冨田秀雄の設計日記

家づくりへの想い、考え、そして私的な内容を綴ったブログです。
表参道モリ・ハナエビルの建替え
表参道の丹下健三設計のモリハナエビルが壊され新しくオーク表参道が姿を現しました。ファサードは、前のハナエビルのようにガラスカーテンウォールで、T字方をかたどったものを踏襲しています。ファサードデザインは、丹下健三のご子息丹下憲孝氏。設計・施工は大林組


この建物には表通りから裏の通りに抜けるパッサージュという抜け道があり、表の賑わいを裏に導くように設計されています。
建物の外装材を制振装置の重りとして利用したり、屋上緑化によって生物多様性に配慮した緑地としての認定を受けるなど多くの新しい技術が数多く盛り込まれています。


排気型ダブルスキンの側面外壁


壁面緑化を兼ねた、住宅地側のファサード



理論や数値、省エネ設計の評価ではとても優れた建築です。この建物が人や街に感動を与えることができるのか、これからどう街と溶け込んでいくのか、時間をかけて見てみたいと思います。
| 建築・設計について | 21:00 | comments(0) | -
二郎は鮨の夢を見る 究極の職人の姿を見る
映画 二郎は鮨の夢を見る を見ました。
これぞ職人という映画です。建築もまったく同じだなーと思いました。
客の前にでてくる一貫の鮨。でもその姿になるまでには、はてしない道のりがあります。良いネタが鮨の良し悪しを決める要素で、その最高のネタを仕入れるためには、まずその日市場にでる魚の良し悪しが解る仲買の人がその日一番のものを仕入れないといけません。そういう仲買のプロが沢山いて、マグロに関してはこの人、えびはこの人、たこはこの人というように、その道に長けた本当のプロがそれぞれの目で、最高のネタを集め、その集積が材料の良し悪しに反映されます。お鮨屋さんはその集められた最高の素材を調理し、最高の味に仕立てて客の前にでてくるのです。


建築も同じで、多くの専門の技術者がまず集まり、意匠・構造・設備とまとまり、次にサッシ屋、金物屋、仕上げ業者、設備業者の智恵をまとめ設計図を作り、次に優れた職人さん達の手によってやっと一つの建築として見える形で姿を現すわけです。
住宅という小さな建築一つにしろ、何百人の智恵と汗が合わさってできるのです。しかも、その一人一人の持っている知識や技量が大きければ大きいほど、最後にできる建築は大きなエネルギーを持ち、クライアントのハートに強く訴えてくるのです。

人と人とのつながりが全てなんだなーと思っています。


24時間二郎さんは鮨のことを考えています。私も同じで24時間とは言いませんが建築の事を考えています。
次は、もっと良い建築を作りたいと思いますし、その思いがないと明日の進歩はありません。これからも、いつも新鮮な気持ちで建築に取り組んでいきたいと思います。

この映画、職人さんに限らず、自分の生き方に熱い想いを持っている人には是非見て頂きたい映画だと思いました。
| 建築・設計について | 22:34 | comments(0) | -
空を拓く 建築家郭茂林のドキュメント映画を見ました
台北生まれの建築家 郭茂林のドキュメント映画 空を拓く を見ました。
戦前日本統治の台湾で、日本教育を受け、努力に努力を重ね東京帝国大学に就職し、戦後は日本国籍を選んで、日本の建築界に影響を与えた人です。特に日本で最初の超高層建築霞ヶ関ビルの建設の中核をなし、多くの建築家をまとめ上げて、工事を完成させたのは、この人だからこそできた偉業でありました。映画では、生まれてからの生い立ちを追い、郭茂林という人の内側を深く掘り下げ、人となりを素直に表現しています。


建築は、一人では出来ない仕事。特に大きな建築になれば、沢山のスペシャリストが集まり、知の集積をしなければできません。それが、まだ日本では誰も作ったことが無い超高層となると、人をまとめあげる為の努力は並み大抵では無いでしょう。
郭という人は、人の良い点を上手くすくいあげるのが上手い建築家で、多くのエネルギーを一つの目標に向かってベクトルをあわせるのに長けた人でもあったようです。また教育にも熱心で、多くの優れた事務所員が郭の事務所から巣立っています。


