冨田秀雄の設計日記

家づくりへの想い、考え、そして私的な内容を綴ったブログです。
グンナール・アスプルンド 夏の家 屋根裏の天井高さを利用したベッドルーム
敷地の勾配をそのまま利用して建てられたアスプルンドの夏の家
写真は、右が高く左の奥にある湖に向かって下がっていく地面が解ります。
白い外壁にはなたれた四角い窓ですが、大きな白い面の4つの窓のうち、右からキッチンの窓、子供部屋の窓、2段ベッドがある子供部屋の2つの窓となります。
屋根は水平なので、左の部屋の方が天井高さをとることができますよね。それを上手く利用して左の子供部屋の方は、2段ベッドになっているわけです。

2段べッドのある部屋


屋根の勾配がそのまま内装にも現れています。
屋根下の空いた部分には物入れ

はしごが上手く天井に収納されていて、使うときに下げる仕組み

もう一つのベッドルーム
こちらは、可愛い薄いピンクの着色
小さくこじんまりとした部屋ですが、何だか落ち着きます。
入り口のところには洗面器。こちらは、ブルーの着色でメリハリを付けています。


| 建築・設計について | 06:44 | comments(0) | -
グンナール・アスプルンド 夏の家 外とつながるダイニングと地面の勾配を生かした段差のある立体住宅
グンナール・アスプルンドは、この夏の家を設計するのに、土地の持つヒエラルキーというか特殊性を生かしながら、できるかぎり地面に合わせた設計を試みています。岩山から湖へとなだらかに下っていく地面のスロープの上に白い家をのっけて、その家の内部は、地面の勾配に合わせながら段差を設け、大地になじませているのです。あくまでも元にあった自然を尊重した設計をしています。
さて、まずはダイニング。リビングに続くダイニングも建物を分割して配置したその隙間から湖が見えるようにしました。そして、その湖の方にダイニングからもダイレクトに出られる扉を設けています。外に出られる扉はあちらこちらに付いていてこの家が外とのつながりをいかに大切に考えられているかが良く解ります。
コーナーの壁に囲まれた落ち着くダイニング。ダイニングテーブルは両サイドを折りこんで小さくできます。

コーナーのキャンドル台や、照明も可愛い。

湖に向かって開けられた窓
その窓の左側は、外部にダイレクトに出られる扉


外からみますとこのような感じ。地面の段差が解ります。左の窓がダイニングの窓
階段側面にはブルーの塗装

再び戻ってダイニングをぐるりと廻ります。
壁はクロスやべったり塗られた塗装では無く、木の細い板を貼ったものに塗装を施しています。この手法も当時斬新なデザインでした。

コーナーに本棚
階段が3段あって、その奥が廊下となり、先の廊下の右は子供部屋です。

その廊下。左は、玄関と繋がる庇下の空間へ出る扉。コート掛けや腰かけがあります。


窓と窓の間には、飾り棚。グンナール・アスプルンドの家族に対する暖かさが伝わります。

さらに4段の階段があり、その先がキッチン

これがキッチンで、正面右にも外に出る扉。扉の外は、庇の下になっていて、ここで魚をさばいたり、料理の下準備ができるスペースとなっています。


扉を出て、外からこの外部の料理スペースを見てみますとこんな感じです。

もう一度内部に入ってキッチンをぐるりと廻ります。

キッチンにも朝食や軽い食事ができるテーブルと椅子を配置

さらに廻って、廊下に戻ります。

キッチンの廊下側の壁は、薄いブルーが塗られた壁でした。

今度は、レベルの一番高いキッチンから廊下を見下ろします。
左は2段ベッドのある部屋。そして右のカウンターの下は、沢山の引き出し収納になっています。ここからの景色はなかなか面白い



