆっくりと本を楽しんだりする市民の姿を見ることができます。静かな本に囲まれた大空間の中で、本と向き合うことができる本当に至福の時間が過ごせます。






2階の廻廊部分。圧倒的な本の数。そして本と気持ち良く向かえあえる通路。空気感を感じられる吹抜け。自分の居場所が解る、安心できる配置計画。

天井のヴォールトにはなたれた開口部からの光は、厚い壁に反射して、柔らかい光で、吹抜け空間を優しく照らします。


窓からは同じ設計者によるヘルシンキ大聖堂が見えます。
| 建築・設計について | 18:33 | comments(0) | -
フィンランドヘルシンキ 国立図書館 本に囲まれた中央ホール
ヘルシンキ大聖堂と並んで建つフィンランド国立図書館は、大聖堂と同じ設計者であるカール・ルードヴィグ・エンデルによる美しい建物です。堂々とした外観
頂部に円形のドームが見えます。


こちらは、後ろの部分であとで増築された円形状の書庫

まずは、正面玄関から中にはいりますと、本でぎっしり詰まった壁面を持つ、中央ホールが出迎えてくれます。装飾の施されたヴォールト天井にはハイサイドライトからの光が入り、美しく天井を照らしだします。圧倒的な空間。本が詰まったシックで重みを感じる低層部に対して、明るく浮くような天井の構成。宇宙を感じるようなホールです。




外観から見えた頂部のドームからはこのような光が内部に注ぎ込まれます。
| 建築・設計について | 10:37 | comments(0) | -
トップライトからの明るい光が注ぎ込む軽快な螺旋階段 ヘルシンキ大学中央図書館
螺旋階段は、本当に魅力的な階段です。真ん中が空いているので階段の全体の姿が昇り降りの時に見えますし、歩いていても何となく楽しい。また、上下の階を視覚的にも繋げる大きな建築要素にもなります。このヘルシンキ中央大学図書館には、平面的に楕円形の大きな吹抜けと、この円形の螺旋階段があり、建物の上下を見事に繋げています。
1階のエントランスロビーにアイストップとして見える綺麗な螺旋階段


最上部の螺旋階段の上に設けられたトップライト

手すりは細く繊細です。

ヘルシンキには沢山の図書館があり、歴史的建造物にもなっている図書館には同じような円形の吹抜けや、螺旋階段があり、それらの建物からの引用とも考えられます。気持ちの良い空間装置は時代を超えて受け継がれています。

こちらは、ヘルシンキ大学中央図書館の最上部にあるスタディー・リラクゼーションのコーナー

外のテラスからは、美しいヘルシンキの歴史的な街並みを眺めることができます。

こちらは、天井に埋め込まれている空調機の吹き出し口
| 建築・設計について | 09:43 | comments(0) | -
ヘルシンキ大学中央図書館 上に行くほど小さくなる楕円形の吹抜け
エントランスを入りますと、まずは大きな吹抜け空間が迎えてくれます。楕円形の吹抜けなんですが、上の階に行くに従ってその楕円が小さくなっていきます。それで、下から見上げると、その楕円の重なりがパースペクティブでとても綺麗に見えます。この楕円の吹抜けの廻りは、生徒のスタディースペースになっていて、美しい椅子がならびます。

上に行くほど楕円が小さくなっていきます。
とても綺麗なトップライト




途中階の吹抜け空間。
楕円の吹抜けの廻りはスタディースペース
| 建築・設計について | 07:20 | comments(0) | -
フィンランド ヘルシンキ大学中央図書館 街に溶け込む煉瓦の外観
ヘルシンキ大学中央図書館です。
廻りの街区に合うデザイン
煉瓦の外壁に半円のガラスカーテンウォールが組み込まれ、内部からはその大きな開口部を介して、歴史あるヘルシンキの街並みを眺めることができます。
設計は、アンティネン・オイヴァアーキテクト


大きなガラス開口部

中には開口部に面して読書閲覧スペースが設けられています。

そしてモダンな内部へ。
| 建築・設計について | 19:37 | comments(0) | -
ヘルシンキ現代美術館キアズマ エルネスト・ネトの世界が拡がる5番展示室
さて、ぐるりの廻りまして、キアズマの最上階にある5番目の展示室に入ります。高い天井は緩やかなカーブを描き、ハイサイドから柔らかい光が展示室全体に注ぎ込まれます。訪れた時は、ブラジルを代表する現代アートの作家エルネスト・ネトの布を用いたダイナミックな展示がされていました。大きな部屋の中にもう一つ布の部屋ができています。形はとても自由で有機的。鑑賞者は、くつを脱いでこの世界に入っていきます。中は、胎内のような不思議と心が落ち着く空間。子供達ははしゃいでいましたが、とても自由で、楽しい展示でした。
斜路を昇ってNO5の展示室へ。

大きな空間にエルネスト・ネオの世界が拡がります。





胎内にいるような不思議な世界



この展示室の奥に進みますと、ライブラリーがあります。

最後1階に戻ってきて、外の水盤を眺めながら、エントランスホールへとたどり着きます。

歩いていても本当に楽しい美術館でした。
| 建築・設計について | 17:34 | comments(0) | -
ヘルシンキ現代美術館キアズマ 現代アートと光を楽しめる美術館
キアズマの内部は、とても変化に富んでいて、美術品に触れる楽しみは勿論の事、この内部に入る光や、外の美しい景色を感じる楽しみがあります。斜路や階段は、ちょっとした気分転換の場になり、再び現代アートと向かい合える。丁度良い具合に緩衝地帯が設けられていて、歩いていても全く疲れません。







展示室を出ますと、前に歩いた通路が見える吹抜けや階段に出るので、自分が居る場所が理解できて解りやすい構成。このエントランスのスロープがある吹抜け空間と廻り階段のある吹抜け空間が大きな核になっていて、歩いていたらこのどちらかの場所に戻るような構成です。


外の景色も見える廻り階段の吹抜け空間


3から4,5展示室につながります。

玄関ホールを3層目の廊下から見る

中を歩いている人や、鑑賞している人を見るのも楽しい。

| 建築・設計について | 09:56 | comments(0) | -
スティーブン・ホール フィンランドヘルシンキ現代美術館 キアズマ 斜路の建築
アメリカの建築家スティーブン・ホールが設計したヘルシンキ現代美術館キアズマ。それは、斜路の建築でした。美術品を鑑賞しながら建物をめぐるわけですが、作品と作品の間の空間である通路や、ふと外部がみられる場所の設定、そして何よりも北欧らしい光の捉え方が素晴らしい美術館です。
催されていたのは、韓国を代表する現代美術作家 チェ・ジョンファ。


まずは、白いトップライトからの光を浴びてスロープを上がります。




NO2の展示室から中へ
そして部屋一杯にチェ・ジョンファの世界が拡がります。


色とりどりの安価なプラスチックのキッチン用品や家電製品がつながったチェ・ジョンファのプラスチックのジャングル


美しさ、はかなさそして大量に消費される現代社会を思わざるをえない作品
外部が覗きます。

そして、エントランスの吹抜け空間を通り、次の展示室へ。
ここからも、入ってきたスロープが見えます。

| 建築・設計について | 18:39 | comments(0) | -
フィンランドの建築家ユハ・レイヴィスカ ミュールマキ教会(3) 透明な折り重なる神の光を感じる教会
ユハ・レイヴィスカの設計したミュールマキ教会は、北欧の透明な光を見事に建築に採り入れた秀作でした。重なり合う壁によって光が見えます。薄い壁のエッジが、鋭く光を捉え、奥行のある祭壇を作り上げています。ここでは、天井から下げられたストライプのタペストリー、淡いベージュの十字架が刺繍されたタペストリーが、空間に柔らかさと優しさをもたらしています。
トップライトからの光も決してきつい感じではなくて、柔らかい光です。

祭壇の折り重なる光の壁
重なり合い貫通する壁から生まれる無数の光。まさにユハ・レイヴィスカの真骨頂とも言える光の捉え方です。




サイドの細長いスリット開口からの光が壁に当たり、我々に光を認知させます。

祭壇から見返しますと、その壁には下から上まで真っ直ぐに伸びるスリット開口が、まるで森の樹木のように並びます。

祭壇の脇に置かれた洗礼盤。これもユハ・レイヴィスカの設計。建物の抽象化されたミニチュア版

玄関側の壁

そしてパイプオルガン側です。


パイプオルガンの横には、聖歌隊の座る席が並びます。


高くなったその席から振り返ったところ。
天井からランダムにつりさげられている照明も全てユハ・レイヴィスカの設計

パイプオルガンとは反対側の面


大きな壁のような引き戸が付いています。
この引き戸は、壁に引き込まれて隣の部屋に繋がるしくみ。多くの信者さんが集まる際には壁の中に引き込まれて、さらに大きな聖堂空間となります。
天井のハイサイドライトは、2つの部屋にまたがるもの。それにしても透明感が感じられるデザインです。

こちらはその大きな扉の反対側の部屋である教区センター。普段は集会場や講義室として使われています。




ここミュールマキ教会を訪問する季節や時間によって様々な光を体感させてくれる素晴らしい光の建築でした。
| 建築・設計について | 08:52 | comments(0) | -
フィンランドの建築家 ユハ・レイヴィスカ設計のミュールマキ教会(2)静かな光で満たされた教会
ユハ・レイヴィスカの設計したこのミュールマキ教会に入っていきます。
エントランスは、天井の高さが抑えられ、外の緑を一杯に取り込む大きな開口部が設けられた空間でした。

寒い国なので、どこの建物でもそうですが、大きなコートクロークがエントランス脇に備えられています。

そして、教会聖堂に向かう白い格子の扉が目に留まります。
天井は、3段構え。段差があるのですが、折り上げ天井というのではなくて、水平なプレートが折り重なるような造形です。

平面図
細長い敷地に対して、真ん中のエントランスが中心に、右が聖堂。左は事務所や集会所、神父さんの部屋が入るゾーンになっています。
いくつかの段に分節して、その壁と壁のスリットから光が入るように平面計画されています。

そして聖堂への扉から中へ。

白い透明な光が満たされた静かな聖堂が見えてきます。


大きな吹き抜け空間
正面が祭壇。光が何重にも重なるまさに光の教会です。

祭壇の左側には大きなパイプオルガンが配置されています。

祭壇の右側

息をのむ美しい教会です。
| 建築・設計について | 08:48 | comments(0) | -
光と音の建築家 ユハ・レイヴィスカ設計のミュールマキ教会の縦ラインを強調した軽快感のある外観
ヘルシンキから列車に乗って20分。駅の真ん前にベージュ色のタイルが貼られた教会が見えます。今フィンランドで最も有名な建築家の一人でもあるユハ・レイヴィスカが設計したミュールマキ教会がこの建物。
プラットフォームから見た外観。線路に沿った細長い敷地に長く建てられています。
シンボリックな鐘塔が垂直方向を強調。

駅を出て、教会に向かいます。


アプローチ


大きなボリュームをいくつかの壁で分節された外観
しかも壁が薄いパネルのように見えるデザイン。
煉瓦タイルの壁とガラスの取り合い、縦ラインを強調した金属パネルとのコンビネーション。
コーナーエッジが建築家ユハ・レイヴィスカの設計した建築の特徴ですが、外観にもその重なり合うような壁とそこに造られるエッジがあらわれています。


線路側の足もと

煉瓦タイルと金属パネル、縦長スリットガラスの構成



エントランスに向かいます
線路と反対側は、緑豊かな林



縦のラインに対して、水平に飛び出す庇


| 建築・設計について | 07:54 | comments(0) | -
フィンランドマリメッコ本社 社員食堂もマリメッコデザイン
1951年フィンランドで誕生したテキスタイル・服飾の国民的ブランドマリメッコ。そのフィンランドヘルシンキの本社を訪ねました。ヘルシンキの中央駅から地下鉄に乗り、最寄り駅で下車。そこから徒歩で15分足らず。モダンなアルミパネルの外壁がマリメッコ本社ビルです。

簡素で装飾の無い玄関

正面に2階事務室に上がる階段があり、その向こうの壁にはマリメッコデザインのタペストリーが下げられています。

とてもクールでシャープな本社の中では、色鮮やかで、有機的デザインの商品がたくさん生まれています。
エントランスホール
向こうが、社員食堂で手前が受付カウンター

受付

2階の事務所には上がれませんでしたが、トップライトからの光が入り、とても明るい作業場だと思います。

そして1階の社員食堂。トレイから全てマリメッコデザイン。
なかなか明るくて、気持ちの良いダイニングでした。
左がキッチンでトレイを持って好きなものを選びます。




| 建築・設計について | 07:03 | comments(0) | -
フィンランドヘルシンキの顔 ヘルシンキ大聖堂と元老院広場 
ヘルシンキの観光名所といえば、第一にあげられるのが、このヘルシンキ大聖堂とその聖堂の前の元老院広場です。これだけの大きな広場とそれを見下ろせる階段、そしてその先に鎮座する大聖堂は、やはり大勢の人達が集まりやすい構図です。遠くから見てもこの対称形の大聖堂は一目でよくわかる目印です。


階段の上から元老院広場を見る

そしてその内部です。





| 建築・設計について | 07:24 | comments(0) | -
映画「図書館戦争」の舞台となった宮城県図書館 
宇宙船のような広い閲覧室と閲覧書庫。自然を一杯に採りこんだ広い共用部。そして劇場にもなる屋外テラス。これが図書館かと思うほど、大きなゆとりある空間があちらこちらに散りばめられた図書館です。映画図書館戦争にも使われた図書館で、近未来的な造形も面白い。
ここは、建物の真ん中あたりにある中庭というか屋外劇場。敷地の高低差をそのまま利用して作られています。

この外部の吹抜け空間に面してレストランがあります。

丸い天窓からは光が、


3階のキューブの閲覧室を支える列柱


再び玄関ホールの吹抜け空間




2階のキューブの中は子供図書室です。


そして3階の閲覧室

エスカレーターは1階まで


静かに落ち着いて勉強できそうです。

照明器具も原さんらしいデザイン
| 建築・設計について | 10:18 | comments(0) | -
宮城県図書館 建築家原広司設計の文化センターとしての図書館
仙台市の泉区にある大きな図書館、宮城県図書館を訪ねました。南面に拡がる緑を建物に導くように、大きなガラス開口部があり、どこからでもその緑が鑑賞できて森の中にいるような感じ。そして閲覧室は閉じられた空間ながら、宇宙船のようなキューブに囲まれた本と向かい合う空間となっていました。宙を舞うキューブとでもいうのでしょうか。さて、まずは、道路側からの外観です。
断面がそのまま立面に現れたような形




そして後ろの駐車場側の立面です。
上部は、ミラーガラス。これだけ長い立面をどうのように設計するかは、本当に悩むところですが、あっさりとガラスの単純な構成でまとめています。

長い立面でしかもボリュームがあるので、相当な圧迫感はありますが、こうしてミラーガラスにしていることで、随分それが薄れています。確かにこの手法もありですね。

足もと廻り。とても長い外部廊下が続きます。

大きなガラスからは、森の緑が見えます。

模型を見ますと、原さんのコンセプトが一目でわかる感じ。
南の高低差のある森に対して低層部は、ガラスとオープンな広場で緑や、自然の土地形態に沿わせ、その森の上にはキューブの筒が伸びていく未来を象徴するようなデザイン。

エントランスです。この余裕というか広々感は、良いですね。
正面の階段は、子供図書室への階段

大きなガラス開口部

| 建築・設計について | 11:30 | comments(0) | -
鎌倉吉屋信子邸 北側の一定した光を取り込む書斎と照明のない寝室
作家の仕事場でもある書斎は、北側に向いた部屋でした。大きな開口部からは、北側の庭とその向こうに拡がる山の緑が窓一杯に見え、落ち着いた光の中で集中して創作活動ができるように考えられています。吉田五十八の開口部は、ガラス窓、網戸、障子などが、全て袖の壁に納まるように考えられていますが、この書斎の窓も同じです。障子も引き込まれますと、窓からは緑しか見えません。また障子も写真のように机の真ん中が横に引かれるようにできていて、ちょっと庭を見れるようになっています。天井には光窓。そして左の壁は収納壁となっていて沢山の本が収納できる造り付け本棚となります。
和室から廊下を挟んで、書斎を見たもの。

とても落ち着きの感じられる書斎。



そしてこちらは寝室
寝室には天井の照明はありません。執筆活動をしている施主の為、寝室は寝るだけの機能。
ただ、天井は船底天井デザインとなっています。

| 建築・設計について | 09:40 | comments(0) | -
庭を楽しむ縁側のある和室 吉田五十八設計吉屋信子記念館
日本の家といえば、いかに自然と親しめる場所をつくるか?ということだと想います。外と内とを緩やかにつなぐ場所。それが縁側ですよね。和室があり外に縁があるのではなくて、内縁。そこに座って庭を眺めていますと、時の経つのを忘れてしまいそうです。