霞ヶ関の実績を生かし、日本の新宿高層ビル群の建設に成果を挙げ、母国台湾の超高層ビルも数多く手掛けました。

映画の中で若い学生の作品を品評するシーンがあります。その中で住宅とは、人が寛ぎ安心して住まう場であり、奇をてらう建築は良くないと言っています。まったく同感。新しいデザインの創造は、勿論大切なことです。でも建築の本質を忘れてはいけないと郭は言っています。
| 建築・設計について | 22:33 | comments(0) | -
ファサードに人のお化粧 ワタリウム
久しぶりにワタリウムの前を通りかかったら、ファサードに人又人の笑顔が印刷されておりました。びっくり。平坦ならいまではシートでできるのですが、表面はガタガタしてますし、良く見ますと石のラインに目地が見えます。ペインティングではなさそうですが。
まあ、インパクトは抜群ですね。アートです。
これができるのもこの建物が壁の建物だからです。






| 建築・設計について | 19:34 | comments(0) | -
旧乃木邸と馬小屋
木造の乃木邸に対してレンガ造の馬小屋です。

ここにも書いてあるのですが、乃木将軍は、こよなく馬を愛されたようです。




やっぱり自然素材は良いですね。年と共に味が出ます。




庇屋根を支える腕木が美しい。シンプルな中に力強さを感じます。
図面で言うと1本でも線の数を減らす。そして単純な形にする。その中でいかに落ち着く空間を作っていくのか。そんなことを考えているこのごろです。
| 建築・設計について | 09:35 | comments(0) | -
有形文化財 旧乃木邸
桜がいつもより早く咲いています。つい最近まで寒かったのに、急に暖かくなったりまた寒さが戻ったりと、体調には皆様充分気をつけて下さい。
さて、乃木坂に用があったので、そのあたりを歩いていますと、この乃木邸に美しく桜が咲いており、中をのぞいてみました。





こちらが門であります。奥が木造平屋の旧乃木邸。




建物全体に半地下があり、敷地高低差を上手く使って建てられています。
シンプルですが、窓枠がしっかり額縁としてとられ、均整のとれた外観です。
| 建築・設計について | 17:27 | comments(0) | -
旧猪股邸 平面図
旧猪股邸に関するレポートは今日で終わりです。今度は、もっと時間をかけてゆっくり見てきたいと思います。気候も良くなってきましたし、花も綺麗に咲いているでしょう。



平面図は、こんな感じです。母屋と茶室を繋ぐ廊下のところが面白い。
あと、中庭の配置が絶妙です。

私は、建物に入る門から玄関までのアプローチに特に注意をはらって設計していますが、この建物も、平面では解らない奥深さがこの部分にあると思います。
ディテールも学べますし、庭も楽しい。貴重な文化財です。
| 建築・設計について | 23:38 | comments(0) | -
旧猪股邸ー江戸傘のあるお庭
今日の猪股邸レポートはお庭に関してです。
大きな木を守る江戸傘という縄のかさですが、雪の多い金澤兼六園のものとは違い間隔は広くとられています。





屋根は低く抑えられ、水平を強調するライン


奥様がクリスチャンであったことから灯篭にはマリア様が掘られています。


瓦を並べた遊歩道

母屋から茶室に向かう途中のお休み処

夜になると吊り行灯の光がほのかにお庭を照らします。

今も残る広大な敷地には、四季を通してお花が楽しめるように季節ごとの樹木が植えられています。晩年は、庭を眺めながらゆっくりとした時間を過ごされたそうです。




| 建築・設計について | 11:43 | comments(0) | -
旧猪股邸ー遠近感を出す光悦寺垣
母屋と茶室を仕切るのは、光悦寺垣と呼ばれる、京都の光悦寺にある竹垣の手法です。遠近感を出すために、手前から奥にかけて次第に低くなり、最後は龍の身体のようにうねって地面と一体化しています。





こちらは、面白い形の垣根で、お茶栓のようにみえるので茶栓垣と呼ばれます。萩の木だそうです。

| 建築・設計について | 08:03 | comments(0) | -
旧猪股邸ー裏の台所の窓にもお洒落なガラス
今のようにキッチンがリビングの方に大きく出てきたのは最近で、これまでは台所は裏方でした。従って住人以外が入ることは無く、採光・換気の窓を設けてもせいぜいスリガラスを入れる程度と考えるのが普通ですが、さすがは吉田五十八は違います。まったく妥協は致しません。というよりも、台所で働く家族やお手伝いさん達が気持ちの良い空間で料理を作ってほしいという想いから設計していると思われます。