子供部屋からこの引き出し収納のあるちょっとしたスペースを見ますと


さらに下ります。


ドアの先が先ほどのダイニング。そして、右が玄関で、正面右の扉の先にリビングが広がります。

奥へ、奥へと繋がりながら拡がる家。床段差によって視線が移る家。外とあちらこちらで繋がっているので、外部のような内部のような楽しさもあり、狭さや窮屈さは、全く感じません。本当に良く考えられている秀作だと実感しました。
| 建築・設計について | 07:37 | comments(0) | -
スウェーデンの建築家グンナール・アスプルンド 夏の家 景色を縁取るリビングの大きな窓 ガラスが上がり、網戸が降りる多機能窓
グンナール・アスプルンドの設計した夏の家で、一番大きな窓は、リビングの湖に向かう窓です。この家が完成した当時、スウェーデンで工業的に製作可能な最大の大きさの窓だったそうです。この一見FIXの固定窓のように見える窓ですが、実はいろいろ動きます。
まずは、ガラスの窓。このサッシはそのまま上にスライドし、天井内に納まります。

持ち上げます

次に網戸は、上に収納されており、それを下げることで虫から守ります。


こうして、自然とつながる大きな窓が一番景色のよいところに備えられました。


手前の椅子と机も有機的なデザイン
この窓からの風景を見ていますと、時間が経つのを忘れます。
ベストボジションに開けられた開口部。グンナール・アスプルンドは、まずここからのシーンを考えて、この夏の家の設計を始めたのではないでしょうか。

| 建築・設計について | 08:55 | comments(0) | -
グンナール・アスプルンド 夏の家 ムーミンの形をした暖炉、床段差がある落ち着いたリビング
それでは、夏の家に入ります。玄関の前には机や椅子にもなる大きな石。
玄関扉はそれが玄関と主張するようなブルーの鮮やかな色が付けられ、その右横の扉はサブと扉の意味で白い塗装となっています。

入りますと、入った部分の床の仕上げは煉瓦。その煉瓦の床は、リビングへと続きます。

籐の囲いは、コート架け

右の扉が玄関。そして、左の開口部は、ダイニングから外を見れる大きな窓
籐のコート掛けの左の扉の向こうがリビングとなります。土地の緩やかな勾配をそのまま建物の生かした設計で、数段階段を下がっていきます。

扉を入ると、このような大きなリビング。
左には、暖炉。正面は、湖を眺められる開口部。右にはスタディーデスクが続きます。

暖炉は、柔らかい可愛い形のムーミンを創造させる白い暖炉

階段に腰かけて暖炉にあたり、外を眺め、一杯。最高です。

そして、この有機的な形態の暖炉の後ろに廻り込みますと、洗面所が設置されています。この部屋は、リビングでもあり、スタディールームでもあり、ベッドルームでもあるんです。そのための洗面スペース

ぐるりと見まわします

こちらは、壁面一杯に設置されたスタディーカウンター

その奥にはソファーベッドが配置

この壁だけが、木の仕上げになっています。

ベッドはありますが、布団は?というと、実はカウンターに仕掛けがあってカウンタートップのふたを開けると、そこに布団がしまわれていました。


木の壁に掛けられたコートは、グンナール・アスプルンドが実際に使っていたオリジナル。

この夏の家は、アスプルンドが使っていたその当時のままで、きちんと大切に使われ、メンテされています。
| 建築・設計について | 12:09 | comments(0) | -
グンナール・アスプルンド 夏の家 自然に溶け込む 庭がリビング・ダイニング
グンナール・アスプルンドが家族と共に夏を楽しむ家は、景色の良い湖側が妻面、すなわち建物の短編方向となっています。これだけの景色があるのであれば、建物は90度振ってどの部屋からも湖が見えるようにするのが普通と考えますが、違うのです。確かにリビングの一番良い席の窓からは絵のような世界が拡がるわけですが、ちょっともったいないと今まで思っていました。現地を訪れ、今でも大切に使いこんでいる、アスプルンドのお孫さん家族の住まい方を見た時、ああ、これで良いんだと納得しました。

建物の配置。後ろの岩山から湖にかけて伸びる家。この家は、2つのブロックをずらした形態です。一番湖に近いところが、スタディールーム、ベッドルームを兼ねた大きなリビングルームです。
少し離れた丘から見た夏の家