和室の間口は、1間半で床の間が半間。縁側は、床の間の部分を足した2間の大きさです。
和室は、3まいの障子で縁と区切られます。障子を左に寄せて、縁側のサッシを見ますと、縁側が広い分、開口が大きくなり、庭の緑が迫ってきます。拡がりを感じることができるデザインです。


天井の竿縁は、2本重ねて流れを庭方向に造り、天井板の竿縁と同じ方向に板が貼られています。縁側の方まで伸びて、和室と縁が一つのまとまった空間を意識させます。

縁には収納もちゃんと完備

床の間の天井は、下がり天井


リビングとの床段差は、和室に座った人とリビングに座った人の目線が近いように考慮されています。
| 建築・設計について | 10:00 | comments(0) | -
吉屋信子邸 和室とリビングが上手く溶け込む住宅
鎌倉にある吉屋信子邸の中に入って行きます。まず人がその建築に触れる場所である玄関ですが、この玄関で建物全体の雰囲気というのが決定というか認知されると言っても過言ではないでしょう。玄関は全てを物語るような気がします。吉田五十八設計のこの吉屋信子記念館も玄関が良いです。
扉を入った正面
左が明かり採りの窓。右にまわり込むとリビングへ

玄関取次の床の一部が玄関側に飛び出して式台のようになっています。欅の床板

こちらは明かり採りの窓


天井は、杉板の上に塗装を施し、ふき取りを行うことで、生地を見せたもの
上がりまして、右に進むとこのように上部が開いた壁があります。この奥は、お手伝いさんの部屋だったところ。目隠しの壁としての機能と、リビングへと向かわせる装置としての機能があり、訪問者は自然に左のリビングへといざなわれます。

入った途端大きな空間が待っています。
手前はリビングで正面が和室。和室は、床が1段上がっています。床の間まで視線が行くので、本当に奥行が感じられます。リビングと和室は、同じデザインで統一されているので、床だけが違う同じ部屋の感覚。リビングの中にとってつけたような今風の和室とはかなり違います

リビングには庭を眺める大きな開口部があります。


家具も吉田五十八設計のオリジナル

天井の文様がリビングの特徴の一つ
| 建築・設計について | 12:45 | comments(0) | -
吉田五十八 鎌倉吉屋信子邸 庭の緑を眺めながら進む魅力的なアプローチ
近代数寄屋建築の第一人者でもあった建築家吉田五十八が鎌倉で女流作家吉屋信子の為に設計した住宅。吉屋信子がその敷地、建物ごと鎌倉市に寄贈し今は吉屋信子記念館として週末に開放されています。
狭い道路沿いには美しい塀。そして門が見えます。



門から一直線に伸びるアプローチ。
鎌倉の山を背後にして、やがて建物が見えてきます。


一度クランクして、進むと視界が開けます。

左は、池がある大きな芝の庭


玄関からアプローチを見返したところ
通路は2つあって、右は主動線で、左は勝手口から伸びるもう一つの道

勝手口から玄関側を見ますと

お庭側からみた外観
大きな寄棟の瓦屋根の下に水平方向を強調したデザインの銅板葺きの庇が玄関の方まで伸びていきます。有機的な鎌倉の山や緑に対して水平方向の切れるデザインが光ります。
こちらからみて大きな開口の左が和室で右がリビングの大開口


玄関部分と庭とのあいだには壁が設けられ、しっかり領域を隔てます。

リビングと和室には段差があり、それがそのまま外観に現れています。
| 建築・設計について | 10:44 | comments(0) | -
ぐるり東京のテレビラジオ放送局を廻る フジテレビ・日本テレビ・テレビ朝日を見学
今時のテレビ・ラジオの放送局は、どのようなものなのか?一般の人に多くを開放しているところもあれば、やはりそこはきちんと区分けして、玄関の一部のみのところもあり、一度ぐるりと廻ってみました。
まずは、お台場のフジテレビ。建築家丹下健三の設計で中間の吹抜け空間に球体が浮かぶ特徴ある外観。増殖都市メタボリズムの建築かと見間違うような土木的で、これからも継ぎ足しができるのではと思える建物です。
この広い大階段を昇っていくときの迫力は、ちょっと他にはない都市的スケールの体験ができます。



今度は上から


フレームの構成は土木的


上から見ますと

ドームの中は勿論スタジオ

見学者は、階段を昇り、キャラクターや番組の紹介コーナーを歩いたり、エレベーターやエスカレーターを縦横に使いながら、このたてもの全体を見て廻れます。景色も楽しめるし、結構面白い
続きましては日本テレビ
汐留のガラス貼りのタワー。構造フレームが外に出た形態が特徴

一般の人が入れるのは低層階の一部ですが、スタジオジブリの仕掛け時計が迫力ありました。




続いてテレビ朝日
丸いガラス局面の洒落た感じはいかにも建築家槙文彦氏の設計





このホールは自由に入れます。
タモリさんもしっかりお出迎え
| 建築・設計について | 13:00 | comments(0) | -
失われる名建築 芦原義信  数寄屋橋ソニービル
大学に入ってまず見に行った建物の一つがこのソニービル。何がすごいかと言いますと銀座という日本で一番土地の高い場所にありながら、公共広場パークを建物の角に設けたことです。芦原さんは、東京オリンピック駒沢や、国立民族博物館など多くの名建築を残していますが、我々が一番影響を受けたのは「街並みの美学」という本です。都市をいかに楽しく豊かなものにするか等、学ぶべきところが多い本でした。大都会の中にわずかなポケットパークをつくることで、そこが憩いの場になるというのは、まさしくこのソニービルで実証されたのではないでしょうか。このコーナーの広場にはクリスマスには大きなツリーが飾られましたし、水族館のように熱帯魚が泳いでいたこともあります。待ち合わせする場所として最適でした。

最近は薄っぺらい表層デザインの建築が沢山お目見えしてますが、このソニービルの品のある形態とデザインは、設計者の行き方、考え方が現れたものです。




縦のルーバーも実に美しい



内部は、スキップフロアーと言って少しづつ階段で昇っていくような面白い構成でした。そういえば、スキップフロアーのビルなんて、今はまったくお目にかかりません。
ということで、このソニービルも後世に残すべき名建築であったわけです。
| 建築・設計について | 23:13 | comments(0) | -
失われる名建築 村野藤吾 日本興業銀行本店
またまた次世代に残すべき名建築が姿を消します。ぼくが思いますに、建築はその中で暮らし、仕事した人たちのいろいろな思いがつまっている宝石なんですよ。ただの物ではなく、魂というか想いが残っているわけ。激動の時代に多くのサラリーマンが汗して働いたこの日本興業ビルにもいい想い、悔しい想いも含めて詰まっています。仕事を離れ、しばらくぶりにこの建物の前を通るとき、記憶は過去に戻り、懐かしい思い出が浮かびます。音楽と同じだと思います。しかもこの建築は村野さんが熟練期の83歳の力作。年代も1974年の高度成長期。外壁のマホガニーレッド大理石の磨かれた石の彫刻のような形態。そしてこの重厚感。ガラス張りの新しい同じような建築がバラバラ立ち並ぶ丸の内の中にあって、こんな建物これからでてきません。若い建築家にとっても、勉強できる生きた教材でした。残したい建物でした。


像の鼻のような独特の形態。そのコーナー部分の下にはかつて水をたたえた池があり、通りを歩く人の束の間の気分転換の場でもありました。

圧倒的存在感のある赤褐色のマホガニーレッドの大理石の壁。この開口部のない壁の後ろは機械室


石とサッシの取り合い部分も見事。石の柱は、真ん中が外に少しだけ出ていて、凸型になっています。力強く上へ上へと伸びていく感じは、ゴシック建築を連想させます。



足元やコーナーの石のディテールなど参考になるところは多い


通りの反対側の隣地側デザインも建築基準法を苦心してクリアーしていますが、複雑ながら見事な納まり。





以前の村野藤吾展での模型写真。裏側の複雑さがわかります。





コルビジェの西洋美術館も良いですが、これら日本の優れた建築家が残した遺産も同等に貴重なものなんです。丸の内からまた一つ名建築が姿を消す寂しさと憤りを感じます。
| 建築・設計について | 10:23 | comments(0) | -
奈良井宿の町屋建築 中村邸 風が抜ける土間 漆塗りの黒光りした美しい内装
奈良井宿の中で、その特徴が残っている町屋建築の中村邸の内部です。
平面図

中山道の道から建物の中を裏の庭まで真っ直ぐ通る土間があり、道の方からまずはお店、吹抜けのある台所、そして住居空間と繋がります。
土間は、動線として勿論重要ですが、風の通り道にもなります。

道の反対側にある庭。その奥には蔵があるのが特徴

京都ですとここが中庭となりますね。
お店の構えは、中山道に対してフルオープンになる建具がはめ込まれています。

そして吹抜けの台所



おもて2階に上がります。
2階の上り口

美しい障子



そして勾配天井
すべての木の部分に漆が塗られています。
黒光してとても美しい。

こちらは、裏2階階段部分

| 建築・設計について | 09:56 | comments(0) | -
江戸の街並みが残る宿場 奈良井宿 鎧庇と猿頭を持つファサード
木曽の宿場町である奈良井。そこに漆を見に行きました。奈良井宿は、江戸の宿場町が残る宿場で、当時の趣を今に伝えています。


道を挟んで両側に2階建ての木造建築が続く風景は、ヒューマンスケールで、歩いていても圧迫感は無いですし、造りも凝っているので見ていて楽しい。
京都や金沢の洗練されたものとは違う、力強さを感じる家々です。


この奈良井宿の町屋のファサードの特徴の一つが、鎧庇と猿頭。説明は下記をお読みください。



その姿を一番忠実に残し、今は中も見れる店舗付き住宅の中村邸


中村家の2階の格子からは道路の反対側の鎧庇が見えます。


新しく作ったり、改修したりする家も街並みに合わせます。

こうして、これからもこの景観が守られていくわけです。
| 建築・設計について | 00:22 | comments(0) | -
日本綿業倶楽部(綿業会館)地下のグリルから上がるうねる回り階段
綿業会館の地下にある会員および同伴者専用のグリルです。
内装な何度かリフォームされていますが、つい立壁となるブルーのモザイクタイルの壁は当初からのもの。



そして地下から1階に上る階段が、いかにも村野さんらしいデザインとなっています。

動きがあり、かつ有機的。すべて曲線ながら力強い。これはこまかなディテールの蓄積によってもたらさせる印象なんです。
1段目は浮いているように軽快




そして1階に


そして玄関の吹抜けホールに戻ります。

細かなところまで精神を傾けた建築家渡辺節の力作でした。
| 建築・設計について | 07:14 | comments(0) | -
鏡の間 装飾を抑えながらも貴高さを備えた会議室 アンモナイトの床 綿業会館
貴賓室の隣には、アンピール・スタイル(ナポレオンのフランス帝国時代の美術様式)と呼ばれる装飾を抑えたデザイン的特徴を持つ会議室が続きます。
天井を縁取る楕円の模様がシンプルで美しい

正面の扉には、鏡がはめ込まれています。
折り上げ天井に対して、シャンデリアの上を照らす光が反射して、天井を優しく浮き上がらせています。縁の装飾は、シンプルですが、空間を上手く引き締めていて優れたデザイン。






床の黒とベージュの千鳥になった大理石には大きなアンモナイトの化石が残ります

特別室との間の扉

| 建築・設計について | 07:10 | comments(0) | -
控えめな装飾と、ウォールナットの壁が高貴さを表現する特別室 綿業会館
談話室に続くのは、貴賓室と呼ばれる特別室。
クイーン・アン様式のインテリアと言われます。イギリスアン女王の治世に見られた美術・工芸様式で、ロココ調ではあるが控えめな装飾、動物の脚をかたどったテーブルなどが特徴。
確かに、この部屋は、壁の仕上げがウォールナット系の美しい仕上げで、床は職人技が光るヘリボーンの貼り方。そして有機的な部分を持つ家具や、やや装飾的な天井や、凝った照明器具など高貴さが漂います。



天井の装飾とシャンデリア照明

床の貼り方

キャンドル型のブラケット照明器具

扉上部の幕板には、大理石が組み込まれていました。
| 建築・設計について | 14:42 | comments(0) | -
京都泉涌寺の窯場で焼かれた泰山タイルが貼られた豪華で高貴な談話室 日本綿業倶楽部(綿業会館)
この日本綿業倶楽部(綿業会館)において、もっとも設計に力をかけて完成したのがこの談話室です。当初吹抜けではなかったものを、2層吹抜けの大空間にしました。ここの壁の一部に貼られたタイルは、京都で焼かれたもので、1枚1枚設計者である渡辺節が確認しながら貼られた力作
まずは、大きな吹抜けを眺めながらこの談話室にはいるわけですが、その入り口の扉廻りからして、ここは綿業会館の中でも特別な部屋だとわかります。
トラバーチンの石の壁にはめ込まれた木の開口部

扉を開けると大きな吹抜けが飛び込んできます。
左側には上階に登る階段が向こう側から伸びてきます。その美しい階段裏を見て正面から右へと視界が移ります。

右を見て、全体の落ち着いた雰囲気に息を飲みます。
人の頭高さぐらいまでの壁は木の装飾壁。その上はこれまた日本独特の渋い色をもつタイルの壁
右側には歴代綿業倶楽部の会長の自画像が並びます。そして高い天井

木で覆われた独立柱の向こう側一番奥の壁は、タペストリーのようにタイルが貼られた、演色された美しい壁面

壁面タイル壁の左には暖炉と煙突のこれまた凝った装飾造作が立ち上がります。

タイル壁の左の大きな開口部には、木の重厚な額縁と装飾が施され、この開口部とタイルタペストリーの壁、そして暖炉の部分がひとかたまりの重要な肝の部分として丁寧にデザインされています。談話室のコーナー部分をしっかり固めたデザイン




タイルタペストリーは京都の泉湧寺で焼かれたもので、色合いが日本。そして深みが感じられる奥が深いタイルです。



さて、ふりかえりまして全体を見ますと、この大きな談話室にもうひとつ動きと特徴をもたらす階段が見えます。
この階段は、柱が無く、壁から持ち出されて支持されたもので設計者渡辺節の優れたデザイン力をここでも見ることができます。



上の階へと昇っていく階段は、静かな空間に流れを生み出しています。

ここに座ってしばし時間を忘れたい。そんな衝動にかられる設計者の注がれたエネルギーが感じられる落ち着いた談話室でした。
| 建築・設計について | 09:33 | comments(0) | -
吹抜けを上がる迫力ある大理石の階段 綿業会館吹抜けホール
さて、吹抜けエントランスホールの目玉であります階段を昇ります。
アーチをくぐり広い階段を見上げる

中間踊り場からエントランスホールを見ます。
2階の廊下が、この綿業会館吹抜けエントランスホールをぐるりと廻っているのがわかります。

玄関部分を見ます。

中間踊り場からは、新館に向かう通路があり、その奥から見ますとシャンデリアが正面に綺麗に見えます。

踊り場の階段ディテール
トラバーチンの美しい仕上げ


階段を上がって2階の廻廊からエントランスホールを見下ろします。





玄関上部の跳ね出した廻廊から、階段正面を見ますと
| 建築・設計について | 08:53 | comments(0) | -
床の段差を設け、拡がりを感じさせる会員食堂 綿業会館
1階吹抜けホールに接して右奥にあるのが、綿業倶楽部の会員の為の食堂です。
階段脇の開口部扉から中に入ります。
大きな食堂部分は、数段ステップを下がったところにあるので、入った時にその広さが認識されて、拡がりを感じます。入り口と同じレベルの席もあり、ここは、2段の床で構成されています。何よりも目がいくのが、天井の装飾。壁の装飾であるミューラル・デコレーションを天井に施したデザイン。グリグリと凝ったデザイン。でも天井が高いのと、柱や壁がおとなしいので、違和感は感じられず、落ち着いて食事が楽しめます。
吹抜けと銅像のあるホールから中に入ります。奥がエントランスホール

そして数段のステップが設けられています。

この数段の段差のために、平面的な食堂空間に立体感が生まれます。
この方が、食事をしていても賑やかですし、空間に奥行が感じられて楽しいじゃないですか。

天井の装飾にも注目





一段高い客席の壁は大理石の腰壁

そして、壁に掛けられた時を刻む時計も素敵です。
| 建築・設計について | 07:32 | comments(0) | -
日本綿業倶楽部(綿業会館)イタリアルネサンス調2層吹抜けエントランスホール
まず、ガラス扉を開きますと、この2層吹抜けのエントランスホールが訪問者を出迎えます。正面には日本綿業の発展を願い、この会館の創設を遺言として残した岡常夫氏の銅像が座り、背後には2階に上がる階段が対称形に設けられ、厚い石の壁とアーチの開口部でデザインされた側廊がぐるりと囲むという構成です。天井は、格間天井のような格式ある天井。壁は大理石。そして床も石。そこに分厚いカーペットが敷かれています。天井からは美しいシャンデリア照明が下がり、壁のブラケット照明と相まって豪華でありながら落ち着きのある威厳を感じる日本綿業倶楽部の顔となるホールとなっています。ホールの大きさも大きすぎず、小さくも感じないベストスケール。