この綺麗なガラスはどうでしょう。




ダイニング側の収納棚


こちらは、金庫室
今は吉田五十八の展示室になっています。
| 建築・設計について | 22:50 | comments(0) | -
旧猪股邸ーステンレスの洗面台
ステンレスの流しが折り込まれた洗面化粧台です。

溶接技術で、継ぎ目なしの美しいステンレスです。手入れしたら今でも新品のように使えます。ステンレスはやっぱり長持ちしますね。これからは、ますます良い物を長く大切に使う時代ですから、もう一度見直すべき素材だと思います。


で、もう一つ面白いのは、鏡です。
この鏡は、横にスライドします。
幾人かの人で使い時便利ですし、風も入るし。

既成概念に捉われずに、新しい発想をする。
既製のシステム洗面器ばかり使っていては頭が退化します。気をつけよッ。
| 建築・設計について | 11:17 | comments(0) | -
旧猪股邸ーホーローの浴室
旧猪股邸のお風呂のバスタブは、保温性の優れたホーローバスが使われていました。

ここも光溢れるお風呂で、窓を開けると開放感抜群


床はモザイクタイル
今のモザイクタイルは、30cm各ぐらいのシートにあらかじめ貼られたタイルを現場で接着して目地を調整する施工方法ですが、この当時はそんなものは無く、職人さんがこの小さなタイルを1枚ずつ根気良く貼りました。目地もしっかり通って美しい仕上がりです。腕が良い職人さんです。


壁と天井は檜


照明も檜を用いて作ってあります。

本物の木で囲まれた風呂は、癒しの効果抜群です。湯気の湿気で、木から何とも言えない香りが出て、心身共に癒されます。
| 建築・設計について | 10:56 | comments(0) | -
旧猪股邸-茶室ケイショウ庵
奥にある茶室です。4畳半

これは、次の間から見たもの
入口の鴨居は引くく、重心がぐっと下がります。


床柱は、あすなろの木です。普通は木のふしのあるものは床柱には用いませんが、ここではあえて使用しています。自由な発想。
天井は、これもあすなろの木の皮を張り合わせて作っています。






お客さんの入るにじり口というのは、本来は小さく身を丸くして入る一つの結界の意味があるわけですが、この茶室ににじり口はほぼ倍の巾があります。
ここでは、開口を大きくし庭に開かれることで、庭との一体感を存分に味わいながらお茶を楽しむ空間にしたということです。

環境、外部とのつながりを充分に考慮に入れながら、そこに居る人がもっとも気持ち良いと感じる空間を創り出す事が、我々建築家の使命です。


次の間の照明もすべて吉田五十八によって創り出されたもの。
照明器具も空間とひとつになる非常に大切な要素です。

| 建築・設計について | 20:31 | comments(0) | -
旧猪股邸-廊下の途中にある光溢れる気持ち良いトイレ
トイレには神が宿ると言われますが、ここはいつも綺麗にしておくことは勿論、気持ちの良いスペースにしたいといつも思っています。家でも外でも気持ちがフット抜ける場所ですから、光が入って空気が抜ける空間が良いし、置いてある洗面器もペーパーホルダーもちょっと気が利いたものがうれしいですね。
この猪股邸のトイレは、そういう気持ち良さの観点からすると抜群の出来。
まず、光が障子を介して注がれる位置にあり、外からはみえにくく工夫されています。さらに鏡が開口部に直角に貼られ、そとの景色や光が連続して映りこみます。


鏡の照明は、鏡と面がそろっていて、シンプルそのもの。
今ではLEDを用いて薄っぺらい照明もできるようになりましたが、この時代にこのディテールです。感心させられます。



無駄の無い美しいトイレです。
| 建築・設計について | 08:40 | comments(0) | -
旧猪股邸-茶室につながる裏の道
居間からは、母屋とは離れて作られていると感じさせる茶室ですが、裏ではしっかりと廊下で繫がれていて、利便性を持っています。お客様は、居間から庭を通って茶室に入りますが、主人は、この裏道を通ります。