家を紹介してくれるアスプルンドさんの孫
少し広い前庭のようなところが、屋外ダイニング

生活の説明を聞きますと、家族は殆ど日中は家にいないで、外の森や湖で遊んだりくつろいだりしています。
そして、この家の前の庭がダイニングになり、リビングにもなる。
外を含めて、家という概念ですね。
ですからアスプルンドはこの場所に家を建てるにあたり、庭も含めてどこからも見えない場所を選んだということです。


外がリビングでありダイニングであるには、暖炉も必要。ということで、こうして外から使う暖炉もあります。

庇の下は、玄関と、椅子が置かれたくつろぎスペース


外の庭の大きな木にはブランコがあり、バーベキューももちろんできます。

こうして、自分を自然の中に置き、良い空気と食事を摂り、英気を養うのですね。


そしてこれが玄関です。
| 建築・設計について | 12:38 | comments(0) | -
グンナール・アスプルンド 夏の家 白いシンプルな木造家屋
フィンランドの人もスウェーデンの人も夏を本当に心から楽しむために自らの身体を森に抱かれるように、森の別荘に夏は向かいます。


建築家グンナール・アスプルンドもストックホルムから車で1時間ほどの湖の近くに夏の家を建てました。これまでのスウェーデンの人達が作る夏の家は、伝統的な、木造に赤い塗装を施したものでしたが、アスプルンドは白く塗装。
この家の配置では、どこからも家が見えないような敷地を選び、湖に向かって建物が伸びる形をとっています。
まずは、看板を頼りにこのあたりからは歩きます。

遠くに白い建物が見えてきました。


右手はこのような湖が見える絶景

白い家が後ろの小高い丘を背にして配置されています。
| 建築・設計について | 18:26 | comments(0) | -
水の都ストックホルムの旧市街地ガムラ・スタン 建物と建物に挟まれた美しい路地空間
ストックホルムの旧市街地ガムラ・スタンは、島ですが、そこに至るには何本かの橋を渡ります。
ひとつののルートの途中にはこれまた堂々たる国会議事堂が通路を挟むような形で建っていまして、なかなかの迫力
左の円形建物が、国会議事堂

真ん中を突き抜けます。

議事堂自体も一つの島の上に建ちます。


このように多くの橋が島を繋ぎます。



この橋から見える大きな建物は今も使われている王宮

自転車専用レーンが北欧ではしっかり整備されていて、歩行者もそのレーンにははいらないように歩いていますし、車のと分離も進んでいます。
さて王宮



王宮では騎馬隊のパレードも行われていました。




そして、旧市街ガムラ・スタンの路地




いつくしい玄関

お洒落なパーマ屋さんも似合う街
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ストックホルム旧市街 ガムラ・スタン グンナール・アスプルンドの市立図書館の原型を見た
建築を設計する場合、何か新しい創造を求めますが、ゼロから何かを生み出すのではなく、そこは歴史的建造物や、集落、土木、彫刻、絵画など、あらゆるものからヒントを得ながら、アッこれだ!と思うものが浮かんでくるのだと思います。想い悩んで、いろいろな所に足を運び、身を投じて考える。何でもそうですが、実体験だけが自信と確信に繋がる手立てだと思います。
さて、話はスウェーデンストックホルムにある旧市街地のガムラ・スタン。戦争にも合わず、中世の街並みがそのまま残る市街地で、王宮や13世紀の教会もある見どころ満載の島なんですが、その中に円形の広場を持つ建物があります。
歩いて見ますと、グンナール・アスプルンドが設計した市立図書館を彷彿させる場面がいくつか見当たりました。

この川沿いからスタート
建物に開けられた大きな開口部は、市立図書館の門構えと似ています。

ドンドン進みます。

いくつかの階段を昇ると、次に次にと進みたくなる景色が現れます。

一つ広い道路の先の建物にもこの動線に続くような開口部

ここで、先に見える光に誘われるように再び階段を昇ります。

アーチの廻廊があり、その先は、天空の円形中庭


狭いところから一気に拡がる大空間に圧倒されました。



円形の中庭に天井を貼れば、丸い図書館のスペースにもなるなーと考えたりしました。
しかし、この中庭のすばらしさは圧巻です。屋根の複雑な形状も魅力的でした。
円形中庭をぐるりと囲む廻廊も魅力的