階段が手前から半分上がり、折り返して向こう側から2階に上がります。
2階は廊下がぐるりと廻りこみ、丁度真ん中にはその先へと進む開口部が空けられています。こうした奥行を感じる設計操作により、扁平で退屈な吹抜けにはならず、動きのある吹抜けとなっているわけです。

アーチ開口の外は、側廊。分厚い壁のアーチがリズミカルに続きます。




アーチの向こうのガラス開口部にはタペストリーのガラスが。

| 建築・設計について | 07:51 | comments(0) | -
大阪の宝 日本綿業倶楽部(綿業会館)重要文化財を見学する
以前大阪をぐるっと廻った時にこの綿業会館の外観をみましたが、見学を申し込んで、中を見てきました。建物は戦前の昭和6年の建設で設計者は渡辺節。村野藤吾がチーフドラフトマンとして設計した建物でもあります。大阪城の天守閣と同年の竣工ですがその大阪城をはるかに上回る建設費をかけた綿業界のメンツをかけた建物。戦争では回りの建物がすべて燃え去る中、その強固さもあり奇跡的に残りました。外観は、1階部分を石の基壇とした上に煉瓦タイルの重厚感漂う外壁

綿業会館の前の道路にはガス灯も復元




玄関部分は特に威厳が感じられます。庇と3枚の開口部。ガラスの開口部からは奥のシャンデリアの光がもれてきて、華麗さを漂わせています。


扉を開けますと、まずは風除け室に。
その先の階段数段上に、ガラスの扉が待ち構えます。

綺麗なアイアンワークの施されたガラスの扉



振り返り、風除け室を見ます


そして、大きな吹抜けになっているメインの玄関ホールです。
| 建築・設計について | 07:27 | comments(0) | -
京都嵐山MITATE 芸術的な創作料理
京都嵐山にあるMITATEは京料理とフレンチの融合した創作料理を楽しめるお店です。構えもそこから玄関に至る路地も京都ぽい。
手入れの行き届いたお庭を見ながら玄関へ。



昔ながらの引き戸をあけて、玄関から2階へ。
景色はいかにも嵐山の風景

瓦屋根が美しい

さてさて、私のブログでは料理はあまり載せませんが、今回は、その演出と美しさに感動しましたので、ちょいと御覧下さい。
風呂敷を開けると、中には漆の箱。そのふたを開けると、美しいお料理



お皿の上で色が変わり、2度色彩を楽しめる仕掛けのある演出


色鮮やかな料理の数々



デザートもこんな期待感を持たせるしつらえ


見て楽しみ、触って楽しみ、味わって楽しむ。いろいろな5感を刺激する創作料理でした。動きのある参加型の料理とでも言うのでしょうか。食もここまできたんだなー。
1階には中庭を介した客室もあります。是非一度
| 建築・設計について | 06:47 | comments(0) | -
星野リゾート奥入瀬渓谷ホテル 和室を和モダンの洋室に改装した客室
多くの昔からのホテルでは、和室の客室が主流でしたは、今の流れはどうしても洋室。ここ星野リゾート奥入瀬渓谷ホテルの客室も和室を見事に和モダンの洋室にリフォームしていました。やはり、都会のシティーホテルではないのですから、どこかホッとできる客室が良いじゃないですか。そこで完全な洋室としないで、和を感じさせる落ち着いた和モダンに改修する。これは、元の部屋が和室だからこそ、よりいい方向にリフォームできる可能性があるのですね。


昔の床の間を利用した飾り棚


床は千鳥の畳カーペット
| 建築・設計について | 07:56 | comments(0) | -
青森のリンゴをコンセプトとしたダイニング ブナコの照明が活きる青森リンゴキッチン バイキング料理
奥入瀬渓谷ホテルは、本館や別館もありかなり大規模なホテルです。これだけの客数の食事を従業員の人件費を考慮しながらどうやってさばくかは、かなり重要な課題。ここでは、青森のリンゴをキーワードに、リンゴを用いたオリジナルな料理を考案。しかも人件費を考慮したバイキング形式を採り入れています。バイキングと言えば、見た目は良いのですが、なかなか中身が伴わないところも多いのですが、さすがに良く考えられていて、そこはデザインとセンスで見事な解決方法を示してくれます。
エントランス部分のリンゴをモチーフにしたデザインが目を引きます。

待合ホール




壁のブラケット照明は、青森弘前の家具・照明器具を扱うブナコのオリジナル照明

格子で囲まれた明るいスペースは食事が美しく並べられたゾーンで、その格子の後ろが庭に面したダイニングスペース
メリハリの効いたデザイン




このスペースに天井から吊られたペンダント照明もリンゴをモチーフとしてデザインされたブナコのオリジナル照明です。

しっかりしたデザインコンセプトが貫き通された見事なダイニングでした。勿論食事の味も良かったです。
| 建築・設計について | 08:03 | comments(0) | -
高い天井のエントランスロビーに下げられたシャンデリア 星野リゾート奥入瀬渓谷ホテル
切妻屋根の形がそのまま天井の形と表現されている舟底天井。これが2層吹抜けの大空間になりますと、そこを照らす照明をどうするか?は結構考えます。一つは勾配屋根にスポット照明。それかいくつかの軽いペンダント照明を浮いているようにいくつか吊るす。それか、存在感のあるシャンデリア的照明を吊るす。奥入瀬渓谷ホテルでは自然の中の小屋的デザインにマッチしたシャンデリアを用いていました。


奥入瀬渓谷を散歩するには、やはり早朝がベスト。
鳥の声を聞きながら澄んだ空気の中を歩きますと、身体の中から清められるような気持ちになります。





| 建築・設計について | 20:39 | comments(0) | -
岡本太郎遺作「河神」暖炉 星野リゾート奥入瀬渓谷ホテル
星野リゾート奥入瀬渓谷ホテルには岡本太郎作の暖炉がもう一つあります。河神と名付けられた暖炉は、岡本太郎の遺作とされます。ラウンジの「森の神」が男性をこの「河神」が女性を象徴すると言われます。こちらは、別館のロビーに設置されています。このロビーの天井も木でかなり凝った造り。






岡本太郎のサイン

こちらのラウンジからの景色も心なごみます。
| 建築・設計について | 09:46 | comments(0) | -
岡本太郎作「森の神話」の大きな暖炉 星野リゾート奥入瀬渓谷ホテル
大きな暖炉を見に星野リゾート奥入瀬渓谷ホテルに行きました。奥入瀬渓谷ホテル建設時のオーナーと岡本太郎が交友関係にあり、ホテルのメインラウンジに大きな暖炉を設け、その暖炉の煙突そのものを岡本太郎がデザインしました。奥入瀬の自然の中で鳥の神の元、人や動物、生き物が気持ち良く踊る姿を描いた大作。
暖炉は、やはりこのような自然の中にあるホテルにはピッタリです。ではその暖炉をどのように配置し、デザインするかとなると、なかなか悩むところ。その一つの解答がこのホテルの暖炉です。しかし、これは迫力がありました。
十和田湖から続く奥入瀬渓谷の終点あたりにこのホテルはあります。

大きな吹き抜けロビーの先に緑が見え、煙突が見えます。

豊かな緑を大きく取り込むガラスの大開口。そして岡本太郎作の迫力ある暖炉





天井からのシャンデリア

夜は暖炉がライトアップされて、岡本太郎の芸術「森の神話」が浮かび上がります。

外には、河童。これも岡本太郎の作品

奥入瀬川のせせらぎを聞きながらゆっくりとした時間を持つことができます。
| 建築・設計について | 08:56 | comments(0) | -
十和田神社 竜神の息づかいを感じる重厚感漂う神社
十和田湖の湖畔にある十和田神社に立ち寄りました。
大きく空に開かれた十和田湖を見ながら進みますと、ここだけ空気が変わるうっそうとした森の中にはいります。鳥居が見え、階段を上がると、その本殿が姿を見せてくれます。階段の方向に対して正面ではなく、斜めに構えた配置
奥行が感じられます。



青森下北の恐山と並ぶ2大霊場として栄えてきたこの神社
もともとは水の神様青龍大権現を祀ってきましたが、いまは日本武尊を祀っています。いずれにせよ、水の神々がおられる場所であると感じました。


| 建築・設計について | 09:59 | comments(0) | -
青森県津軽富士見湖に架かる日本一長い木造の橋 鶴の舞橋
木の文化である日本には、沢山の木造建築がありますが、土木の分野においても木造はちょっと前までは主流だったわけです。日本人の心のDNAに木はしっかりと刻まれているので、木造の橋に出会いますと、何となく懐かしい感じがして親しみが湧いてきます。青森の津軽にあるこの鶴の舞橋。最近のTVコマーシャルで吉永小百合の後ろに写っていた橋です。今年の青森県景観賞も取っています。
池は、人工湖で遠く岩木山を美しく映し出すことから津軽富士見湖とも呼ばれています。とても静かな水面に浮かぶ木のアーチの橋の美しさにしばらく見とれていました。






3ちのアーチの橋で構成された全長300mの渡りがいがある橋



| 建築・設計について | 06:16 | comments(0) | -
白井晟一 杉浦邸 大きく跳ね出した屋根と黒石の雨落ち
庭からみた杉浦邸の外観です。大きく跳ね出した庇は、白井晟一の住宅に見られるもので、そのプロポーションもまさに白井作品。
そして、雨樋はなく、そのまま雨は庭に落ちます。雨が落ちる雨落ち部分には黒い那智石が敷かれています。雨の落ちる音が心地良いでしょうね。これだけ庇がでているのは、一つの理由として室内の床の高さがあります。床を低くして、室内が庭と連続する空間をつくりだしているからです。1200mmはあると思いますが、これだけ出すと、雨も心配ありませんよね。
庭から寝室・和室方向を見ます。


リビングと客室方向を見ます。


丁度折れた部分が、リビングのくの字の開口部

コーナーリビング前の雨落ち部分

縁石のディテール



壁と床の取り合いです。
壁が床まで下がってきて、そこに通気スリットが入っています。

屋根の部分のスリット

基礎は石


最後に道路側の塀です。
瓦が載り、塀に趣をもたらします。

この白井晟一の幻の住宅杉浦邸もついに取り壊されました。
ここには数件の建売が建つそうです。景観も安っぽいものに変わります。
相続の関係もあり、住手だけではどうにもならない問題ですが、住宅トラストや区役所を巻き込んだ保存ができなかったのか。壊した建物は2度と同じものはできません。白井晟一が設計した杉浦邸も間違いなく後世に伝えるべき建物でした。残念です。
| 建築・設計について | 10:57 | comments(0) | -
白井晟一 杉浦邸 景色を切り取る2階の窓
少し高台に建つ杉浦邸の2階からの景色はいかなるものか
窓の下に付く手すりのデザインが良いです。四角い窓にシンプルながらインパクトのある手すり

内部から見ると想像以上に景色が良いのです。
四角い開口部から見える緑一杯の庭。


広い芝生と沢山の緑で囲まれた庭を見下ろすことができます。

屋根は美しい銅板葺き。ここから見ても屋根の美しさはずば抜けています。

書斎の椅子も机も大切に使われていたのが解る、想い出が詰まったような感じです。
| 建築・設計について | 08:36 | comments(0) | -
白井晟一 練馬の住宅杉浦邸 外部と内部の床が連続する開口部
kw最初は昨日の続きの階段の図面
非常に昇りやすい階段でした。


階段はホールと呼ばれる床の仕様が違うスペースにあります。

その階段ホールの脇の廊下を進むと大きな和室があります。
リビング、階段ホール、廊下、和室の関係はこの図面で。

廊下から襖を開けて入った和室。その和室から廊下を見返したもの
右が庭が見える開口部

建築家白井晟一が設計した住宅の床と外部空間との関係を見事に表している開口部。白井晟一は、外部と内部をスムーズにつながるように、外部の床のレベルと室内の床のレベルをできる限り同じレベルになるように工夫を重ねています。
この杉浦邸においても、室内と外部の段差はできる限りとらない。
床がそのまま外部に流れるように工夫しています。

その開口部にはガラスサッシ、障子、網戸、簾戸が入り、壁に収納されます。



和室には力強い床の間も


| 建築・設計について | 19:59 | comments(0) | -
白井晟一 杉浦邸 魅力的で職人技の効いた階段
階段もまた素晴らしいこだわりの階段でした。
手すりが凄い





階段の一段一段が際立つ美しい納まり。



横から見ます。
階段室になっていて、光は下の廊下に降りてきます。


動きのあるカーブもうれしい。

| 建築・設計について | 20:09 | comments(0) | -
白井晟一 杉浦邸 大きな庇が出た、居心地良い落ち着いたリビング
リビング・ダイニングです。
大きな窓は、くの字になり、より庭に近づくように配置されています。室内の壁は、暗いダークグレーのクロス。やはり、この空間は白井晟一ワールド。開口部は明るいのですが、内部は非常に落ち着いています。ソファーに座ると、重心がドンと大地に近づく感じ。扉は、天井までの木のパネルの中に同一面の扉が入るスタイルです。配置された椅子やソファーも白井晟一が選んだオリジナルの家具。リビングから外を見た時、右の壁には床の間のようなしつらえが施されています。大きなくの字の大開口は、壁に引き込まれます。開口部には普段は、障子が入りますが、サッシの上と下は抜けていて、真ん中が障子というスタイル。これは、隣地からの視線を気にされたオーナーの奥様からの要望があったということです。
ダイニング側。右がくの字の開口部

大きな庇が出ているので、夏の強烈な日差しも遮ります。
くの字のサッシからは庭が大きくとりこまれ、開放的

屋根には樋が無いので、雨がそのまま庭に落ちますが、雨音が床の石に当たり、その風情も楽しめたということです。

ソファーび座って開口部を全開にした状態。
いつまでも座っていたくなるような居心地の良い場所です。

サッシは特注のアルミサッシ
大きな空間を支えているので、この柱の中は鉄骨です。

開口部には通常は、真ん中に障子が入ります。

下の障子は、視線の問題から後から付けられたもの
ソファーの右には床の間のようなしつらえの壁


ソファーの後ろの壁

そしてダイニング


リビングダイニングの直角でない開いたコーナーに付く木製建具のコーナー部分は、曲面の仕様となっています。ゆるやかに全体として繋がる空間としてとらえていたと思います。


リビング・ダイニングの展開図


| 建築・設計について | 12:06 | comments(0) | -
白井晟一の住宅 杉浦邸和室 庭を取り込むコーナーサッシ
和室の方へと進みます。

まず前室があり、その向こう側に和室。
和室のコーナーは、柱を残して引き込まれるサッシがついていて、そとの庭の景色が良く見えるように工夫されています。
コーナーサッシの高さは、低く床から1500mm程度。
丁度、畳に座った時にその開口部が丁度良いしっくりした高さに感じられるように設計されています。



サッシコーナー部分

照明器具も白井晟一

ぐるっと和室を見渡してみます。

前室と玄関方向を見る

収納と床の間



床板は、畳床です。

展開図です。

| 建築・設計について | 09:24 | comments(0) | -
白井晟一 杉浦邸 2方向に分かれる結界としての玄関 
杉浦邸玄関も非常に重要な場所です。やはりここで、一旦内部には入るけれども、まだ完全なプライベートスペースではない、一つの緩衝帯のような場所でした。沢山の見学者がおられたので、ゆっくり見れませんでしたが、改めて写真で振り返ると凄い空間です。杉浦邸の玄関扉はまず、外部と内部の結界。ここで、床の石の仕様が変わります。重厚な御影石から黒い玄昌石へ。


玄関扉の右側には、エントランスアプローチから見えた横格子の入ったあかり採りの窓があります。障子が入り、柔らかい光をこの玄関ホールにもたらします。

あかり採りの窓の上には天井から吊られたろうそく台のような照明が付きます。
天井の仕上げも面白い

正面には、上がり框
床が出ていまして、その向こうに壁。先が見えません。ここが居住者の出入り口で、折れ曲がって進みますとリビングになります。
照明そして床の間のような象徴的な柱のある壁

内部ではない外部と連続したようなしつらえ。

左を見ますと、もうひとつ別の上りがあります。
その框板の左は、下足収納。その収納のさらに左はトイレの扉です。
これだけの小さな玄関スペースに設計者白井晟一の設計魂を見たような気がします。

奥のお茶室からの光が見えて、遠近感が感じられます。
天井から縦格子が壁の脇に付けられていて、空間に奥行きを生み出しています。
下足収納の上の壁に付く照明は、シンメトリーで、この場の強さを主張しています。