玄関ホールの奥に一段下がって廊下がつながっています。一段下げることで結界を表しています。




曲がることで先が見えないワクワク感があります。
建築にはワクワク感は欠かせません。


廊下は、2度曲がり、茶室に向かいます。
障子戸には、実は外からガラスがはめ込まれていて、防犯の役目を持ったガラス・障子になっています。
技術は、見せないでさりげなくしつらえてあるのですが、それを作るには相当な検討を要します。

求めるデザインは、このような事で、何気なく通り過ぎ、綺麗に見える。でもその裏では綿密に計算つくされたディテールが支えている。
省エネでもそうです。わざわざ見える化なんてしないでも、裏ではちゃんと省エネ設計になっている。それが本当ですよ。


外からの仕出し注文したものを受けとる入口。
| 建築・設計について | 15:46 | comments(0) | -
旧猪股邸-1畳台目の茶室
書斎と同じく増築された和室で大きさは1畳台目という最小限の茶室



中はとても暗いのですが、目が慣れてくると壁からの採光がとても美しく見えてきます。左奥がにじり口


天井には照明器具をつけました。


壁は、化粧わらが入った塗り壁。昔は、わらから納豆菌を出して接着剤の代わりとし、壁に粘着力を持たせたそうです。また錆びを出す為に、金属を埋め込んであります。実に手のかかる職人の仕事です。


美しく洗練された水屋
| 建築・設計について | 22:13 | comments(0) | -
旧猪股邸ーコーナーサッシのある庭に開かれた書斎
吉田五十八が無くなってから増築された主人の書斎。
母屋から壁を出し、そこにコーナーサッシを付け、庭全体を180度眺められるように設計されています。



掘り炬燵がこの開口部近くに設けられ、いつでも庭の木々を眺められるようになっています。


網戸もしまいこまれていて、換気するときにも虫が入らないように実に見事に納めています。


外から見た書斎部分
| 建築・設計について | 07:37 | comments(0) | -
障子の持つ魅力
和室から庭を見る。

勿論座っての目線で見た図です。
雪見障子を上げると、丁度木々が見え、奥の家は見えず、庭がずっと広がって見えるような高さに設計してあります。
座る位置と目線の高さによって全ての寸法が異なってきます。


こちらは、床の間側
良く見ますと、床の間の右から床の間を奥まで照らす明かり取りが作られ、右の壁には手前の床を照らす地窓があり、障子と欄間障子からも淡い光が入る。日本の和室は障子という媒体を介して、柔らかな光で包まれるように設計してあるんですね。夜に天井からの照明だけでは暗い感じがしますが、障子に光が反射することで、夜も闇を作らず、暖かい雰囲気の空間ができあがります。
| 建築・設計について | 19:42 | comments(0) | -
和室の良さを今に伝えられないか模索中
まずはご夫人の部屋

左の壁は取っ手の無い収納。中には金庫がありました。
家具は、全て造り付の家具。庭をみて寛がれたようです。


夫人室隣のクローゼット。箪笥も全て測って壁の中に納めてあります。
正面の開口からは、大きな樹が見えるこの家で一番印象に残る窓。
やはり着替えるという行為は、外の景色や天気を見ながら気分新たにやるものであると思いました。


夫人室、クローゼットとつながった和室前室
この当時でも段差の無いバリアフリー設計


和室です。うーん落着くな。座るので重心が低くなるのが良いです。このままのスタイルでは、なかなか現代の生活に生かせきれないのですが、何とかこの要素を上手く引き継いでいきたいと思います。


庭側には雪見障子が入りその外側に縁


この中間領域が日本的ですよね。
室内から徐々に室外へと繫がる。
この縁という要素も新しい住宅には組み入れたいと思います。





| 建築・設計について | 15:00 | comments(0) | -
中庭も備えたダイニング

ダイニングから広いリビングを見たところ。
大空間では自然と屋根は大きくなり高くなります。猪股邸では出来る限り高さを抑える意味も含めて中庭を設けることで屋根の架け方を工夫しています。更に中庭は、建物中央まで光を採り入れ、風を抜く役割もはたしています。