この広場にはガムラ・スタンの商店街からのいくつかのアプローチがあります。

狭い通路を通りまして、廻廊に、そして開放的な中庭に出るアプローチは、建築の醍醐味みたいなものを感じます。


| 建築・設計について | 11:07 | comments(0) | -
グンナール・アスプルンド ストックホルム市立図書館 新古典主義の建築
四角い箱の上にドーンと飛び出した円柱の筒。この単純な外観からは想像を超えた内部が作り出されているストックホルム市立図書館。通りに面していかにも対称形を成すという感じですが、都市と軸からはわずかにズレを作り、街を歩く人が無意識に公園の緑に視線がいくように工夫されています。

道路からは、いきなり階段が始まり、建物の扉を開けてもその先にまた直の階段。こうすることで高翔感が生まれます。
赤褐色の外観が青い空にそびえます。


玄関は、エジプト風。外壁にはレリーフが刻まれます。


内部に入ってさらに階段
ここを昇ると、丸い図書館スペースが目の前に現れるという感動空間


| 建築・設計について | 10:03 | comments(0) | -
グンナール・アスプルンド 森の火葬場 外と内を繋ぐスライド開口
外と内をつなぐ。これは、建築においては万国共通に考えられている事の一つですが、グンナール・アスプルンドが設計した森の火葬場では、亡くなった魂が森に帰るという概念からして、非常に重要な部分でした。どうやって内部と外部をつなぐか?アスプルンドはその答えとして、内部と外部を区切る大きな開口部をそのまま地下にスライドして無くしてしまおうと考えました。
締まっている時にも、完全に外と遮断するのでは無く、何となく外と繋がる。
それには、日本の障子などの建具の考えを参考にしたそうです。
この大きな開口部を全部見えなくする。その発想は凄いですし、地下にスライドしていくシステムも1940年という完成時の時代を考慮すると、相当な技術でした。



葬儀が終わると、この大きなガラスドアが、ゆっくりと床の下に入っていき、外のロッジアと一つに繋がります。


内部からは外の景色が見えますが、外からは殆ど内部を見ることはできません。



ロッジアの天に昇る像

そして、グンナール・アスプルンドのお墓もあります。

いろいろと生と死について考えさせられる森の墓地でした。


| 建築・設計について | 11:38 | comments(0) | -
グンナール・アスプルンド 森の火葬場 魂を森へと還す大礼拝堂
礼拝堂は、亡くなった人と家族の最後の別れの場ですが、グンナール・アスプルンドが設計した森の火葬場の礼拝堂は、その悲しみを優しく包み込むような空間です。
角のない、人を包み込むような内部空間にはいろいろな工夫がなされていました。
まず床は、中央の棺に向かって外から内部へと緩やかに下がっていきます。自ずと、亡くなった人へと向かい合う感覚が生まれます。
棺を囲む丸い柱は、梁を支え、その梁は、真ん中に円を描くように、外へと伸びていきます。
梁は、外部との境の壁で止まりますが、それは外の半外部空間のロッジアと連続する暗示。
亡くなった魂は、森に帰るとスウェーデンでは考えられているそうです。
その森へと向かう方向性を表しているように思えます。

正面に描かれた絵画もそんな霊が森へと帰える様を表しています。


優しい光が大聖堂を包み込みます。

正面
棺に向かい、緩やかに下る床


天井の梁は、内部で完結しないで外部との境の壁にぶつかります。
下の開口部からは障子からの光のような柔らかい光が入ります。
この障子のような開口部は、葬儀が終われば、全て床下にスライドしながらしまうことができ、内部と外部は、完全に繋がります。
亡くなった人の魂は、この開口部から森へと向かいます。そして別れた家族は、外のロッジアの中にある、未来を示す像に視線が写り、天へと昇る魂を実態として感じることができるのです。