そしてこれが、茶室方向に上がる框板。ちょうな仕上げの1枚板です。
やはり、ここから先は、日常の生活とは異なる特別な空間であることを表しています。

床と壁と仕上げ材との取り合いも見事です。

杉浦邸の1階平面図です。右下が玄関です。玄関を入りますと、図面上のリビングに入るのに、小さな前室空間を設けています。この前室のために、玄関からリビングは壁に隠れて見えません。いきなりプライベートな空間に入るのではなく、玄関ホールそして小さな前室を抜けて初めてプライベートな部分に至る。神社でもそうですが、日本の伝統的な建物を見ますとと、いくつかの結界を経て、本棟にはいりますが、その住宅版とでも言うのでしょうか。
玄関左の茶室に至るルートも同じように、いくつかの結界の先に茶室があるように設計されています。
やはり、このあたりの考え方が肝ですかね。
| 建築・設計について | 07:48 | comments(0) | -
白井晟一 杉浦邸 玄関アプローチは静なる空間
建築家白井晟一が設計した建物は、独特の存在感と静けさを携えた建築が多く、一度その空間を体感しますと、他の建築とは全く異次元の空気が感じられます。しかしながら、その自邸や、銀座親和銀行などの名作がこの世から姿を消し、建築界にとって貴重な白井作品が少なくなってしましました。今回の杉浦邸もそのひとつ。私は犬の散歩をしていますが、近所の面白い建物の前を通るコースをいつも探していて、この杉浦邸の前をゆっくり歩くのが好きでした。つい最近までこの住宅が白井晟一設計とは知らなかったのですが、他の建物とは違う風格を感じ、散歩の中では最も好きな建物でした。雑誌にも公開されていない杉浦邸が解体されるのを機に見学会が催され、参加しました。
まずは、この建物の大きな特徴でもある屋根そして大きくはね出した軒が目に付きます。屋根は1200mmぐらいは壁から跳ね出していまして、棟には瓦が載り、屋根自体は金属屋根となっています。
玄関は、駐車場の屋根と本棟の屋根が重なる部分に塀をくり抜いたように設けられました。
左が駐車場の壁。瓦の載った塀に沿ってこのアプローチを進みます。
道路からの境の床は厚い御影石。その御影石の階段が2段。さらに石の床は奥へと人を誘導します。

屋根は、入り口部分から斜めにアプローチ上部に架けられています。

リズミカルな和を感じる石の床。

両側の壁に挟まれ正面の一文字が書かれた札を見ながら進みます。
重なり合う屋根が美しい。繊細で細い線でもなく、民家的な太い線でもない力を感じる屋根のライン

駐車場の壁が無くなり視界は左へ。窓に入った横格子は、右の壁まで伸びていきます。
右手足もとには灯篭

一旦視界が抜けます


大きくはね出した軒を支える柱の脇から玄関へ

この玄関扉。いかにも白井晟一の設計した印象に残る玄関扉です。
ドアノブは、扉の真ん中に丸いノブが象徴的にひとつ付きます。
扉の枠は、天井まで伸びて、扉の上部は扉と同じ素材、同じ面の板がはめこまれます。扉を支える両側の枠の太さが良いです。

玄関から今来たアプローチを振り返りますとこんな感じ。
正面の壁は駐車場の棟

ここまでのアプローチは、いかにも日本建築の持つアプローチ
壁によるアイストップと視界の抜け。こころが落ち着く静かな空間。わずかな面積の空間ですが、人の気持ちが切り替わるとても大切なアプローチになっています。

さて、こちらは道路に沿って設けられたもう一つの入口である勝手口です。
左が建物に入る扉。ここに郵便受けがあります。郵便などは、こちらから受け取ることになります。そして右の扉は、塀に囲まれた中庭に抜ける扉

勝手口を入って、見返した写真です。

陰影を感じられる場の創造です。
| 建築・設計について | 07:17 | comments(0) | -
軽井沢 石の教会内村鑑三記念館 天然の中に神が存在する オーガニック建築
石の奥深さは、地球の一部だからだと思います。その石が使われるまでは何万年という間地面の中に眠り、人の手を介して我々の目の前にその美しさを見せてくれるのですから。石を建築に用いるということは、地球の一部を表現として使うということで、やはり石で囲まれた場所というのは、理屈無しで何となく心が落ち着くんですね。さて、軽井沢の内村鑑三記念堂ですが、教会のルートとは別に森を散策して、地下の記念館に入るルートから進んでみました。
石を積み重ねて床と壁を丸く繋げたこのアプローチ。なんだか川底を歩いている感じです。



緑の森を背景にしたガラスの標識

そして内部へと向かいます

内部は、内村鑑三氏の経歴やその教えがパネル展示されているほか、この建物の設計者ケンドリック・ケロッグのオーガニック建築に対する考え方がわかる展示もあります。



自然との調和やその建物が建つ地形の特徴をそのまま生かした建築。自然に逆らわず、自然に溶け込むような見地を目指しました。
屋内も自然そのものというケンドリック・ケロッグの言葉は、これから新しい建築を生み出す自分自身の心にも強く残りました。
| 建築・設計について | 09:15 | comments(0) | -
中軽井沢 石の教会内村鑑三記念堂 渦巻くコンクリートのアーチと石の壁
1988年竣工の軽井沢石の教会内村鑑三記念堂に立ち寄りました。その建物は知っていましたが、内部に入るのは初めて。コンクリートのアーチが太陽の軌道に合わせてずれながら連続していく建物で、このアーチとアーチの間にはめ込まれたガラスから内部に太陽の光が注がれるように設計されています。建築家はアメリカ人建築家のケンドリック・ケロッグ。
アーチを支えるような壁や床は全て地元の石
外部から内部へ、石の床と壁は続き、内と外がスムーズに繋がっていきます。

アプローチ

コンクリートの力強いアーチの中をくぐっていきます。

サッシの形状も有機的



内部は写真不可の為、パンフから

コンクリートと石のみを用いた大地から現れたような力のある建築でした。
こちらは、ホテルへ続く石の道

| 建築・設計について | 10:05 | comments(0) | -
ジーグルド・レヴェレンツ 聖トーマス教会 大きな目地と煉瓦タイルが同じ面になった美しい壁
さて、長々と綴ってきました北欧の建築視察レポートも今日で一旦終了します。旅の最後に見たのがこのジーグルド・レヴェレンツ設計の聖トーマス教会だったのですが、素材と形態の扱いや、動線にたいする配置など、非常に参考になる建築でした。気をてらった造形などなく、力強い彫刻的なデザインも良かったです。
この大きな外壁の煉瓦タイルの壁は、何と言いましても目地の大きさでしょう。しかも目地というかモルタルと煉瓦が同じ面で仕上がっているので、煉瓦の影はできず、大きな一つの壁として捉えることができます。建築家村野藤吾が教会や学校、ホテルでこの手法を使い設計しているので、日本でも今まで見ることができましたが、やはり細々してないのが好きですね。
大きな面でありながらも、煉瓦タイルという小さなスケールのもので構成されているので、圧迫感も感じません。





壁の一番上は、金属の水切で納めます。
壁から飛び出す樋が、平滑な壁にアクセントをもたらします。

大きな高く目立つ鐘塔はこの聖トーマス教会にはありません。鐘は、丸い曲面壁の後ろに隠されています。





決して派手さはありませんが、何年経っても人に感動と共感を与える素晴らしい建築でした。
| 建築・設計について | 09:05 | comments(0) | -
シーグルド・レヴェレンツ 聖トーマス教会 大きな窓、綺麗な樋、美しい煉瓦壁の織り成す魅力的な外観
聖トーマス教会の大きな開口部のある外観部分
綺麗な開口部、目地が大きな煉瓦タイルの壁、煙突ボリューム、そして屋根から跳ね出した樋。この面の構成は実に美しい。設計したシーグルド・レヴェレンツの並々ならぬ才能を感じます。

大きな窓と窓の間には急勾配の屋根からの雨を受けた樋が飛び出し、平な立面に立体的なアクセントをつけています。そのまたディテールが細く綺麗
窓もいくつかのパーツに分かれていて、小さな換気開口もこの窓の一部に組み込まれています。壁はあくまでも壁として自立させ、その壁にはなたれた開口部に外壁を貫通する設備の穴や換気窓等を組み込んでいます。そのため、煉瓦壁面には余計な穴がないのです。

開口部も中の機能に合わせて、出っ張っているものもあれば、煉瓦タイルの奥におさまるものもあります。

黒い出入り口扉も上下がパネルと開口部にわかれています。見事なプロポーション


L字平面で、正面は教会礼拝堂の大きな壁。窓のない煉瓦壁との対比も楽しめます。

大きな窓の下に付く水を外に流す水切は、金物をこのように曲げて造った彫刻的な造形

今回内部は改装中ということで入れませんでしたが、大きな開口部から中の礼拝堂をのぞき見することができました。
内部礼拝堂の壁も外部と同じ目地の大きな煉瓦タイル。床は黒い石。天井には扇形の木天井。トーマス教会の礼拝堂は圧倒的は大きな空間というよりは、静かな落ち着いた空間の中に、光が入るとても心が穏やかになる礼拝堂だと感じました。
| 建築・設計について | 07:29 | comments(0) | -
シーグルド・レヴェレンツ ストックホルム郊外の聖マークス教会 力強い煉瓦の建築
シーグルド・レヴェレンツは、スウェーデンの建築家で、グンナール・アスプルンドと共に、森の墓地のコンペに勝利。共同設計となるが、森の墓地の中の復活の礼拝堂以降途中で分かれ、アスプルンド亡き後森の墓地を完成させました。その他教会や墓地を手掛け、その残された建築は、今でも我々の目に強いインパクトを与えています。今回そのシーグルド・レヴェレンツ設計の聖マークス教会を訪れました。
ストックホルム中央駅からメトロで20分ばかり。駅を降りたらすぐその外壁は見えます。
芝生の上に建つ渋い煉瓦の外壁の塊


ドーム状の曲面壁にさりげなく取り付いた十字架

その脇を廻りこむように進みます。

視界は開け、建物と建物の間に滑り込むように入って行きます。

そして迎えるのは建物から離れて設けられたアーチの庇


力強い木の4本の柱で支えられています。そして、この竪樋のディテールが、素晴らしい



煉瓦は目地が大きくとられ、目地と煉瓦が同一面の仕上げ。職人の手の痕跡が残る壁の存在感が胸に迫ります。
そして、分節された木の庇も優雅さと自由な形態を煉瓦壁に対比させたようにデザインされています。
煉瓦の素朴さと重厚感。木庇のもつ存在感。素材の持つ特質を非常にうまく捉えていて、感動
アーチ状にくり抜かれた開口部には、木製サッシが納まります。


| 建築・設計について | 17:55 | comments(0) | -
ストックホルム ヴァーサ号博物館 処女航海で沈没した巨大戦艦の物語
この戦艦は、17世紀のヴァーサ王朝時代、時の王様グスタフ・アドルフ2世が作らせました。当時のスウェーデンは、最強の国。ドイツ30年戦争に参加するため、世界最強の軍艦ということで作られたそうです。しかしながら、処女航海で、港から出港したわずか数分の間に強い風にあおられ、あっという間にストックホルムの湾の中にその巨体は沈んでいきました。沈んだ理由として今考えられているのは、通常の倍の大砲を積んだこと。さらに、船尾に豪華な装飾を付けたことによる船体のアンバランスの為だと言われています。この船はそれから300年海底で眠り続け、300年の歳月を経て、一人の少年により発見され、そのまま引き上げられました。木の損傷を防ぐべく、塗装を施されて現代に至るそうです。
まずは、この巨体に驚きます。



沈んでから、引き上げられるまで、模型で解りやすく説明があります。


断面模型
船底には石を入れて、上下のバランスをとりましたが、それでもこの戦艦は、上が重かったのです。2段の大砲も当時では最初の試み

縮尺模型が飾られていて、その色彩の豊かさにも驚かされます。
模型の後ろが本物




船尾につけた装飾もそうとうなもの。大砲やこの装飾も時の王様からの命令だったそうです。


色は、鉱石から顔料を取り出し、それと塗った技術

一つの船からいろいろな歴史を学ぶことができる楽しい博物館です。
| 建築・設計について | 06:33 | comments(0) | -
ストックホルムの観光名所 ヴァーサ号博物館 船のような外観
ストックホルムの観光名所にもなった博物館が、このヴァーサ号博物館です。17世紀の木造の戦艦をそのまま保存しているもの。と言いましても、一度海に沈み、300年の時を経て引き上げられ、そのままの形を保存、展示している世界でもここしかない博物館なんです。
外観は、マストが伸びる船をイメージしたもの。




エントランス


そして中には想像をはるかに超えた巨大な戦艦がその雄姿を見せてくれます。
| 建築・設計について | 06:55 | comments(0) | -
グンナール・アスプルンド スカンディア・シネマ 宇宙の中で映画を見る
非日常空間である映画館をどのようなインテリアでまとめるか?グンナール・アスプルンドは劇場の中を宇宙いや外にいて、星を眺めるような場所としてデザインしました。
映画が始まる前の数分間。客は席に座り、劇場内を見渡します。そこに外を持ってきたんですね。スカンディア・シネマの劇場内の天井は、濃い紺色。これは宇宙ですね。そこに沢山の丸い電球を吊るしました。これは星なんです。そして、音声は、天井に飛ぶ天使が奏でるホーンから聞こえます。

当時の写真には天井に沢山の丸い照明が浮かんでいますが、その後の改修でその照明は無くなっています。残念

天使は健在


スクリーンから後ろを見ますとこんな感じでした。

今は、このような感じ

特別席

そこは、もとのように復元されています。

映写室は、ほとんど当時のまま


今でも大切に使われる映画館 幸せな建築です。
| 建築・設計について | 06:02 | comments(0) | -
グンナール・アスプルンド スカンディアシネマ 個室観覧席のある映画館
最近は、着飾ってお出かけすると言えば、クラッシックコンサートか演劇、ミュージカル、歌舞伎、きちんとしたレストランという具合でしょうか。昔はそれこそお出かけと言えば身近ではデパートなんかもそうでした。娯楽の多様化と、多種多様な食文化の誕生で、なかなか日常の中の非日常の機会が少なくなったような気がしないでもありません。さて、このグンナール・アスプルンドが設計したスカンディア・シネマですが、映画館は社交場であった時代。1階は一般席ですが、2階はぐるりと個室が並びました。それぞれの個室にはちゃんとサービスが控え、従業員も50人はいたそうです。
まずは、2階へ昇る階段。天井に絵画。鏡の壁が貼られ、華麗さが演出されています。

2階に上がりますと、雰囲気は一変。赤い絨毯。ビロードの壁、そして、自分だけの玄関ドア


扉は、一つ一つ別のデザインがされていて、自分の場所が決まります。

こんな感じでサービスがうけられたようです。

中に入ります。
今は個々のブースはありません。



優雅がひと時を楽しめます


床は絨毯。美しい刺繍が随所に散りばめられています。
| 建築・設計について | 12:17 | comments(0) | -
グンナール・アスプルンド スカンディア・シネマ 社交場としての映画館
1923年ストックホルム中心街に完成したスカンディア・シネマ。設計はグンナール・アスプルンド
映画の絶頂期ですが、グンナール・アスプルンドは映画のもつ幻想的な華麗さと非日常性、そして社交場、祝祭の楽しい感じを表現しました。
今は歩行者天国としてストックホルム市内でも最も人の行き来が多い通りにこの映画館はあります。

何度かの改修がされましたが、それを当初の趣に戻そうと、再び改修されています。
当時の外観

そして今


中に入ります

クロークをはじめ大きなエントランスホールがまずお客様を出迎えます


ホールの中には座って談笑できるスペースも完備


正面カウンターの脇の階段を下って下階のホワイエへ。

この階段室は、モスグリーンの渋い空間で、映画を見るという雰囲気にさせてくれます。いきなりモードが変わる装置

壁の両側には丸い鏡が配置。鏡に鏡がうつる効果で、非日常を表現

見返しです。このトンネルは、非日常への入口なんです。

平面図

モスグリーンの空間に白い壁と彫刻が施されたホール側の壁

反対側は、モスグリーンの壁とそこに彫り込まれた歓談スペース

円形の歓談スペースは、親しみが湧くちょうどよい落ち着いたスペースです。

当時のイメージ

そして劇場に

| 建築・設計について | 09:16 | comments(0) | -
グンナール・アスプルンド 夏の家 湖に突き出した桟橋と、ゲストルーム
水と遊ぶ。これは万国共通ですが、桟橋を作ってボートを浮かべたり、釣りを楽しんだりと、ここにいたら時間が経つのを忘れて自然と戯れることができそうです。白い家族の為の夏の家、赤い伝統色のゲストハウス、そしてボート小屋がリズミカルに桟橋に向かって並びます。
桟橋の先からの見返し


ゲストハウス

その内部
小屋組みが見えるシンプルで、居心地の良いワンルームです。







このゲストルームには予約すれば泊まれるそうです。
でも、本当に気持ちの良い滞在時間となりました。


| 建築・設計について | 20:52 | comments(0) | -
グンナール・アスプルンド 夏の家 トイレは外の小屋で爽快に
アスプルンドの夏の家のトイレはどこに?
さすがは、グンナール・アスプルンドです。水洗が無い時代ですので、トイレは実は建物から離れて設置したんですね。今では、建物の地下にトイレは完備されていますが、この屋外トイレもまた、夏の家らしい。
本体の棟はこちら