中庭を見る。

この中庭のコーナー建具は、お互いの建具が柱を介して角で合わさる事で、隙間を防ぐ工夫がなされています。


| 建築・設計について | 14:13 | comments(0) | -
猪股邸ー庭と一体になる大きなリビングルーム
今日で震災2年です。復興はまだまだこれからですが、寒い中希望を持って我慢強く働いておられる方々には頭が下がります。私も心を大地に据えて、しっかりとやるべき事を着実に進めていきたいと思います。

さて、猪股邸の続きです。
この建物で一番大きな部屋であるリビング。天井も高く、柱もない大空間です。庭に面する開口部の扉は、ガラスから雨戸、網戸に至るまで全て壁の中に隠れます。ここでは、多くの客人を迎えて宴が催されました。



開口部外の右には茶室が見えます。茶室は離れのように見えますが、実は裏の通路で繫がっています。利便性がありながら、見た目は、別邸のように見える。平面図を見ますと、実に苦労の後が見えます。


床の間のような飾り台の床板は、何重にも塗られた漆。
工場で塗ったあとで、現場でも何回か塗り重ねられたそうです。手間と技術、金額を考えると今ではほぼ出来ないもの。


照明の廻りのルーバーは、空調の噴出し口です。
空調機をそのまま壁に付けるなんて野暮なことはしません。42年のこの当時の技術でもそこまでこだわって作りこんでいます。


庭は、拡がりを持ち、開放感であふれています。
深い庇は、雨の多い日本から建物を守り、夏の日射から人を守ります。
やっぱり日本の建築は、庇を出来る限り出したいものです。


| 建築・設計について | 10:20 | comments(0) | -
猪股邸ー一つの部屋になる玄関とホール
玄関の扉は2枚で、外は板戸で防犯用。その内側に障子が入っています。



障子を閉めると玄関というよりは、一つの部屋。
夜に障子を閉めておくと、出入りするだけの機能では無く、落着いたひと続きの部屋の一部として意識されてきます。
ぐっと落着きと安心感がでます。素晴らしいアイデア。


床の目地は外まで続き、このように空けておくと、外と内が繫がっていきます。ある時は閉じ、ある時は外部と繫がる。玄関扉や床の仕上げで、これだけの世界が生まれていきます。奥の深い建築です。


床の石は、最近改築された東京駅の屋根で使われた石と同じもので、宮城の天然スレートです。



| 建築・設計について | 10:33 | comments(0) | -
猪股邸ー玄関の宙に浮く框
玄関を入った正面です。

壁の足元に開口部があり、光を採り入れ、風が抜けます。


良く見ると玄関の框が玄晶石の床から浮き上がっています。
途中に支える束がありません。どうやって浮かしているのでしょう。




カメラの床に近づけて奥までのぞいたショット
徹底的に浮いています。
| 建築・設計について | 10:15 | comments(0) | -
猪股邸ー門から玄関までの変化に富むアプローチ
門を入ると正面は、高くなっていて右方向に視界が開けます。


手前には待合の腰掛が供えられていて、茶室に入る趣
そして石の上を一歩一歩進みます。
それぞれが異なる趣があり、ここだけでも物語ができそうです。




玄関の前は黒い玄晶石の床が伸び、気分がしゃんとします。


玄関入口も本当にさりげないしつらえ。
吉田五十八は建具を壁に全てしまい込まれるように設計した最初の人ですが、この玄関も扉と障子の2枚が壁の中に完全に入るようになっています。

シンプル イズ ベスト

美しいの一言です。
| 建築・設計について | 10:05 | comments(0) | -
旧猪股邸ー建築家吉田五十八設計の住宅
建築家吉田五十八は、明治27年生まれで、数奇屋建築の近代化に務め、日本的感覚を呼び起こす多くの優れた建築を設計したことで知られています。その吉田五十八が設計した住宅が世田谷成城にあり、見てきました。



道路に面して生垣があり、どこが玄関か解りませんが、歩いているとヒューマンスケールの門が見えてきます。




さりげない正門。入口も小さく何となくかがむような感覚です。




こちらは裏側の道から見た猪股邸。
大邸宅ですが屋根が低く抑えられています。


裏門。正面よりも大きな門


で、こちらが正面門。飾らない門ですが、良く見ると繊細なディテールで、茶室に入るような感じです。
わくわくしてくるでしょう?