広大な緑をバックにしたロッジアとその中に開けられたパティオの部分にある天空を目指す像。


もう一度内部に戻ります。
真ん中に置かれた棺に向かって右側の一番近い席が親族の席ですが、その床面だけに、四角で囲んだデザインがされています。

これは、悲しみで目が床を向いた時に感じられるように、他の部分とは変えてデザインされたもの。

そして、その目を上げますと、棺の向こう側の壁に描かれた、花が咲き家族が楽しむ風景が目に飛び込んできます。

床には、丸い金物が埋め込んであります。
これは、引っ張り上げることで、ろうそく台になります。

棺や家族を囲い込むようにろうそく台は、配置されており、火をともすことで人々を優しく包み込みます。
グンナール・アスプルンドは、若くして子供を亡くしており、何よりも残った家族の悲しみが理解できる人でした。そして、このような礼拝堂ができたのです。
アスプルンドの設計した森の墓地は、ユネスコの世界遺産にも登録されました。
| 建築・設計について | 07:38 | comments(0) | -
グンナール・アスプルンド森の火葬場 家族を優しく繋げる椅子
1920年に森の礼拝堂を、1940年に森の火葬場をグンナール・アスプルンドは設計しています。1920年に礼拝堂を完成させた後、大切な息子を亡くしています。家族を失う悲しさを自ら体験したアスプルンドの建築は、その残された家族の辛いを想いを何とか未来に向けて、手を差し伸べるような暖かさを持ち合わせていました。
これは、森の火葬場の中の礼拝堂に入る前の待合室
壁で囲まれた中庭を見が見えるように、柔らかい縁取りの開口部が設けられています。


光を受ける壁は綺麗な木の壁

そしてそこに置かれた椅子です。家族がさりげなく寄り添えるように、長椅子は、途中で折られており、何となく繋がりが感じられます。細かな心使いがそのまま表現された秀作ではないでしょうか

床の暖かみのある石

扉の取っ手部分には木が貼りこまれています。
グンナール・アスプルンドは、アルヴァ・アアルトよりも13年年上で、アルヴァ・アアルトは、アスプルンドからいろいろと影響を受けています。
この人に優しい手すりの考え方もアルヴァ・アアルトの建築によく似た形で使われています。

そして、大礼拝堂へと進みます。

| 建築・設計について | 08:45 | comments(0) | -
グンナール・アスプルンド 森の墓地 水に写る十字架がある外の斎場
グンナール・アスプルンドの設計した森の墓地には3つの斎場があります。一つは建物で、森の火葬場。そして、瞑想の丘の上の斎場が2つ目。これは丘の上に木々で囲まれた祈りの場で、先日紹介しました。


そしてもう一つが外の斎場
これは、池が重要なファクターとなっています。
池に十字架が写りこみ、これが聖十字となるように、十分に配置検討されています。
写真のように池に写りこむ十字架。そしてその左側に簡単な祭壇があります。


入り口と反対側から、森の火葬場に向かいます。



大きなロッジアと呼ばれる半外部空間。ここは、外と中を繋ぐ重要な建築要素となる場所なんです。
| 建築・設計について | 11:56 | comments(0) | -
グンナール・アスプルンド 森の墓地 丘の上に立つ十字架
アスプルンドの代表作でもあります森の墓地。
門から入りますと、広い緑の丘が見えてきます。正面には十字架、そして右の丘には幾本かの樹木

大きな空と緑


まっすぐと伸びる石畳み

その先に見える大理石の十字架



丘には階段を棺をかついで登りました。
重さとその人を偲んで一歩づつ昇ります

丘の上からは、火葬場が見えます。
そして、また丘を降りてお墓へと向かいます。


| 建築・設計について | 07:56 | comments(0) | -
グンナール・アスプルンド 森の礼拝堂 白い半球の空間で静かに死者を見送る
スチールの扉は上半分が太陽と十字を背負う騎馬像、下半分はドクロと蛇が描かれています。


その中は白い半球の空間
死者と最後に向き合える静かな光が天窓から注ぐ空間です。



祭壇


そして、半球を支える柱。

何とこの柱は、木製で、絵によってラインや柱頭が描かれています。
置いてある家具は、アスプルンドのオリジナル


| 建築・設計について | 22:48 | comments(0) | -
グンナール・アスプルンド 森の礼拝堂 森の中に佇む三角屋根の礼拝堂
スウェーデンを代表する建築家 グンナール・アスプルンドの森の礼拝堂です。
1914年にグンナール・アスプルンドは森の墓地のコンペに勝利し、1920年にその墓地の中に森の礼拝堂を作りました。