ぐりりと反対を向きますと

話は逸れますが、この斜めの塀もグンナール・アスプルンドデザインだそうです。
その林の先に白いおにぎりの形をした小屋が見えます。ここがトイレ


中に入りますと、便器が2個並んでいます。

で、ここに座って扉を開けたまま外を見ますとこんな感じ

プライバシーは保てますし、爽快でしょう?
| 建築・設計について | 06:25 | comments(0) | -
グンナール・アスプルンド 夏の家 屋根裏の天井高さを利用したベッドルーム
敷地の勾配をそのまま利用して建てられたアスプルンドの夏の家
写真は、右が高く左の奥にある湖に向かって下がっていく地面が解ります。
白い外壁にはなたれた四角い窓ですが、大きな白い面の4つの窓のうち、右からキッチンの窓、子供部屋の窓、2段ベッドがある子供部屋の2つの窓となります。
屋根は水平なので、左の部屋の方が天井高さをとることができますよね。それを上手く利用して左の子供部屋の方は、2段ベッドになっているわけです。

2段べッドのある部屋


屋根の勾配がそのまま内装にも現れています。
屋根下の空いた部分には物入れ

はしごが上手く天井に収納されていて、使うときに下げる仕組み

もう一つのベッドルーム
こちらは、可愛い薄いピンクの着色
小さくこじんまりとした部屋ですが、何だか落ち着きます。
入り口のところには洗面器。こちらは、ブルーの着色でメリハリを付けています。


| 建築・設計について | 06:44 | comments(0) | -
グンナール・アスプルンド 夏の家 外とつながるダイニングと地面の勾配を生かした段差のある立体住宅
グンナール・アスプルンドは、この夏の家を設計するのに、土地の持つヒエラルキーというか特殊性を生かしながら、できるかぎり地面に合わせた設計を試みています。岩山から湖へとなだらかに下っていく地面のスロープの上に白い家をのっけて、その家の内部は、地面の勾配に合わせながら段差を設け、大地になじませているのです。あくまでも元にあった自然を尊重した設計をしています。
さて、まずはダイニング。リビングに続くダイニングも建物を分割して配置したその隙間から湖が見えるようにしました。そして、その湖の方にダイニングからもダイレクトに出られる扉を設けています。外に出られる扉はあちらこちらに付いていてこの家が外とのつながりをいかに大切に考えられているかが良く解ります。
コーナーの壁に囲まれた落ち着くダイニング。ダイニングテーブルは両サイドを折りこんで小さくできます。

コーナーのキャンドル台や、照明も可愛い。

湖に向かって開けられた窓
その窓の左側は、外部にダイレクトに出られる扉


外からみますとこのような感じ。地面の段差が解ります。左の窓がダイニングの窓
階段側面にはブルーの塗装

再び戻ってダイニングをぐるりと廻ります。
壁はクロスやべったり塗られた塗装では無く、木の細い板を貼ったものに塗装を施しています。この手法も当時斬新なデザインでした。

コーナーに本棚
階段が3段あって、その奥が廊下となり、先の廊下の右は子供部屋です。

その廊下。左は、玄関と繋がる庇下の空間へ出る扉。コート掛けや腰かけがあります。


窓と窓の間には、飾り棚。グンナール・アスプルンドの家族に対する暖かさが伝わります。

さらに4段の階段があり、その先がキッチン

これがキッチンで、正面右にも外に出る扉。扉の外は、庇の下になっていて、ここで魚をさばいたり、料理の下準備ができるスペースとなっています。


扉を出て、外からこの外部の料理スペースを見てみますとこんな感じです。

もう一度内部に入ってキッチンをぐるりと廻ります。

キッチンにも朝食や軽い食事ができるテーブルと椅子を配置

さらに廻って、廊下に戻ります。

キッチンの廊下側の壁は、薄いブルーが塗られた壁でした。

今度は、レベルの一番高いキッチンから廊下を見下ろします。
左は2段ベッドのある部屋。そして右のカウンターの下は、沢山の引き出し収納になっています。ここからの景色はなかなか面白い



子供部屋からこの引き出し収納のあるちょっとしたスペースを見ますと


さらに下ります。


ドアの先が先ほどのダイニング。そして、右が玄関で、正面右の扉の先にリビングが広がります。

奥へ、奥へと繋がりながら拡がる家。床段差によって視線が移る家。外とあちらこちらで繋がっているので、外部のような内部のような楽しさもあり、狭さや窮屈さは、全く感じません。本当に良く考えられている秀作だと実感しました。
| 建築・設計について | 07:37 | comments(0) | -
スウェーデンの建築家グンナール・アスプルンド 夏の家 景色を縁取るリビングの大きな窓 ガラスが上がり、網戸が降りる多機能窓
グンナール・アスプルンドの設計した夏の家で、一番大きな窓は、リビングの湖に向かう窓です。この家が完成した当時、スウェーデンで工業的に製作可能な最大の大きさの窓だったそうです。この一見FIXの固定窓のように見える窓ですが、実はいろいろ動きます。
まずは、ガラスの窓。このサッシはそのまま上にスライドし、天井内に納まります。

持ち上げます

次に網戸は、上に収納されており、それを下げることで虫から守ります。


こうして、自然とつながる大きな窓が一番景色のよいところに備えられました。


手前の椅子と机も有機的なデザイン
この窓からの風景を見ていますと、時間が経つのを忘れます。
ベストボジションに開けられた開口部。グンナール・アスプルンドは、まずここからのシーンを考えて、この夏の家の設計を始めたのではないでしょうか。

| 建築・設計について | 08:55 | comments(0) | -
グンナール・アスプルンド 夏の家 ムーミンの形をした暖炉、床段差がある落ち着いたリビング
それでは、夏の家に入ります。玄関の前には机や椅子にもなる大きな石。
玄関扉はそれが玄関と主張するようなブルーの鮮やかな色が付けられ、その右横の扉はサブと扉の意味で白い塗装となっています。

入りますと、入った部分の床の仕上げは煉瓦。その煉瓦の床は、リビングへと続きます。

籐の囲いは、コート架け

右の扉が玄関。そして、左の開口部は、ダイニングから外を見れる大きな窓
籐のコート掛けの左の扉の向こうがリビングとなります。土地の緩やかな勾配をそのまま建物の生かした設計で、数段階段を下がっていきます。

扉を入ると、このような大きなリビング。
左には、暖炉。正面は、湖を眺められる開口部。右にはスタディーデスクが続きます。

暖炉は、柔らかい可愛い形のムーミンを創造させる白い暖炉

階段に腰かけて暖炉にあたり、外を眺め、一杯。最高です。

そして、この有機的な形態の暖炉の後ろに廻り込みますと、洗面所が設置されています。この部屋は、リビングでもあり、スタディールームでもあり、ベッドルームでもあるんです。そのための洗面スペース

ぐるりと見まわします

こちらは、壁面一杯に設置されたスタディーカウンター

その奥にはソファーベッドが配置

この壁だけが、木の仕上げになっています。

ベッドはありますが、布団は?というと、実はカウンターに仕掛けがあってカウンタートップのふたを開けると、そこに布団がしまわれていました。


木の壁に掛けられたコートは、グンナール・アスプルンドが実際に使っていたオリジナル。

この夏の家は、アスプルンドが使っていたその当時のままで、きちんと大切に使われ、メンテされています。
| 建築・設計について | 12:09 | comments(0) | -
グンナール・アスプルンド 夏の家 自然に溶け込む 庭がリビング・ダイニング
グンナール・アスプルンドが家族と共に夏を楽しむ家は、景色の良い湖側が妻面、すなわち建物の短編方向となっています。これだけの景色があるのであれば、建物は90度振ってどの部屋からも湖が見えるようにするのが普通と考えますが、違うのです。確かにリビングの一番良い席の窓からは絵のような世界が拡がるわけですが、ちょっともったいないと今まで思っていました。現地を訪れ、今でも大切に使いこんでいる、アスプルンドのお孫さん家族の住まい方を見た時、ああ、これで良いんだと納得しました。

建物の配置。後ろの岩山から湖にかけて伸びる家。この家は、2つのブロックをずらした形態です。一番湖に近いところが、スタディールーム、ベッドルームを兼ねた大きなリビングルームです。
少し離れた丘から見た夏の家

家を紹介してくれるアスプルンドさんの孫
少し広い前庭のようなところが、屋外ダイニング

生活の説明を聞きますと、家族は殆ど日中は家にいないで、外の森や湖で遊んだりくつろいだりしています。
そして、この家の前の庭がダイニングになり、リビングにもなる。
外を含めて、家という概念ですね。
ですからアスプルンドはこの場所に家を建てるにあたり、庭も含めてどこからも見えない場所を選んだということです。


外がリビングでありダイニングであるには、暖炉も必要。ということで、こうして外から使う暖炉もあります。

庇の下は、玄関と、椅子が置かれたくつろぎスペース


外の庭の大きな木にはブランコがあり、バーベキューももちろんできます。

こうして、自分を自然の中に置き、良い空気と食事を摂り、英気を養うのですね。


そしてこれが玄関です。
| 建築・設計について | 12:38 | comments(0) | -
グンナール・アスプルンド 夏の家 白いシンプルな木造家屋
フィンランドの人もスウェーデンの人も夏を本当に心から楽しむために自らの身体を森に抱かれるように、森の別荘に夏は向かいます。


建築家グンナール・アスプルンドもストックホルムから車で1時間ほどの湖の近くに夏の家を建てました。これまでのスウェーデンの人達が作る夏の家は、伝統的な、木造に赤い塗装を施したものでしたが、アスプルンドは白く塗装。
この家の配置では、どこからも家が見えないような敷地を選び、湖に向かって建物が伸びる形をとっています。
まずは、看板を頼りにこのあたりからは歩きます。

遠くに白い建物が見えてきました。


右手はこのような湖が見える絶景

白い家が後ろの小高い丘を背にして配置されています。
| 建築・設計について | 18:26 | comments(0) | -
水の都ストックホルムの旧市街地ガムラ・スタン 建物と建物に挟まれた美しい路地空間
ストックホルムの旧市街地ガムラ・スタンは、島ですが、そこに至るには何本かの橋を渡ります。
ひとつののルートの途中にはこれまた堂々たる国会議事堂が通路を挟むような形で建っていまして、なかなかの迫力
左の円形建物が、国会議事堂

真ん中を突き抜けます。

議事堂自体も一つの島の上に建ちます。


このように多くの橋が島を繋ぎます。



この橋から見える大きな建物は今も使われている王宮

自転車専用レーンが北欧ではしっかり整備されていて、歩行者もそのレーンにははいらないように歩いていますし、車のと分離も進んでいます。
さて王宮



王宮では騎馬隊のパレードも行われていました。




そして、旧市街ガムラ・スタンの路地




いつくしい玄関

お洒落なパーマ屋さんも似合う街
| 建築・設計について | 00:01 | comments(0) | -
ストックホルム旧市街 ガムラ・スタン グンナール・アスプルンドの市立図書館の原型を見た
建築を設計する場合、何か新しい創造を求めますが、ゼロから何かを生み出すのではなく、そこは歴史的建造物や、集落、土木、彫刻、絵画など、あらゆるものからヒントを得ながら、アッこれだ!と思うものが浮かんでくるのだと思います。想い悩んで、いろいろな所に足を運び、身を投じて考える。何でもそうですが、実体験だけが自信と確信に繋がる手立てだと思います。
さて、話はスウェーデンストックホルムにある旧市街地のガムラ・スタン。戦争にも合わず、中世の街並みがそのまま残る市街地で、王宮や13世紀の教会もある見どころ満載の島なんですが、その中に円形の広場を持つ建物があります。
歩いて見ますと、グンナール・アスプルンドが設計した市立図書館を彷彿させる場面がいくつか見当たりました。

この川沿いからスタート
建物に開けられた大きな開口部は、市立図書館の門構えと似ています。

ドンドン進みます。

いくつかの階段を昇ると、次に次にと進みたくなる景色が現れます。

一つ広い道路の先の建物にもこの動線に続くような開口部

ここで、先に見える光に誘われるように再び階段を昇ります。

アーチの廻廊があり、その先は、天空の円形中庭


狭いところから一気に拡がる大空間に圧倒されました。



円形の中庭に天井を貼れば、丸い図書館のスペースにもなるなーと考えたりしました。
しかし、この中庭のすばらしさは圧巻です。屋根の複雑な形状も魅力的でした。
円形中庭をぐるりと囲む廻廊も魅力的


この広場にはガムラ・スタンの商店街からのいくつかのアプローチがあります。

狭い通路を通りまして、廻廊に、そして開放的な中庭に出るアプローチは、建築の醍醐味みたいなものを感じます。


| 建築・設計について | 11:07 | comments(0) | -
グンナール・アスプルンド ストックホルム市立図書館 新古典主義の建築
四角い箱の上にドーンと飛び出した円柱の筒。この単純な外観からは想像を超えた内部が作り出されているストックホルム市立図書館。通りに面していかにも対称形を成すという感じですが、都市と軸からはわずかにズレを作り、街を歩く人が無意識に公園の緑に視線がいくように工夫されています。

道路からは、いきなり階段が始まり、建物の扉を開けてもその先にまた直の階段。こうすることで高翔感が生まれます。
赤褐色の外観が青い空にそびえます。


玄関は、エジプト風。外壁にはレリーフが刻まれます。


内部に入ってさらに階段
ここを昇ると、丸い図書館スペースが目の前に現れるという感動空間


| 建築・設計について | 10:03 | comments(0) | -
グンナール・アスプルンド 森の火葬場 外と内を繋ぐスライド開口
外と内をつなぐ。これは、建築においては万国共通に考えられている事の一つですが、グンナール・アスプルンドが設計した森の火葬場では、亡くなった魂が森に帰るという概念からして、非常に重要な部分でした。どうやって内部と外部をつなぐか?アスプルンドはその答えとして、内部と外部を区切る大きな開口部をそのまま地下にスライドして無くしてしまおうと考えました。
締まっている時にも、完全に外と遮断するのでは無く、何となく外と繋がる。
それには、日本の障子などの建具の考えを参考にしたそうです。
この大きな開口部を全部見えなくする。その発想は凄いですし、地下にスライドしていくシステムも1940年という完成時の時代を考慮すると、相当な技術でした。



葬儀が終わると、この大きなガラスドアが、ゆっくりと床の下に入っていき、外のロッジアと一つに繋がります。


内部からは外の景色が見えますが、外からは殆ど内部を見ることはできません。



ロッジアの天に昇る像

そして、グンナール・アスプルンドのお墓もあります。

いろいろと生と死について考えさせられる森の墓地でした。


| 建築・設計について | 11:38 | comments(0) | -
グンナール・アスプルンド 森の火葬場 魂を森へと還す大礼拝堂
礼拝堂は、亡くなった人と家族の最後の別れの場ですが、グンナール・アスプルンドが設計した森の火葬場の礼拝堂は、その悲しみを優しく包み込むような空間です。
角のない、人を包み込むような内部空間にはいろいろな工夫がなされていました。
まず床は、中央の棺に向かって外から内部へと緩やかに下がっていきます。自ずと、亡くなった人へと向かい合う感覚が生まれます。
棺を囲む丸い柱は、梁を支え、その梁は、真ん中に円を描くように、外へと伸びていきます。
梁は、外部との境の壁で止まりますが、それは外の半外部空間のロッジアと連続する暗示。
亡くなった魂は、森に帰るとスウェーデンでは考えられているそうです。
その森へと向かう方向性を表しているように思えます。

正面に描かれた絵画もそんな霊が森へと帰える様を表しています。


優しい光が大聖堂を包み込みます。

正面
棺に向かい、緩やかに下る床


天井の梁は、内部で完結しないで外部との境の壁にぶつかります。
下の開口部からは障子からの光のような柔らかい光が入ります。
この障子のような開口部は、葬儀が終われば、全て床下にスライドしながらしまうことができ、内部と外部は、完全に繋がります。
亡くなった人の魂は、この開口部から森へと向かいます。そして別れた家族は、外のロッジアの中にある、未来を示す像に視線が写り、天へと昇る魂を実態として感じることができるのです。