| 建築・設計について | 22:12 | comments(0) | -
建売住宅N計画5−お隣さんの外壁を内の庭の壁と見なす


お隣さんの家の外壁に木を貼り、こちらのリビングから庭を介して見る。
そうすると、囲われた庭のように落ち着きのある外部空間ができます。
あるルールをつくり、隣の家のリビング側の外壁をあえて化粧してそちらの窓は、小さくして、対面しないように工夫する。
そんな簡単なことはいくつかの棟をまとめて設計できる建売開発だからこそできます。
それ以外に例えば、建物を平行に並べないで雁行させて配置することで、空気と視界が開かれる間を作り出す。
とか考えると、まだまだ楽しい間取りと小さいけれども魅力的な街づくりができると思います。
| 建築・設計について | 21:36 | comments(0) | -
建売住宅N計画4-隣家や敷地との関係から庭を作りこむ
建売でも、工夫によって庭をつくることができます。しかも猫の額ではない庭を。まず、隣地との境界に、柵をしたりコンクリートブロックの塀を設けるのをやめて敷地境界はあるものの、隣の家の壁までが庭のように見える工夫をします。
各住宅にはデッキを設け、光と風を確保し、目線にも注意を払いながらプランニングしていきます。
基本的に住宅は、隣家までの空間を有効に利用して昼間照明をつけないで済むように光の採り入れ口を作ります。



今世間で大いに言われている省エネは、見えないところで当然のように作りこみます。断熱性能を大幅に上げる。開口部には断熱サッシとLO-e断熱ガラス。通風・採光を考えた間取りをする。そこまでは当たり前。
そして余裕がある場合は、太陽光パネルとエネファーム、太陽光を利用した給湯システム、雨水利用の貯水タンク、地熱暖房や蓄熱暖房といった具合です。
設備は、見えないところでちゃんと動き、知らない間に省エネとなっている。
そして、住む人は意識する事無く、自分のワクワクする住まい方をする。
それが本当だと思いませんか?
| 建築・設計について | 15:06 | comments(0) | -
建売住宅N計画-3 綺麗な街を散歩したい


犬の散歩が私の息抜きの時間なんですが、歩くルートを相当吟味しないとつまらない街並みばかりを歩くことになります。どこの住宅街も同じような風景。メーカーや建売住宅が並ぶ街では、ゆっくり散策する気持ちにもなれず、ひたすら健康の為に歩くのみとなります。一つでも建築家が絡んだ建物があるとその家の前を通るルートに変えます。という具合ですから建築家の皆さん、綺麗で癒しを与えてくれる街並み作りの為にも頑張りましょう。
| 建築・設計について | 13:00 | comments(0) | -
建売住宅N計画-2  建売開発だからこそ出来る街づくり


コストが極めて厳しい中でも、ちょっとした工夫とアイデアで、楽しい街区はできると思います。一つ一つの家は、さほど印象に残らなくても、数が集まればそれなりの雰囲気を作れます。まずは、少しでも自然素材を道路側に使いたい。フェイクのタイルや、レンガ、板といったプラスチック系でできた嘘で固めた外壁では無く、経年変化しても見れる素材を使いたいですね。

| 建築・設計について | 09:46 | comments(0) | -
建売住宅N計画-1木の香りが漂う街を作る。
最近、私のアトリエ近くで、ミニ開発がされて、大きな屋敷が無くなり、30坪ほどの建売住宅がところ狭しと建ちはじめました。こんな小さな土地によく納まるなというぐらいぎゅうぎゅうに建っています。
これも東京の土地の高さが問題なのでしょうが、もう少し何とかならんのかといつも歯がゆい思いで工事現場を通り過ぎています。
数件の住宅が並ぶ街としてはある程度のボリュームなので、もう少し考えたら少しでも楽しい街になるのにと思うのですが。
これは、数年前に計画したN計画という建て売りの街区のスケッチ

開発された土地に目一杯建つのですが、木を外壁に1/3ぐらい貼って、隣家との関係を作りながら計画しました。
少しだけこの計画を話したいと思います。

今日から3月。東京では春1番も吹きました。寒い冬もやがて去り、春が来ます。これからも益々フルパワーで、良い建築目指して突き進みたいと思います。
| 建築・設計について | 00:02 | comments(0) | -
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