門をくぐり、精神的な静けさを保ちながら森を進みますと、白い外観と三角屋根の小さな礼拝堂が姿を見せます。




古典主義と北欧ロマン主義が混じる建築で、白い列柱が屋根を支えます。

土着的な屋根の上で輝くのはカール・ミレス作のふくよかな天使



| 建築・設計について | 18:17 | comments(0) | -
ストックホルム市庁舎 金のモザイクを貼りこんだ華麗な黄金の間
最後にみたのがこの黄金の間です。
ラグナル・エストベリが設計し、建設が始まり、多くの時間が費やされ、多くの費用が使われました。工事費は当初の予算の6倍まで膨れ上がり、ストックホルム市民からの寄付もすべて使い込んだ状態だったそうです。そこでこのホールをどう仕上げるか?歴史に残る建物にはいろいろな物語が生まれますが、ここでもドイツからの使者が金のモザイクを売り込みにきたそうです。当然そのような高価な材料を市が買えるはずがないのですが、そこにユダヤのある富豪が購入し、何と市に寄付したそうです。
こうして、ノーベル賞の舞踏会でも使われる豪華な黄金の間ができたというお話。
ストックホルムを中心に世界が描かれた壁画






黄金の間は、青の間の吹抜け空間とバルコニーを介してつながっています。

ステンドグラスの入った扉も美しい


見どころ満載のストックホルム市庁舎でした。




| 建築・設計について | 18:44 | comments(0) | -
ストックホルム市庁舎 100個のヴォールト天井のある教会のような階段踊り場
ストックホルム市庁舎の高い塔の下にある階段室もまた見どころが多い場所です。街に対して長く大きくあけられた開口部とそこにはめ込まれた鉄格子の繊細なデザイン。見上げていきますと仕掛け時計があり、そのうえの天井には100のヴォールト天井が見られます。

開口部の左にあるのが仕掛け時計



そして美しい天井

100というのは、議員の数の隠喩だそうです。
この階段室は、議場というより教会の一室の雰囲気
そして進みます。

この回廊は、大きな開口部から光がふんだんに注ぎ込まれる明るい部屋であり、
2本1組の柱が並んでいます。一つの柱は白い大理石の柱頭が付いた円柱、もう一つは面がとられた角柱。この違う柱が綺麗に並びます。いずれも花崗岩


列柱の後ろの壁にはプリンス・エーゲンによるフレスコ画。ストックホルム岸辺の風景です。


壁の照明も鏡を上手く使った美しいデザインでした。
| 建築・設計について | 13:10 | comments(0) | -
ストックホルム市庁舎 宇宙を表す小屋組みが見事な議場
さて、この建物の中心というべき議場です。
この部屋に入った瞬間にその華やかさと威厳に満ちたデザインに圧倒されます。

天井は、その高さがよくわからないような色合いがなされ、木の小屋組みがそのまま化粧として表現されています。
まるで、天空、宇宙の元で、議会が行われるような感じです。



両サイドの傍聴席は、非常に高いところに設けられ、市民が議会をしっかり見届けるような感じ


議長の後ろには天蓋があります。この天蓋は、多くの議員から不要説がでたのですが、ラグナル・エストベリはどうしてもこの議場の中心そして劇場風のイメージの中で必要だと考えており、音響効果があるということで、説得したとされています。


空調は見せないように、木の造作壁の中に収納。徹底したデザインの追求です。

窓は、議員の後ろ側にあり、その窓からは、ストックホルムの街並みが見えます。多くの市民の気持ちを背負いながら議会を行うという意味が込められているそうです。
| 建築・設計について | 08:21 | comments(0) | -
ストックホルム市庁舎 名工たちの肖像
建築を作るのは、職人さん達です。いくら建築家が図面を書いても、その意図が伝わり、素晴らしい技術を持つ職人さんがいなければ、人に訴えかける建築はできません。ということをこの設計者であるエストベリもよくわかっている人でした。楽しい、お城の中の階段のような趣ある空間を昇りますと、会議室が控える廊下に出ます。その廊下にはこの市庁舎の建設に携わった多くの職人さんの像が彫られていました。