広大な緑をバックにしたロッジアとその中に開けられたパティオの部分にある天空を目指す像。


もう一度内部に戻ります。
真ん中に置かれた棺に向かって右側の一番近い席が親族の席ですが、その床面だけに、四角で囲んだデザインがされています。

これは、悲しみで目が床を向いた時に感じられるように、他の部分とは変えてデザインされたもの。

そして、その目を上げますと、棺の向こう側の壁に描かれた、花が咲き家族が楽しむ風景が目に飛び込んできます。

床には、丸い金物が埋め込んであります。
これは、引っ張り上げることで、ろうそく台になります。

棺や家族を囲い込むようにろうそく台は、配置されており、火をともすことで人々を優しく包み込みます。
グンナール・アスプルンドは、若くして子供を亡くしており、何よりも残った家族の悲しみが理解できる人でした。そして、このような礼拝堂ができたのです。
アスプルンドの設計した森の墓地は、ユネスコの世界遺産にも登録されました。
| 建築・設計について | 07:38 | comments(0) | -
グンナール・アスプルンド森の火葬場 家族を優しく繋げる椅子
1920年に森の礼拝堂を、1940年に森の火葬場をグンナール・アスプルンドは設計しています。1920年に礼拝堂を完成させた後、大切な息子を亡くしています。家族を失う悲しさを自ら体験したアスプルンドの建築は、その残された家族の辛いを想いを何とか未来に向けて、手を差し伸べるような暖かさを持ち合わせていました。
これは、森の火葬場の中の礼拝堂に入る前の待合室
壁で囲まれた中庭を見が見えるように、柔らかい縁取りの開口部が設けられています。


光を受ける壁は綺麗な木の壁

そしてそこに置かれた椅子です。家族がさりげなく寄り添えるように、長椅子は、途中で折られており、何となく繋がりが感じられます。細かな心使いがそのまま表現された秀作ではないでしょうか

床の暖かみのある石

扉の取っ手部分には木が貼りこまれています。
グンナール・アスプルンドは、アルヴァ・アアルトよりも13年年上で、アルヴァ・アアルトは、アスプルンドからいろいろと影響を受けています。
この人に優しい手すりの考え方もアルヴァ・アアルトの建築によく似た形で使われています。

そして、大礼拝堂へと進みます。

| 建築・設計について | 08:45 | comments(0) | -
グンナール・アスプルンド 森の墓地 水に写る十字架がある外の斎場
グンナール・アスプルンドの設計した森の墓地には3つの斎場があります。一つは建物で、森の火葬場。そして、瞑想の丘の上の斎場が2つ目。これは丘の上に木々で囲まれた祈りの場で、先日紹介しました。


そしてもう一つが外の斎場
これは、池が重要なファクターとなっています。
池に十字架が写りこみ、これが聖十字となるように、十分に配置検討されています。
写真のように池に写りこむ十字架。そしてその左側に簡単な祭壇があります。


入り口と反対側から、森の火葬場に向かいます。



大きなロッジアと呼ばれる半外部空間。ここは、外と中を繋ぐ重要な建築要素となる場所なんです。
| 建築・設計について | 11:56 | comments(0) | -
グンナール・アスプルンド 森の墓地 丘の上に立つ十字架
アスプルンドの代表作でもあります森の墓地。
門から入りますと、広い緑の丘が見えてきます。正面には十字架、そして右の丘には幾本かの樹木

大きな空と緑


まっすぐと伸びる石畳み

その先に見える大理石の十字架



丘には階段を棺をかついで登りました。
重さとその人を偲んで一歩づつ昇ります

丘の上からは、火葬場が見えます。
そして、また丘を降りてお墓へと向かいます。


| 建築・設計について | 07:56 | comments(0) | -
グンナール・アスプルンド 森の礼拝堂 白い半球の空間で静かに死者を見送る
スチールの扉は上半分が太陽と十字を背負う騎馬像、下半分はドクロと蛇が描かれています。


その中は白い半球の空間
死者と最後に向き合える静かな光が天窓から注ぐ空間です。



祭壇


そして、半球を支える柱。

何とこの柱は、木製で、絵によってラインや柱頭が描かれています。
置いてある家具は、アスプルンドのオリジナル


| 建築・設計について | 22:48 | comments(0) | -
グンナール・アスプルンド 森の礼拝堂 森の中に佇む三角屋根の礼拝堂
スウェーデンを代表する建築家 グンナール・アスプルンドの森の礼拝堂です。
1914年にグンナール・アスプルンドは森の墓地のコンペに勝利し、1920年にその墓地の中に森の礼拝堂を作りました。

門をくぐり、精神的な静けさを保ちながら森を進みますと、白い外観と三角屋根の小さな礼拝堂が姿を見せます。




古典主義と北欧ロマン主義が混じる建築で、白い列柱が屋根を支えます。

土着的な屋根の上で輝くのはカール・ミレス作のふくよかな天使



| 建築・設計について | 18:17 | comments(0) | -
ストックホルム市庁舎 金のモザイクを貼りこんだ華麗な黄金の間
最後にみたのがこの黄金の間です。
ラグナル・エストベリが設計し、建設が始まり、多くの時間が費やされ、多くの費用が使われました。工事費は当初の予算の6倍まで膨れ上がり、ストックホルム市民からの寄付もすべて使い込んだ状態だったそうです。そこでこのホールをどう仕上げるか?歴史に残る建物にはいろいろな物語が生まれますが、ここでもドイツからの使者が金のモザイクを売り込みにきたそうです。当然そのような高価な材料を市が買えるはずがないのですが、そこにユダヤのある富豪が購入し、何と市に寄付したそうです。
こうして、ノーベル賞の舞踏会でも使われる豪華な黄金の間ができたというお話。
ストックホルムを中心に世界が描かれた壁画






黄金の間は、青の間の吹抜け空間とバルコニーを介してつながっています。

ステンドグラスの入った扉も美しい


見どころ満載のストックホルム市庁舎でした。




| 建築・設計について | 18:44 | comments(0) | -
ストックホルム市庁舎 100個のヴォールト天井のある教会のような階段踊り場
ストックホルム市庁舎の高い塔の下にある階段室もまた見どころが多い場所です。街に対して長く大きくあけられた開口部とそこにはめ込まれた鉄格子の繊細なデザイン。見上げていきますと仕掛け時計があり、そのうえの天井には100のヴォールト天井が見られます。

開口部の左にあるのが仕掛け時計



そして美しい天井

100というのは、議員の数の隠喩だそうです。
この階段室は、議場というより教会の一室の雰囲気
そして進みます。

この回廊は、大きな開口部から光がふんだんに注ぎ込まれる明るい部屋であり、
2本1組の柱が並んでいます。一つの柱は白い大理石の柱頭が付いた円柱、もう一つは面がとられた角柱。この違う柱が綺麗に並びます。いずれも花崗岩


列柱の後ろの壁にはプリンス・エーゲンによるフレスコ画。ストックホルム岸辺の風景です。


壁の照明も鏡を上手く使った美しいデザインでした。
| 建築・設計について | 13:10 | comments(0) | -
ストックホルム市庁舎 宇宙を表す小屋組みが見事な議場
さて、この建物の中心というべき議場です。
この部屋に入った瞬間にその華やかさと威厳に満ちたデザインに圧倒されます。

天井は、その高さがよくわからないような色合いがなされ、木の小屋組みがそのまま化粧として表現されています。
まるで、天空、宇宙の元で、議会が行われるような感じです。



両サイドの傍聴席は、非常に高いところに設けられ、市民が議会をしっかり見届けるような感じ


議長の後ろには天蓋があります。この天蓋は、多くの議員から不要説がでたのですが、ラグナル・エストベリはどうしてもこの議場の中心そして劇場風のイメージの中で必要だと考えており、音響効果があるということで、説得したとされています。


空調は見せないように、木の造作壁の中に収納。徹底したデザインの追求です。

窓は、議員の後ろ側にあり、その窓からは、ストックホルムの街並みが見えます。多くの市民の気持ちを背負いながら議会を行うという意味が込められているそうです。
| 建築・設計について | 08:21 | comments(0) | -
ストックホルム市庁舎 名工たちの肖像
建築を作るのは、職人さん達です。いくら建築家が図面を書いても、その意図が伝わり、素晴らしい技術を持つ職人さんがいなければ、人に訴えかける建築はできません。ということをこの設計者であるエストベリもよくわかっている人でした。楽しい、お城の中の階段のような趣ある空間を昇りますと、会議室が控える廊下に出ます。その廊下にはこの市庁舎の建設に携わった多くの職人さんの像が彫られていました。

青の間のアーチの壁の奥に貼られたノーベルの金貨

そして階段へ


会議室の廊下

その廊下のあちこちに見られる名工たちの肖像



廊下の窓からは、外の中庭が

木をふんだんに用いた会議室


ノーベル賞の晩餐会で用いられる食器

| 建築・設計について | 15:16 | comments(0) | -
ストックホルム市庁舎 青の間と呼ばれる吹抜け大ホール
アーケードをくぐり、目の前の吹き抜け大空間に感動します。これがノーベル賞受賞晩餐会が行われるホール青の間です。なぜ青の間と呼ばれるか。設計者であるラグナル・エストベリはこの大きなホールを設計する際、水の都ストックホルムが持っている色合い、暗示的な水の印象を具現化するために、小さな貝殻が散りばめられた様なきらめきをもたせようと、煉瓦壁の上に青い漆喰を塗る考えだったそうです。床は青いシェルメイド産の大理石。その大理石は階段やバルコニーへと続いていきます。青い間というのはその設計者の考えから生まれました。ところが、下地の煉瓦の壁が予想以上に美しかった。そして、その素材感を生かすために一度積み上げた煉瓦の表面を斫り落としています。こうして、煉瓦壁は仕上げとして残り、青の間という名前になったそうです。



イタリアの宮殿からイメージされたという連蔵アーチ


高窓からは光が青の間に注ぎます

平面図を見ますと長方形ではなく、微妙にずれた矩形をしていて、その感覚的なズレが流れを生んでいると言われます。
そしてこの階段。世界でもっとも昇りやすいと言われる階段

それに続く2階のバルコニー


バルコニーは黄金の間へと続きます。

このホールでは、設計者エストベリは、天窓を考えていました。それがいくつかの検討の末、いまのフラット天井になったとされています。
このレンガ壁は圧倒的な存在感を感じさせます。

手仕事がしっかりと残る仕事。そしてその苦労が、訪れる人々に感動をもたらします。
| 建築・設計について | 19:44 | comments(0) | -
ストックホルム市庁舎 スウェーデン建築家 ラグナル・エストベリ設計の汗と涙の大建築
ストックホルムで最も有名な建築はこのラグナル・エストベリ設計の市庁舎であることは間違いありません。そもそもここには裁判所が計画されていて、そのコンペにおいてエストベリの大きな中庭を持つ案が選ばれました。その案のすばらしさそして、市庁舎を作る機運があり、裁判所は市庁舎へと変わります。機能が変わると勿論いろいろな計画変更も出ます。設計ばかりではなく、市庁舎建設を取り巻く多くの人々の思惑に苦悩を重ねながら、計画案をまとめあげ、着工しました。1901年の裁判所計画案からいくつものコンペに打ち勝ち、市庁舎計画の頓挫の時期も耐え、1913年にようやく着工という気が遠くなりそうな設計期間。
工事が始まっても、コストをはじめ多くの難題を乗り越え、今私たちの目の前にその姿を見せている建物は、まさにノーベル賞ものの建築です。










| 建築・設計について | 08:07 | comments(0) | -
ストックホルム 刑務所を改修したホテル ラングホルメンホテル
建物の機能がなくなり、その用を全うした建物。日本ですと、解体し、また新しい建物にというのが多くの建築の辿る運命ですが、このストックホルムでは市民運動が起こり、簡単には解体させません。そして大切に建物を使うという精神も市民にしっかり植え付けられています。経済第一主義ではないということでしょうか。このラングホルメンホテルの場合も解体案が出された際、市民運動が起こり、結局ホテルとして改修され、今では人気スポットの一つになりました。


しっかりした石積みの壁が守って?くれます。



窓にはしっかり鉄格子


内部の牢獄廊下も、こんなに素敵



近くには公園とビーチがあり、環境抜群


静かな水に感動

| 建築・設計について | 07:47 | comments(0) | -
ストックホルム 水と森 そして多くの島からなる街 
とにかく海が湖のように静かなんです。
ストックホルムの丘の上から見た街並み

太陽が当たるのが旧市街ガムラスタン


近辺の住宅には暖炉の煙突



夏を待ちわびた人々は、船で遊び、別荘に行き、自然の中に身をゆだねるそうです。



| 建築・設計について | 09:28 | comments(0) | -
フィンランドとスウェーデンを結ぶ船の旅 
フィンランドとスウェーデンを結ぶのは大きなフェリーです。ここで1泊。

客室はプライベートな客室で、トイレ、ソファー、ベッド、そして外が眺められる丸窓がありコンパクトながら居心地良い空間でした。




沢山の入江からなる国なので、海と言えども波がほとんどありません。



そしてスウェーデンのストックホルムへ入港していきます。
海なのに景色が水で反転する倒立景が見えるという不思議
いやー、実に美しい。


| 建築・設計について | 09:26 | comments(0) | -
フィンランドに残る最古のお城 トゥルク城
建築旅行でのフィンランドの最後は、トゥルク城。
フィンランドに残るお城跡で、最古のものだそうです。
トゥルクは、近世までフィンランドの首都であり、このお城が建てられた時代はスウェーデン領でした。都市の要塞として建てられたそうで、頑丈な石積みの外壁が印象的です。




この石積みの後ろにある白い建物も形態がとても魅力的


| 建築・設計について | 07:24 | comments(0) | -
アルヴァ・アアルト パイオミのサナトリウム シースルーエレベーター
今なら大きな事務所や、店舗ビルではよく見かけるようになった外が見えるエレベーターですが、このアルヴァ・アアルトが設計したパイオミのサナトリウムにおいても高層棟の一番端のところに外が見えるシースルーエレベーターが設置されているのには驚きました。完成したのが1933年ですから今から80年以上前です。
考え方は、階段と同じで、移動する部分から景色が眺められ、気分を変えるという意図です。なかなか技術的にも難しいと思いますが、ここは妥協しない。自分の信じる想いを貫き通す、建築家の強い意志も感じられます。
これは、階段室に入る扉

その階段室の奥にエレベーターがあります。

階段室にも光が入ります。


外から見ますと、このガラスのところが、エレベーター

いろいろな想いが詰まった素晴らしい建築でした。
| 建築・設計について | 09:31 | comments(0) | -
アルヴァ・アアルト パイオミのサナトリウム 患者の気持ちになった考えつくされた病室
1日の大半を過ごす病室は、患者さんにとっては一つの家みたいなもんですが、ここでもアルヴァ・アアルトは、あくまでも患者さんの目線で設計を行っています。
ベッドに寝た状態で、天井の光が優しく感じるように、そして窓の外の緑がいつも感じられるように。水の音がしないように、陶器のカーブを検討。静けさを保つための細かい設計がなされています。壁には収納が2つありますが、丸みを帯びていて柔らかな感じ。しかもその収納は床から浮いているので、掃除がしやすいという配慮も怠りません。
窓に面しては、長いテーブルとデスク

色が良いでしょう。白一色の病室では気がめいる。寝ている患者の気持ちに配慮したカラーリング

ブルーグリーンの天井で照明の上は白。反射板のような感じ

間接照明の隣の天井からのでっぱりは、天井の輻射熱暖房パネル
音がしない、暖房器具。患者の足もとが温まるように配置されています。この時代にこの装置。見事です。

窓の左は丸い形の収納

窓からは松林の緑が

こちらは音の出ない洗面器

そして扉のノブ
| 建築・設計について | 17:48 | comments(0) | -
アルヴァ・アアルト パイオミのサナトリウム 太陽の光を身体一杯に浴びるテラス
結核患者にとっては美味しい新鮮な空気と太陽の光にあたることが何よりの治療になるのですが、ここパイオミのサナトリウムでもその太陽を一杯あたるテラスが最上階に設けられました。
パイオミのサナトリウム建設当時の写真




屋上の曲面庇部分 アルヴァ・アアルトのデザインが光ります

そしてそのテラスから見える目の前に拡がる松林です。



大きな庇には後日さらに跳ね出す庇が増築されています。



広大な松の緑を見ながら日光浴をし、多くの患者さんが、結核と戦いました。
| 建築・設計について | 06:17 | comments(0) | -
アルヴァ・アアルト パイオミのサナトリウム 明るい吹抜けの食堂
食事は、診療所の患者にとって最も楽しみにしている一つ。
この建物の一番容積として沢山とられた場所がこの吹抜けの食堂です。
大きな2層分のガラス窓からは朝の光がふんだんに採りこまれ、いつも明るい場所となっています。

外から見ますと、建物エントランスの左側のグリーン・オレンジのオーニングが付いた部分が食堂です。

今回改修工事中でしたので、吹抜けの上にあるくつろぎのスペースを見学しました。

左側が下の階の食堂と繋がるサッシ


色の照明もオリジナルに復元されています。
明るく、気持ちが楽しくなるような、カラーリング


一番奥にあるリビングスペース

こちらは、職員の為のダイニング




こちらは天井の空調
| 建築・設計について | 07:05 | comments(0) | -
アルヴァ・アアルト パイオミのサナトリウム 優しい曲面の黄色い廊下
玄関に向かいます。
訪問客を迎えてくれるのは、ムーミンのような柔らかい有機的な形をした大庇です。マイレア邸にも同じような形の庇がありましたが、これは、アルヴァ・アアルトの好きな造形。優しく人を迎えます。また療養生活という患者さんにはちょっときつい感情を少しでも和らげようとする気持ちの現れかもしれません。




エントランスホールは曲面の造形と、優しく元気が出る黄色いカラーリング

受付カウンター、ブースも柔らかい曲面デザイン


細かいディテールも全て丸みを持たせています。
手が触れる部分も優しい。

階段と廊下は、床と天井がイエロー
その黄色い明るい色が光で反射して廊下や階段全てが明るい雰囲気で満たされます。真っ白な冷たい病院とは全く異なる、患者の気持ちを配慮したデザイン


階段の踊り場からは必ず外の美しい森の景色が望めます。



手すりもどこか愛らしい


患者さんが、移動する廊下や階段は、気持ちが入れ替わる大切な場所です。
その心の動きをどのような形や色で表現するのか。このパイオミのサナトリウムでアルヴァ・アアルトが用いたデザインやカラーコーディネートは、これからの建物にも十分参考になるものでした。
| 建築・設計について | 09:27 | comments(0) | -
アルヴァ・アアルト パイオミのサナトリウム 管理部門の面白い造形
アルヴァ・アアルトのパイオミのサナトリウムとして紹介される外観は、玄関部分の扇形平面と、高層棟の患者診療室のところが多いのですが、管理部門の外観もアルヴァ・アアルトらしい手のひらを伸ばしたような平面計画が垣間見られ楽しいものとなっています。こちらは、曲線を用いたりしてより有機的かもしれません。

何と言いましても象徴的な煙突が目に飛び込んできます。
煙突の途中で煙突をぐるりと巻いているのは、受水槽
煙突の煙の熱を利用してお湯を作るというエコな考えから生まれた発想です。
煙突を支えている下の方の壁も円形





アルヴァ・アアルトが世界に認められる最初のモダニズム建築ですが、そこには機能主事に陥らないで、自然との融合、人間第一主事のアルヴァ・アアルトならではの考えが、随所に反映されています。

職員のための休憩所が入る棟のファサード
モダニズム建築


| 建築・設計について | 09:06 | comments(0) | -
アルヴァ・アアルト パイオミのサナトリウム 松林に囲まれた患者重視の診療施設
フィンランドパイオミにあるサナトリウムは、アルヴァ・アアルトの設計による結核患者の為の療養施設として設計されました。1933年完成時には結核という病は恐ろしく、世界に蔓延していました。その患者を迎え入れ治療するのがこの建物の目的です。その後、結核患者は減り、今も病院として機能しています。
結核治療には綺麗な空気や、暖かい日の光が必要で、広大な松林の中に建てられています。
濃い緑の松林の中に見える白い建物群

訪れる患者を優しく迎え入れるような扇形のエントランス配置
右の高層の病室は視界に入らず、正面左の食堂棟の低い建物がまず目に入り、次に正面が見えてきます。全体が白いモダニズム建築なんですが、アアルトはそこに優しいオーニングや、有機的なエントランス庇を設け、建物の持つ硬さを取り除いています。


進みますと大きなエントランス前の広場に出てそこからエントランスへと向かう平面計画
大きな空が迎えてくれます。

右の高層棟もなかなかの迫力ですが、空が沢山みえるので圧迫感はありません。


高層病棟の端部にあるベランダのデザイン

そして高層病棟からは広い広場を介して松林が拡がります


白い建物の中に色鮮やかなオーニングを設け、建物外観端部には曲面を持たせることで建物に柔らかさを与えています。
最上階の庇の曲線美も注目です。


このパイオミのサナトリウムは北欧における機能主義のモダニズム建築の先駆的建築ですが、アルヴァ・アアルトの目線は常に患者の目線であり、いかに快適に療養生活がおくられるかを考えこまれた建築です。アルヴァ・アアルトの人柄が感じられる建物になっています。
| 建築・設計について | 10:37 | comments(0) | -
フィンランド ヘンリ-・エキュメニカル礼拝堂 三角の光が心をいやす 
ヘンリ―エキュメニカル礼拝堂の中へと進んでいきます。

木造のアーチが続いていく、内部
サイドからの光が正面の祭壇を柔らかく照らし出します。
トゥルクの復活礼拝堂でみた、横からの光の現代版。ただ復活礼拝堂は片側からの光でしたが、こちらは、ぐるりとスリット開口が廻ります。

連続する木集成材の構造美


シンプルで美しい祭壇


ガラスは模様が入る色ガラスです。



祭壇側からエントランス方向を見たもの

設計にあたっては、とにかく無駄なものを一切省いたものが要求されたそうです。
構造の美しい造形がそのまま内装になる。心が凛とする礼拝堂でした。
| 建築・設計について | 10:59 | comments(0) | -
トゥルク 聖ヘンリ・エキュメニカル礼拝堂 三角屋根の無駄をそぎ落としたシンプルな礼拝堂
トゥルク近郊にあるがん患者療養施設の敷地にコンペにより建設されたアート教会。設計者は、フィンランドの建築家マッティ・サナクセンアホ。
少し廻りの敷地よりも高くなったところに、舟底のような形の建物が現れます。

左のスロープをゆっくり昇っていき、エントランスへ。
建物の右側端の縦のラインの部分がガラスになっているのがわかります。

外壁は美しく施工された銅板。 職人技が光ります。

船底のように綺麗なカーブを描く外観です。

スロープを登りきりまして、振り返るとこのエントランスの面が見えます。
こちらの面は非常にシャープ

そして、対称形の建物のど真ん中の扉を開けます。

外の明るさで、目がなれないのですが、一番奥の壁が光に照らされて、建物外観そのものが表現された内部空間が優しく迎えてくれます。
感動の一瞬
| 建築・設計について | 11:28 | comments(0) | -
トゥルク市立図書館 美術館のような旧館エントランス
トウルクの図書館は旧館と新館がうまくつながって一つになっています。その旧館は、ルネサンス様式。まずは、いったん外に出て、正面から中に入ってみます。

新館とのつながり。外観

玄関を入って迎えるのは、アーチの開口部と円を描く階段


階段や、開口部には、職人技の有機的な木の造形が見られます。



書架の真ん中には、ドームもあります。
そこにも椅子が設けられ、優しい色に塗られた空間でくつろげます。




トップライトのあるドーム


旧館2階の書庫

旧館と新館のつなぎを表す平面案内図

新館と旧館の間の市民がくつろげるスペースが上手く外部と繋がっているのが、この平面からも読み取れます。
そして最後に新館の平面案内図。図書館が大きいので、このような案内図がところどころに置かれていました。

もう一度、落ち着く勉強スペース。勉強スペースでこれだけの天井高さの大空間をとっている図書館は、日本にはまだまだ少ないですね。

| 建築・設計について | 08:34 | comments(0) | -
トゥルク市立図書館 充実した勉強スペースと市民がくつろげるスペース
トゥルク市立図書館の2階から3階に上がる階段は、中が真っ赤。刺激的な色がついているのは、この階段だけです。やわらかい雰囲気の空間をつなぐ、目がさめるようなひとときを味わえます。

3階に上がると、そとの景色が迎えてくれます。そして反対側には図書館の大空間



よく見ていきますと、柱があるのですが、その柱が極めて細いのです。
その細さによって大きな図書館がドーンと意識の中に飛び込んできます。
垂直力のみを受ける柱。

奥に進みますと、静かな吹抜けがあり、たくさんの市民、学生が勉強していました。

天井から下がる美しいペンダント照明は、ポール・へニングセン設計のPHアーティチョーク。銅製の72枚のシェードから漏れる光が幻想的な美を感じさせてくれる優れた照明器具です。
大きなペンダントですが、これだけの高い天井の空間には見事にフィットしています。

1階に戻りまして、こちらは子供スペース。ここにも多くの本が並べられ、本を読むスペースも充実。子供の背丈を考慮し、また大人の視線が届くように、本棚も低く設定。

吹抜けからも眺められることで、安心感もあります。

ここからは旧館へ。新館と旧館を繋ぐ廊下は、外をみながら市民がくつろげるスペースになっています。


道路と反対側には川へと続く広場が設けられました。
| 建築・設計について | 09:37 | comments(0) | -
JKMMアーキテクト トゥルク市立図書館 明るく、開放的な図書館
JKMMアーキテクトが設計したこのトゥルク市立図書館は、とにかく空間が大きく、ゆとりが感じられて気持ちの良い図書館です。木が多用された内装に、綺麗な色の家具や照明が配置され
大きなガラス開口部からは、トゥルクの歴史ある街並みが飛び込んできます。いつも見慣れた街を見ながら、とても落ち着いた気持ちで本と向き合える空間がいくつも用意されていて、一日いても飽きない図書館ではないでしょうか。
1階と2階をつなぐ大きな吹き抜け空間。下の様子もうかがえて、見たい本の在処や自分の居場所がよくわかります。




大きなガラス開口部からは、トゥルクの歴史ある落ち着いた街並みが見え、どこか安心感が生まれます。



おかれている家具もきれいですし、インテリアも素晴らしい。


1階にあるコーナー。アクリの円形のソファーで読書も楽しい

おちらこちらに読書や勉強をするスペースが設けられています。

| 建築・設計について | 08:35 | comments(0) | -
フィンランド トゥルク市立図書館 街と川に融合するガラスと石の外観
フィンランドの人達は、読書好きで、図書館の充実度や利用率では世界のトップレベルです。フィンランドの第4の都市であるトゥルクにも1903年に完成した図書館がありますが、更に1997年のコンペにより、新しい図書館が旧図書館の隣に計画され、2007年に完成。今では多くの市民が使っています。
設計したのは、ヘルシンキの設計事務所でJKMMアーキテクト

トゥルクを流れる川や、街並みをいかに図書館へと融合させるかがコンペのポイントだったそうで、大きなガラスからは、街並みが内部に取り込まれていました。
さて、外部ですが、白い石とガラスによる大胆な構成

交差点のところがエントランスです。

奥に見えるのが旧図書館。いまでも現役

内部に入りますと、木を使った暖かいインテリアと北欧デザインの優れたセンスがうかがえます。

建物の中央には2階に上がる階段が、象徴的に付いています。
アスプルンドのストックホルム図書館を連想させる導入部




2階は天井が高い大きな吹抜け大空間
格子の天井、大きな開口部、細い柱。綺麗なインテリア

| 建築・設計について | 00:24 | comments(0) | -
エリック・ブリュッグマン トゥルクの街に残るブリュッグマンの建築
トゥルクの街にはエリック・ブリュッグマンの設計した建物がいくつか残ります。しかも現役で大切に使われていました。




1階のお店の名前がブリュッグマン


奥にある時計塔も同じブリュッグマンの設計
どこか復活礼拝堂に似てますよね。


相撲ゲームを楽しむ子供達

ほっとできる綺麗な街でした。
| 建築・設計について | 06:34 | comments(0) | -
トゥルク 聖十字架礼拝堂 棺を照らす天井の2つのトップライト

大きなフラットな天井の中に開けられた2つの四角い開口部。
一つのトップライトからの光は棺に当たる光が、もう一つのトップライトからは時間によって祭壇を照らす光が、採り込まれます。
祭壇はシンプルな四角い箱
そして床に開けられた穴からは、機械的に棺が昇ってきます。

参拝者側と、祭壇側を分ける厚い袖壁が空間を引き締めます。


亡くなった方を見送る、光だけが支配する静かな空間。


2階のパイプオルガンの奥の壁も長いスリット開口から間接光により照らされます。

天井の照明は集められスポット照明がいくつか配置。大きなフラット天井に対してその存在感をできるだけ無くしています。

外が見える開口部と反対側のハイサイドライトに照らされた壁

こちらは、バックヤードの控室上の光窓


ブリュッグマンの復活礼拝堂と違うかたちで、生と死を正面から捉えた素晴らしいペッカ・ピトゥカネンの聖十字架礼拝堂でした。
| 建築・設計について | 06:51 | comments(0) | -
ペッカ・ピトゥカネン 聖十字架礼拝堂 コンクリート打ち放しの清楚な礼拝堂
外部と内部をつなげる。これは建築の永遠のテーマなんですが、この聖十字架礼拝堂の玄関廻りのデザインもそんな内外が一つになった場を作り出していました。
温帯のアジアを除いては、冬の寒さがあるので、開口部にはどうしてもガラスという媒体が入りますが、何とかその存在感を消せば、繋がり感は増します。
さて、玄関廻り。

扉を開けて内部に入ります。内部も外と同じ、コンクリートの世界
左のコンクリートの壁の後ろはクロークとトイレになっています。

大きなガラス開口部から外のアプローチを見たところ。

水平、垂直の幾何学と美学。まさにモダニズム建築
開口部の細いスチール方立は十字架に

左の壁の上部は細いスリット開口

奥から礼拝堂へと入ります。

入った右手は、ハイサイドライトからの間接光が入る壁とベンチ

左を向きますと、大きな空間の中に視線が外へとダイレクトに繋がる大開口

そして、清楚な祭壇

その祭壇には天井に放たれた四角い開口部から光が注がれます。
静けさの中に光だけが、存在する。
四角いコンクリートの箱ですが、一切の装飾を省き、見事な光の操作により、奥行が感じられる礼拝堂となっています。
| 建築・設計について | 06:44 | comments(0) | -
ペッカ・ピトゥカネン 聖十字架礼拝堂 水平ラインの美しいコンクリート打ち放しモダニズム建築
トゥルクのブリュッグマンの復活礼拝堂と同じ墓地の中に建つもう一つの礼拝堂。ナショナルロマンチズムの復活礼拝堂に対してこちらはコンクリート打ち放しによる力強いモダニズム建築です。設計はペッカ・ピトゥカネン。1967年の完成
アスプルンドの森の墓地のような、十字架が、広い緑の芝生に象徴的に立っています。そのむこうには、水平方向を強調したコンクリート打ち放しの礼拝堂が見えます。


外からのアプローチは、幅の広い階段からスタート。

駐車場の緑で囲まれたピンコロの道を進むと、いきなり視界が開け、大きな芝生の広場が見え、その左手に十字架が立つという配置構成




右手には、長い庇が訪問者を迎えます。
この庇は、丸い列柱にコンクリートのスラブが載ったもので、片持ちのスラブ
水平ラインが伸びて、開口部からは、芝生の庭が拡がって見えます。

建物に沿って導くように設けられたコンクリート庇。
建物本体と離れて設けられていて、隙間からは光が入ります。

道はそのまま墓地の方まで伸びていきます。

そちら側からの見返し
装飾はいっさい省かれたコンクリート打ち放しの建物。
これはこれで、礼拝堂という建物にはピッタリです。

そして、礼拝堂へと入ります。
| 建築・設計について | 08:53 | comments(0) | -
森の中に静かにたたずむ トゥルクの復活礼拝堂 北欧ナショナルロマンチズム建築の傑作
見どころぼ多いトゥルクの復活礼拝堂でした。礼拝堂の椅子に掛け、正面の祭壇や大きな開口部から飛び込んでくる美しい緑の森を眺めておりますと、光の移ろいが風が感じられ、自然に心が癒されます。静かに心に訴えかける建築とはこのようなものだと思います。

2階から礼拝堂を見下ろします。

椅子が斜めに振られて、右の方向に向いているのがわかります。
壁は実は平面図を見ますと、僅かながら奥の祭壇に向かって台形のように、手前が広く、奥が狭くなっていて、意識がより祭壇方向に向かうようになっています。

壁と天井がひとつに繋がった造形も見事でした。
壁に設けられたわずかな段差が天井にいって天井に刷り込まれるようにひとつになります。


パイプオルガンを照らす天井からの照明

最後に外回りです。


神の領域を分ける門。礼拝堂側から外に出ます。


外から見た門。この道を真っ直ぐ森の方に向かうと墓地があります。

建物と大地の接点のディテール

エリック・ブリュッグマンの復活礼拝堂は、北欧のナショナルロマンチズム建築の代表とまで言われるものですが、確かにその意味がわかるような、人の心に残る素晴らしい建築でした。
| 建築・設計について | 08:48 | comments(0) | -
エリック・ブリュッグマン トゥルクの復活礼拝堂 優しい照明
祭壇に向かって左側にある通路への出入り口と倉庫です。
ここでも曲線を多用した徹底した柔らかさを追求したデザイン

アーチの開口部から入りますと、この廊下も柔らかい

見返りです。

廊下の奥にはトイレスペースと共に、ちょっと休める場が設けられ、外を見る大きな開口部がしつらえてあります。


外部からみるとこんな感じ

そして司祭の部屋です。

このトゥルクの復活礼拝堂には見るべきものが多いのですが、照明もその一つ。
建物を設計するのは、まずは大きな空間創りで、最後の最後に照明器具が付けられるわけですが、最後の宝石と言いますか、人で言いますと綺麗な服うを着て最後に更に輝きを増すために付けるイヤリングなどの装飾品と同じ。でもその照明が変なものですと、せっかく作りこんだ建築も台無しになるほど重要な要素なんですね。
大きな礼拝堂には天井からのペンダント。蝶のような形をした綺麗な照明でした。