青の間のアーチの壁の奥に貼られたノーベルの金貨

そして階段へ


会議室の廊下

その廊下のあちこちに見られる名工たちの肖像



廊下の窓からは、外の中庭が

木をふんだんに用いた会議室


ノーベル賞の晩餐会で用いられる食器

| 建築・設計について | 15:16 | comments(0) | -
ストックホルム市庁舎 青の間と呼ばれる吹抜け大ホール
アーケードをくぐり、目の前の吹き抜け大空間に感動します。これがノーベル賞受賞晩餐会が行われるホール青の間です。なぜ青の間と呼ばれるか。設計者であるラグナル・エストベリはこの大きなホールを設計する際、水の都ストックホルムが持っている色合い、暗示的な水の印象を具現化するために、小さな貝殻が散りばめられた様なきらめきをもたせようと、煉瓦壁の上に青い漆喰を塗る考えだったそうです。床は青いシェルメイド産の大理石。その大理石は階段やバルコニーへと続いていきます。青い間というのはその設計者の考えから生まれました。ところが、下地の煉瓦の壁が予想以上に美しかった。そして、その素材感を生かすために一度積み上げた煉瓦の表面を斫り落としています。こうして、煉瓦壁は仕上げとして残り、青の間という名前になったそうです。



イタリアの宮殿からイメージされたという連蔵アーチ


高窓からは光が青の間に注ぎます

平面図を見ますと長方形ではなく、微妙にずれた矩形をしていて、その感覚的なズレが流れを生んでいると言われます。
そしてこの階段。世界でもっとも昇りやすいと言われる階段

それに続く2階のバルコニー


バルコニーは黄金の間へと続きます。

このホールでは、設計者エストベリは、天窓を考えていました。それがいくつかの検討の末、いまのフラット天井になったとされています。
このレンガ壁は圧倒的な存在感を感じさせます。

手仕事がしっかりと残る仕事。そしてその苦労が、訪れる人々に感動をもたらします。
| 建築・設計について | 19:44 | comments(0) | -
ストックホルム市庁舎 スウェーデン建築家 ラグナル・エストベリ設計の汗と涙の大建築
ストックホルムで最も有名な建築はこのラグナル・エストベリ設計の市庁舎であることは間違いありません。そもそもここには裁判所が計画されていて、そのコンペにおいてエストベリの大きな中庭を持つ案が選ばれました。その案のすばらしさそして、市庁舎を作る機運があり、裁判所は市庁舎へと変わります。機能が変わると勿論いろいろな計画変更も出ます。設計ばかりではなく、市庁舎建設を取り巻く多くの人々の思惑に苦悩を重ねながら、計画案をまとめあげ、着工しました。1901年の裁判所計画案からいくつものコンペに打ち勝ち、市庁舎計画の頓挫の時期も耐え、1913年にようやく着工という気が遠くなりそうな設計期間。
工事が始まっても、コストをはじめ多くの難題を乗り越え、今私たちの目の前にその姿を見せている建物は、まさにノーベル賞ものの建築です。










| 建築・設計について | 08:07 | comments(0) | -
ストックホルム 刑務所を改修したホテル ラングホルメンホテル
建物の機能がなくなり、その用を全うした建物。日本ですと、解体し、また新しい建物にというのが多くの建築の辿る運命ですが、このストックホルムでは市民運動が起こり、簡単には解体させません。そして大切に建物を使うという精神も市民にしっかり植え付けられています。経済第一主義ではないということでしょうか。このラングホルメンホテルの場合も解体案が出された際、市民運動が起こり、結局ホテルとして改修され、今では人気スポットの一つになりました。


しっかりした石積みの壁が守って?くれます。



窓にはしっかり鉄格子


内部の牢獄廊下も、こんなに素敵



近くには公園とビーチがあり、環境抜群


静かな水に感動

| 建築・設計について | 07:47 | comments(0) | -
ストックホルム 水と森 そして多くの島からなる街 
とにかく海が湖のように静かなんです。
ストックホルムの丘の上から見た街並み