こちらは、庭側の天井に着く照明で、天井を半円掘り抜いて、そこに間接的に光を当てています。

玄関部分は、太陽の照明

そのペンダント照明がある玄関部分から2階へと上がります。
| 建築・設計について | 11:20 | comments(0) | -
 トゥルクの礼拝堂 段差を付けた壁と白いパイプオルガン
今度は祭壇側から見返してみます。
入り口付近は石の壁、2階を支える手すり部分の壁は木、そして白いパイプオルガン。高いポツ窓からの光が、壁や椅子を照らします。

わずかな時間で光が移動していきます。


白い壁は、内部において少しずらしながら段差を設け、薄い影を作ります。
こうすることで、無意識の中で奥行感が生まれます。
それと、大きな壁を1枚とするより、このように段差を設け分節することで、スケール感を感じるのかもしれません。でも最初入ってきたときにはこの壁の段差は、ほとんど気が付きませんでした。



壁の段差がわかります。床の小さな穴は暖房の空調の為の開口

壁に薄く彫られたレリーフは、わずかな影で認識できます。主張しないさりげなく掘られた絵には、設計者の訪問者に対する、優しい心使いと、メッツセージが込められていると思います。

2階のパイプオルガン脇の大きな壁には縦スリット開口が放たれていて、パイプオルガンを裏から照らします。

これがその縦スリットの外観

外部の壁はまっすぐ。内部は、壁をふかして段差の壁としていることが解ります。

こちらは、反対側の外観

これが、横に大きく放たれた窓の部分。丸い柱から跳ね出しスラブで作られていることが解ります。
| 建築・設計について | 08:00 | comments(0) | -
 レインボーのガラスが入る祭壇 トゥルクの復活礼拝堂
祭壇とその後ろの壁一面に優しい光を採り入れるのは、天井一杯に開けられた開口部。そしてその中に組み込まれた2重のガラスです。ガラスは薄い色の付いたガラスでレインボーのようないろいろな色がまじりあい、優しい光となって祭壇に注ぎ込まれます。



その優しい光が祭壇後ろの壁の十字架を優しく照らします。
これだけの大きな開口部を細い枠で支えているので、枠の影は気になりません。トゥルクの復活礼拝堂が、ブリュッグマンの最高傑作と呼ばれる所以の一つがこの大きな開口部ですね。

大開口部の反対側の壁にはキャンドル台がストレートに十字架の方に向かって並びます。
しかもキャンドルは、壁に取り付いているのではなく、一段低い天井裏から跳ね出すように設置されています。大切な壁に余計な影を作らないということでしょうか。

天井部分の祭壇の領域を分けるアールの壁。壁と天井の境が無く、ひとつながりになります。

外観はこのようにシンプルです。森の中にひっそりと佇む。



再び中に

祭壇脇の出入り口は四角い箱がガラスに貫入するデザインです。

そして足もとの床段差を解消する階段は流動的なデザインとなっています。

| 建築・設計について | 11:03 | comments(0) | -
エリック・ブリュッグマン トゥルクの礼拝堂 訪問者を優しく包み込む礼拝堂
エリック・ブリュッグマンのトゥルクの復活礼拝堂は、訪れた人の悲しみを優しく包み込んでくれる空間でした。その感じはどこからくるのか?非対称な平面プラン、丸みを持つ角が無いディテール、光の入り方、緑の森へと視線が抜ける開口部のとりかた、ふと悲しみから顔を上げた時に見える壁に彫られたレリーフ等々数え上げるときりがありませんが、まずは中に。
大きな銅の扉を開けますと、風除け室があります。そしてその先が礼拝堂。
この礼拝堂に入るガラスの扉には、有機的な植物柄の模様がデザインされていました。


この風除け室の照明も優しい太陽のような形をした素敵なシーリングライトです。

外から続く石の床は、この風除室(前室)を超えて、礼拝堂の入口まで伸び、そこから先は、ベージュ色の大理石の石に変わります。

正面に半円の壁を切り抜いたその先に祭壇が見え、その一番奥の壁全体が横からの優しい光が照らしだします。うーん、感動

正面の壁に対して、光の祭壇は、右に寄り、そちらの方向に視線がいくように意図されたデザイン。
祭壇に向かって並ぶ椅子は光る祭壇壁に向かって斜めに振られています。

右側は天井が低くなる側廊で、天井一杯のガラス壁からは、美しく、深い森が見えます。

森を室内に取り込むガラス開口部には柱が全くありません。この部分は屋根が、柱から跳ね出している片持ちスラブとなっています。この開放感は、そんな構造設計から生まれています。

椅子に座り、悲しみからふと顔をあげたときに見える奥の深い美しい森。自然の持つ力は大きく、心が穏やかになります。

礼拝堂の天井は、まゆのような楕円形の天井

高い礼拝堂の上部の壁には四角い窓が開けられています。そこからの光は、礼拝堂の奥まで届きます。

| 建築・設計について | 10:53 | comments(0) | -
フィンランド建築家エリック・ブリュッグマン トゥルクの復活礼拝堂 入口へと誘う石の階段アプローチ
今回の北欧の旅で最も感動した建物がこのトゥルクの復活礼拝堂です。写真で振り返りながら、もう一度その建築のすばらしさを想い出してみたいと思います。
設計はエリック・ブリュッグマン。1941年の完成。今から75年前の建物。戦争で親友を亡くし、その深い悲しみを乗り越え、設計したというこの礼拝堂。辛さを体感し、その想いを祈りに変えて設計したのでしょう。建物全体に人の気持ちに訴える優しさや勇気といった感情が伝わる建物でした。
まずは外観で、正面玄関に真っ直ぐ至るアプローチからスタートです。


正面に礼拝堂の入口ポーチ。そして右手に鐘塔
綺麗なーと思ったのは、正面玄関に至る石の階段です。
シンメトリーではなくて、左から植栽が階段に伸びていき流れを作っています。
日本庭園のような流れを感じる階段でした。


スロープに近い低い階段

正面のポーチへ

ポーチ左側の壁に彫られたレリーフ

そしてその上の十字架

ポーチから鐘塔を見ます。


正面の銅板の玄関扉です。

自然の森に囲まれ、静寂の中で、この建物に向かい合うと、何だか心が安らぎます。
明日のブログは、素晴らしい内部を振り返ります。
| 建築・設計について | 00:20 | comments(0) | -
アルヴァ・アアルトの初期のモダニズム建築 トゥルクのトゥルン・サルマト新聞社
アアルト初期の建物で、新古典主義の建築からモダニズム建築へと作風が転じたのは、このトゥルン・サルマト新聞社からと言われています。
街に面するファサードは、白い箱に横連窓のサッシ。そして玄関回りの階段部のガラス開口部が特徴です。大きな壁面には、道路の反対側から映写装置で壁をスクリーンにして映像を街の人に見せるというような事も考えられていました。


そして、やはりアルヴァ・アアルトが只者では無いと思わせるのが階段室
正面ファサードの扉を開けますと、まっすぐに伸びるきれいな階段が現れます。


階段の途中にも事務所に入る扉が右に見えます。
そして、最初のフロアー

さらに向きを変えて昇っていきます。



階段を半分上がったところに、大きなガラス開口部があり、ここから階段は二手に分かれ、真っ直ぐ昇る方と折り返して昇る方に分かれます。


踊り場が面白い

階段の駒かな部分ですが、踏面の斜めラインのタイルといい、巾木のアール面といい、ドキッとするデザインです。


今でも現役でバリバリに使われているモダニズム建築。
やっぱり、気合が入った建物は大切にしないと。というか簡単に機能が古くなったからと言って壊されるのではなく、街の人に愛され、使われ続けている建築ってうらやましいです。
| 建築・設計について | 19:03 | comments(0) | -
マイレア邸 暮らしを楽しむ住まい
家は、ただ住むのでは無く、人生を楽しむための空間です。住まいによってその人の人生はがらりと変わります。毎日の忙しい中で、ふと気を緩める場所であり、人生をもっと楽しめる場所でもあるわけで、いろいろなシーンができればできるほど、その家は豊かになるわけです。そういう意味からもマイレア邸には遊び心がある生活を豊かにする家なんです。
外では、夏の間アウトドアダイニングで食事をし、暖炉の火を見ながらお酒を飲み、サウナに入ってプールに飛び込み、好きな事をしてすごす。豊かでしょう。



サウナ小屋の前にはブランコ

さて、内部は写真が撮れないので、アルヴァ・アアルト美術館の展示から








ということで、マイレア邸がこれほど注目を浴びる理由がわかります。


| 建築・設計について | 09:27 | comments(0) | -
アルヴァ・アアルトの住宅 マイレア邸 ムーミンを連想させるおおきな玄関庇
模型でも特徴的な玄関の庇。
モダンな建物から大きく飛び出した雲のような形をした庇がとても印象的です。



このムーミンのような有機的な庇は、屋根が2段になっていて、その2段の屋根の隙間から光が入るように考えられています。これだけ大きく奥が深いのですが、奥の部分もそのため明るい。よく考えてます。
庇を受ける柱がまた面白い。敷地の廻りに立つ松に合わせるかのように何本かの柱が一塊になって庇を支えます。


廻りの風景と溶け込んでいるでしょう。




そして足もとには花が植えられていました。
| 建築・設計について | 08:36 | comments(0) | -
アルヴァ・アアルトの住宅 マイレア邸 アアルト美術館の模型から
マイレア邸は、内部写真が撮れないということで残念でした。しかし、外部も素晴らしい。マイレア邸の模型がアルヴァ・アアルト美術館で展示されていたのでその写真を。

上から見ると、中庭をL字で囲い込んだ配置がわかります。プールの形状や、屋上手すりの形状など、アルヴァ・アアルトの曲線を用いた有機的デザインが現れています。


玄関側です。四角い本体からアアルトカーブの玄関庇が、突如取り付いています。完全な四角いモダン建築から一歩抜き出た北欧モダン。北欧の木をはじめとした有機的な自然形態を建物デザインに持ち込んでいます。

アルヴァ・アアルトが描いた絵。その建築思想を表したもの。アアルトカーブ。良く見ますとムーミンの形にも似ている。

そしてアルヴァ・アアルト美術館のマイレア邸の展示パネルはこんな感じでした。



| 建築・設計について | 01:10 | comments(0) | -
アルヴァ・アアルト初期の傑作住宅 マイレア邸 北欧モダン建築
1939年完成 アルヴァ・アアルト41歳の時の建築で初期アアルトの代表作とも言える住宅です。フィンランドノールマルクという場所に建ちます。アルヴァ・アアルトの良き理解者であったグリクセン夫婦の住宅で、アルヴァ・アアルトに対して、好きなように設計してくださいと言ったそうです。それに見事に答えたマイレア邸。見応えがある住宅でした。
周囲は松林で少し小高くなった場所にL字プランのその建物はありました。


松林の間から白い建物が見えた時、結構感動

近寄ると更に感動。やっぱり他の住宅建築とは違うオーラのようなものが感じられます。

白い外壁と木を貼った外壁。そのバランスや水平方向のプロポーションから豪華なクルーザーヨットを連想させます。うーんこれが今から77年前の建築とは。
木の部分はリビングルームなんですが、地面との設置する部分は基壇とも見える黒い石貼りで、少しへこんで影になり全体が浮いているような感じ。サッシは木製サッシで大きな引き戸です。外にブラインドが付いていて、それを固定しるスチールの棒が横に並びます。

ぐるりと廻りこみますと、中庭が現れます。
中庭を囲むような建物配置



そしてその先は、サウナ小屋とプールです。

白い壁と木の美しくメンテされた壁、そしてバルコニー。建築要素もふんだんで仕上げもいろいろありますが、それが見事に繋がっています。
| 建築・設計について | 00:13 | comments(0) | -
インテリア先進国フィンランドのドライブインABCの傘の照明
やはり冬の寒さ、そして暗さから人間らしい暖かさを得るためには、インテリアが非常に重要で、北欧の室内は、みなそれぞれに考えられています。
ドライブインに入ったABCでも、なかなかのインテリアでした。




照明も素敵です。

こちらの照明は、ビニール傘を用いた照明
なかなかのアイデアではないですか
| 建築・設計について | 16:41 | comments(0) | -
フィンランド建築家ピエティラ夫婦設計のカレヴァ教会 30mの吹抜け礼拝堂 
タンペレの街にあるもう一つの有名な教会がこのカレヴァ教会。1966年の竣工で設計はピエティラ夫婦によるもので、オーロラのような形態の縦を強調した建築です。

壁がそのままそそり立ち、壁と壁の間にはスリットの開口部。そこから光が礼拝堂の中に入ります。



玄関

内部はコンクリート打ち放しの壁ですが何と、打継がありません。
垂直の壁が立ち上がり、そのまま30mを超える天井まで伸びていきます。


| 建築・設計について | 19:36 | comments(0) | -
タンペレの大聖堂 美しい階段と2000人収容の大聖堂
さて2階に上がる階段です。
美しい色彩を施された階段で、照明も綺麗。手すりのスチール造作もなかなかいけてます。




そしてこれが別の階段


そして2000人収容の大聖堂の2階です。
正面祭壇方向

後ろのパイプオルガンのある聖歌隊の方向


神からの使者である蛇を模った天井からは、ペンダント照明が下りています。

大きな円形開口部のステンドグラス

滞在時間は少なかったものの、なかなか見応えのある大聖堂でした。


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フィンランド タンペレ大聖堂 神の世界と人の世界を分ける石の塀

タンペレの大聖堂の周りには石の塀が廻っていて、この塀の中が一つの神の領域となります。
日本の鳥居もそうなんですが、遠く離れた地においても何だか考え方は同じなんですね。塀の石は丸い石です。これは外の世界に対して優しさを表現したものかもしれません。

6か所の内の一つの入り口。外の塀の石は丸く、大聖堂の外壁は四角く石を加工して積んでいます。明らかに領域を意識させます。

石の塀の中の中間領域

聖堂を囲む石の塀の中に入口を示す三角屋根がありそこが公園側からの入り口。

そして聖堂正面のアーチの門から中にはいります。

その門をくぐると正面には石の壁で縁取られた入口が姿を見せます。

この入口扉回りの石の装飾壁は見事。左右対称の屋根の架かる塊とその左右の小窓。その小窓の下の流れるような局面水切の壁面。そして見上げると大きな丸いステンドグラスの入った窓。圧倒されます。


振り返った塀に設けられた門型入口。神の世界と人の世界を分ける門です。


中に入りますと、丁度ミサが行われていました。

側廊の部分も広い。最大2000人を収容できる大聖堂です。
2階の床や屋根を支える柱は太く、安定感安心感を感じさせる造形がなされています。
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フィンランド建築家 ラルス・ソンクの最高傑作 タンペレ大聖堂 お城のような教会
フィンランド第3の都市タンペレという街にあるタンペレ大聖堂。フィンランド建築家ラルス・ソンクの設計で、1902年の完成。1900年代初期に起こった、ナショナルロマン主義の建築。汎ヨーロッパ的な意味合いの古典主義に対してフィンランドという国が持つ特徴を建物にも表現しようとしました。で、外観は、どこか中世のお城かと思うような分節された大きなボリュームと、それをまとめるような高い塔。そして、赤い瓦屋根。外壁は、大きな国産の花崗岩を用いています。
前の公園からみても、ぐるりと廻って見ても、裏表の無いその存在感は圧倒的。
光の陰影がしっかりと面に現れ、どの面を見ても絵になる外観です。

快晴に恵まれ、青い空に自然素材の建物が映えます。
それにしても、いろいろな屋根や塔が付いていて、しかもそれがプロポーション良く接合していて美しい。
ラルス・ソンクの最高傑作であることは間違いありません。

大きな丸い開口は、教会のメインのステンドガラス。

鐘がなる尖頭の屋根に横に入った細いスリットもまた良いじゃないですか。


影もまた美しい。感動しました。
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アルヴァ・アアルト ユヴァスキュラのコンサートホール 光が注ぎ込む明るいホワイエ
1階から2階のホワイエへと向かいます。
いつものようにアルヴァ・アアルトがこだわる階段を昇ります。





大きなコンサートホールホワイエ
そして壁面には光を一杯採り入れる大きな開口部。
日本ではあまり考えられない庇もない南向きの大きな窓。たっぷりと光が奥まで注ぎ込みます。
北欧の光は低く、しかもクリアー。
青い空が白い壁に反射して、ホワイエを包みます。


流れるような曲面の壁。丸い柱を巻いた円筒タイル。そして木のチェアー
大きな開口部 天井のライン
大変大きなゆとりあるコンサートホール。へたをしますと、空間が退屈なものになりがちですが、天井や、壁面に変化をつけながらもやり過ぎず、しっくり落ち着いたものになっています。


ポスターの展示壁面は、色とりどりで美しい壁となっていました。
建物自体は白い空間なので、色が映えます。



そしてコンサートホールです。
舞台周辺がダークブルーに塗られ、視線が舞台に集中するように仕掛けられています。