太陽が当たるのが旧市街ガムラスタン


近辺の住宅には暖炉の煙突



夏を待ちわびた人々は、船で遊び、別荘に行き、自然の中に身をゆだねるそうです。



| 建築・設計について | 09:28 | comments(0) | -
フィンランドとスウェーデンを結ぶ船の旅 
フィンランドとスウェーデンを結ぶのは大きなフェリーです。ここで1泊。

客室はプライベートな客室で、トイレ、ソファー、ベッド、そして外が眺められる丸窓がありコンパクトながら居心地良い空間でした。




沢山の入江からなる国なので、海と言えども波がほとんどありません。



そしてスウェーデンのストックホルムへ入港していきます。
海なのに景色が水で反転する倒立景が見えるという不思議
いやー、実に美しい。


| 建築・設計について | 09:26 | comments(0) | -
フィンランドに残る最古のお城 トゥルク城
建築旅行でのフィンランドの最後は、トゥルク城。
フィンランドに残るお城跡で、最古のものだそうです。
トゥルクは、近世までフィンランドの首都であり、このお城が建てられた時代はスウェーデン領でした。都市の要塞として建てられたそうで、頑丈な石積みの外壁が印象的です。




この石積みの後ろにある白い建物も形態がとても魅力的


| 建築・設計について | 07:24 | comments(0) | -
アルヴァ・アアルト パイオミのサナトリウム シースルーエレベーター
今なら大きな事務所や、店舗ビルではよく見かけるようになった外が見えるエレベーターですが、このアルヴァ・アアルトが設計したパイオミのサナトリウムにおいても高層棟の一番端のところに外が見えるシースルーエレベーターが設置されているのには驚きました。完成したのが1933年ですから今から80年以上前です。
考え方は、階段と同じで、移動する部分から景色が眺められ、気分を変えるという意図です。なかなか技術的にも難しいと思いますが、ここは妥協しない。自分の信じる想いを貫き通す、建築家の強い意志も感じられます。
これは、階段室に入る扉

その階段室の奥にエレベーターがあります。

階段室にも光が入ります。


外から見ますと、このガラスのところが、エレベーター

いろいろな想いが詰まった素晴らしい建築でした。
| 建築・設計について | 09:31 | comments(0) | -
アルヴァ・アアルト パイオミのサナトリウム 患者の気持ちになった考えつくされた病室
1日の大半を過ごす病室は、患者さんにとっては一つの家みたいなもんですが、ここでもアルヴァ・アアルトは、あくまでも患者さんの目線で設計を行っています。
ベッドに寝た状態で、天井の光が優しく感じるように、そして窓の外の緑がいつも感じられるように。水の音がしないように、陶器のカーブを検討。静けさを保つための細かい設計がなされています。壁には収納が2つありますが、丸みを帯びていて柔らかな感じ。しかもその収納は床から浮いているので、掃除がしやすいという配慮も怠りません。
窓に面しては、長いテーブルとデスク

色が良いでしょう。白一色の病室では気がめいる。寝ている患者の気持ちに配慮したカラーリング

ブルーグリーンの天井で照明の上は白。反射板のような感じ

間接照明の隣の天井からのでっぱりは、天井の輻射熱暖房パネル
音がしない、暖房器具。患者の足もとが温まるように配置されています。この時代にこの装置。見事です。

窓の左は丸い形の収納

窓からは松林の緑が

こちらは音の出ない洗面器

そして扉のノブ
| 建築・設計について | 17:48 | comments(0) | -
アルヴァ・アアルト パイオミのサナトリウム 太陽の光を身体一杯に浴びるテラス
結核患者にとっては美味しい新鮮な空気と太陽の光にあたることが何よりの治療になるのですが、ここパイオミのサナトリウムでもその太陽を一杯あたるテラスが最上階に設けられました。
パイオミのサナトリウム建設当時の写真




屋上の曲面庇部分 アルヴァ・アアルトのデザインが光ります

そしてそのテラスから見える目の前に拡がる松林です。



大きな庇には後日さらに跳ね出す庇が増築されています。



広大な松の緑を見ながら日光浴をし、多くの患者さんが、結核と戦いました。
| 建築・設計について | 06:17 | comments(0) | -
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